極道辻説法 (集英社文庫 163-A)

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  • 集英社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087506389

感想・レビュー・書評

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  • 馬鹿野郎!てめえこの野郎!のオンパレード。
    全編通して、この調子。いささか辟易したが。。。
    だけど、お前さんの悩みなんてたいしたことじゃねえよ!と叱咤激励してるようにも思える。
    べらんめえの中に、時折、優しさが垣間見える。
    和尚のべらんめえに合わせてか、読者の相談内容もべらんめえ調。
    宇野千代と短期間交際し、川端康成と親友。
    普段はとても謙虚で思慮深い人だったららしい。。。
    おもろいな〜。

    和尚の読書は乱読。
    女にモテたきゃ本を読め!!

  • 受験生時代、ありがちに煮詰まっていた頃、予備校の友達に勧められた本。当時は文庫ではなく、単行本だったのですが、ちょっと見つからないのでこちらで。今東光は瀬戸内寂聴の出家得度をした人という以上にあまり詳しいことを知らずに読んだのですが、人生相談を集めた3冊シリーズのこの本はおもしろかった(『続極道辻説法』『最後の極道辻説法』と続きます)。「悪童」というのがぴったりなほど口調は乱暴なのですが、きっと人間が好きなんだろうなと思わせる人懐こさが感じられます。私が一番笑ったのは、車が大好きという若者がどこかにぶつけて車を壊してしまい、「和尚、俺の進むべき道を教えてくれ!」という相談。「車がなくなったんだから、歩道を歩きやがれ、この大馬鹿野郎!」という調子です(今、手元にないもので、正確ではないですが)。人生相談のそこここに織り交ぜられる、和尚の宗教観もおもしろかった。理系の学問はまったく理解できなかったとのことですが、仏教を信じるようになったのは、理詰めに考えるとその結論に達せざるを得なかった=「理信」があったから、というくだりなどは感銘を受けました(私自身はいまだに無信心なのですが)。古い本でそもそも手に入りにくいし、合う合わないがある本かなぁと思うのですが、自分の「青春の1ページ」としてやはり忘れられない1冊です。

  • すごい。まだ売ってるんですね、この本。私は昔、古本屋で入手しました。元は週間プレイボーイ連載の人生相談コーナーらしく、相談してるのは私の1世代か2世代前の若者さん達。その質問たるや8割はしょうもない内容なんですが、今大僧正の解答がフルッていて最高です。「この馬鹿野郎」と相談者をなじりつつ、常に弱者に対する優しさがあるんですね。読むと元気が出る一冊でしょう。

  • 今東光和尚による週間プレイボーイ連載の人生相談。今の日本の雑誌にいちばん欠けてるものがここにある。

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