女人源氏物語 5 (集英社文庫)

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  • 集英社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087498752

感想・レビュー・書評

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  • 宇治の八の宮の姫君たちが語る「宇治十帖」編です。しっかりした後見者を持たず、愛だけを頼りに男に頼って生きるしかない3人の運命が悲しくやりきれません。紫の上の魂は、彼女たちをどう見ているのでしょう。結婚を拒み切って死んだ大君。愛にしか頼れないけれど子を産むことができた中の君。愛欲の果てに出家を実現した浮舟。
    浮舟には、特に瀬戸内先生の想い入れを感じますね。

  • 2022年1月25日購入。

  • 【美しく狂った貴族たちの恋】
    初めて源氏物語にハマった!
    女性達のモノローグって読むの疲れそうだけど、光源氏の姿をあぶり出す意味でとても効果的。また、女性同士がお互いを語り合うのも面白い。(例えば、葵の上と六条御休息所、明石の君と紫の上)皆、自分を卑屈に考えていて、隣の芝生が青く見えているだけだったり。

    この時代の出家観については、ちょっと理解が出来ないが、すべてを帳消しにしてくれるというような安易な考えにも思えて滑稽。

    また、どんなに華やかな恋を繰り広げていても、いつも女性に主導権は無く、いつも不意討ちで犯される女性達が不憫で、やるせない。

    よく「ただもう情けない」と出てくるけど、これはどんな心理描写なのでしょうか?

  • 物語ってどうして2部とかになると失速するんだろうか。

  • 内容紹介:光源氏の死から10年の歳月が流れた。源氏の子ではあるが出生の秘密に悩む、厭世的でストイックな薫君。源氏の孫にあたる好色で闊達な匂宮。川霧のたちこめる宇治に隠れ棲む、源氏の異母弟、八の宮と娘たち、大君と中の君。そして異母妹、浮舟。二人の青年の愛の波間にたゆたう姫君たちの哀しい恋のゆくえは―。光源氏をめぐるヒロインたちの華麗で多彩な愛のかたちを描ききる、瀬戸内源氏の完結。 (「BOOKS」データベースより)

    資料番号:011253408
    請求記号:913.3/ ム/ 5
    資料区分:文庫・新書

  • 【全5巻】
    源氏物語とはまた違った趣で受け取れる話。苦手だった女君が好きになったり、逆もあったりと、そういう部分で面白かった。
    前半の3冊くらいが光源氏の一番見せ場かな。後半のドロドロした部分や、宇治での孫たちの愛憎は、より現実っぽくて重めの内容に思えました。

  • おまけ的な要素が強いですね

  • 源氏死後の宇治の話。
    新たな恋愛話として読めて楽しいです。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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