神曲 天国篇 (集英社文庫)

  • 集英社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087610031

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  • 太陽系をワープしながら、神のもとへ。
    (西遊記は帰り道もあったが、)本作は筆者が流浪していたせいか?、天国の最深部に到着して終わり。

  • [ 内容 ]
    <1>
    詩人ダンテが、現身のまま、彼岸の旅を成就する物語『神曲』。
    「地獄篇」は、1300年の聖木曜日(4月7日)に35歳のダンテが、罪を寓意する暗い森のなかに迷い込むところから始まる。
    ラテンの大詩人ウェルギリウスに導かれて、およそ一昼夜、洗礼を受けていない者が罰せられる第一圏(辺獄)にはじまり、肉欲、異端、裏切りなど、さまざまな罪により罰せられる地獄の亡者たちのあいだを巡っていく。

    <2>
    煉獄山は、エルサレムと対蹠点の南半球の海上にある。
    日曜日(4月10日)、愛の根元である金星が東の空を輝かせる頃、煉獄山絶壁の水際にたどり着いたウェルギリウスとダンテは、高慢の罪が浄められる第一冠から、邪淫の罪が浄められる第七冠までを登り詰めるが、最後の地上楽園でウェルギリウスの姿が消え、ベアトリーチェが現れる。
    人間の理性を以てしては天国へ昇れないからである。

    <3>
    第一天から第十二天まで、ベアトリーチェが案内する天国の旅。
    途中、先祖の霊カッチャグイーダから、地獄・煉獄・天国の三界での見聞を、大胆に書きあらわせと命じられたダンテは、天国の霊たちと語らいつつ、真理の光に対し徐々に啓発されてゆく。
    やがて至高天に至ったダンテのために、ベアトリーチェに代わって聖ベルナルドがマリアへ祈りを捧げてくれる、見神の恵みを与えたもうようにと。

    [ 目次 ]
    <1>


    <2>


    <3>


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 地獄編、煉獄編と進みエデンは煉獄だったりと、どのような構造で意味になっているか理解を進めた。
    天国にも階層があることも知った。
    神とか愛とかについてここまで言葉で練り上げているキリスト教文化に圧倒されます。
    次は失楽園に進もうと思います。

  • 再読。著者の巡礼記は読んでなかったので初読。

  • 愛は世界をめぐり天を包む。
    輝く信仰は光と告白を回る。
    楽園の恵みは聖人を救う。
    純粋な悦楽はとこしえに栄える。
    そして神のヒエラルキイは孤高だ。

  • ローマ人の誇りを築き上げたウェルギリウスを師匠と仰いだダンテ。
    師匠を目指し、師匠に導かれたダンテの生涯をかけた闘いは、後世が高く評価する人間性の復興として、みごとに結実したのである。
    ダンテはなぜ『神曲』をあらわしたのか?
    この疑問を追及する必然がある。
    そしてその結論ともいうべきダンテとしての思いは、最終章である「天国篇」に書かれているのは明白だ。したがって天国篇を読み込むことが...


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    【読後の感想や読書会当日の様子などはこちら↓】
    http://prosecute.way-nifty.com/blog/2007/09/29_d905.html

  • 2008/01/13

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著者プロフィール

一二六五年、フィレンツェ生まれ。中世最大の詩人の一人であり、作家、政治家でもあった。一三二一年、ラヴェンナで没。著書に、『神曲』、『新生』、『俗語論』、『帝政論』(本書)などがある。 一九四五年、横浜市生まれ。東京大学法学部卒。東京大学助手、立教大学教授等を経て、立教大学名誉教授。専門は法哲学・法思想史。 著書に、『合理的選択と契約』(弘文堂)、『法哲学』(木鐸社)、訳書に、『王の二つの身体』(E・H・カントローヴィチ著、平凡社/ちくま学芸文庫)、『皇帝フリードリヒ二世』(同、中央公論新社)などがある。

「2018年 『帝政論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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