- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087713657
作品紹介・あらすじ
「フラ」ってなに?「本寸法」とは!?知っているようで知らなかった落語用語を解説し、なぜ、いまの落語がサイコーにおもしろいのかを解き明かす画期的落語読本。
感想・レビュー・書評
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落語を聴き始めて20年以上になるけれど、ただ聴いているだけでなんとなく古典落語の知識を断片的に身につけてきただけだったので、初めてちゃんと見取り図を作ってもらった本。サゲについて、おかしいなあ、と思っていたことがちゃんと指摘してあってすっきりした。最近になって談笑さんの「居残り佐平次」「愛宕山」のサゲにびっくりしてたくらいで、ちゃんと現代落語を聴いてなかったんだよなあ。
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著者はBURRN編集長。
様々なキーワードを基にしたエッセイと、現代落語の歴史を綴った後半。
ためになった。他の著作も読んでみる。 -
落語がなぜ面白いのかがこれを読むとよくわかる。無性に落語が聞きたくなる一冊です。
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知らない落語家を知ることができた。これから寄席にいく参考になった
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落語についてよく知らない人にもオススメです。立川一門に傾倒しすぎな部分もありますが、まんべんなく書かれていると思います。
九州大学
ニックネーム:上野泰三 -
・談志「落語とは人間の業を肯定する一人芸」
・高田文夫がクドカンに依頼したのが「タイガーアンドドラゴン」。落語愛に満ちた作品。
・「フラ」:演者個人が持っている雰囲気のようなもの。
・立川流:落語協会と対立。寄席にでない。
・一期一会:今日ここにいる者だけが味わえる名演 -
この落語家を聴け!で有名な広瀬氏が、現代落語界、狭く言えば関東落語界を10のキーワードを元に(あくまでも広瀬氏の解釈で以て)分析した一冊。前後編立てで、後編は90年代00年代の落語ブームの中、著者が追いかけた関東落語界についての解説。あの落語ブームが何だったのかわかりやすく理解できます。
勿論前半のキーワードについても面白かったんだけど、後半の関東落語界の現代についての解説が面白い。私も(それが大きい損失であり、出来れば失われることを避けたかったと認めるけど)やはり志ん朝・小さんの死が現在の落語界のありかたを大きく決定づけたんじゃないかなと思います。このことについては戦後上方落語黎明期に関連付けて語りたいのだけどそれは自分のブログにでも。
「伝統」から落語と言う形式を通して「自分」を語るスタイルが花開いた落語という芸能は同時代の中で、落語という形を演者によって千変万化させることで初めて意味をなすもの。その点は広瀬氏とはまったく同意見だし、ライブとしての落語を愛し、年何百と言う高座を見ている氏にあらがえるはずもない。いつか「この落語家を聴け!」も読みたいところです。 -
「落語とは演者を観に行くもの」という意見には賛成。
でも、伝統芸能として落語の偏重を批判して、「今や落語は偏屈な「落語通」のものではなく、演劇や音楽と同じ「エンターテインメント」だ」も共感はするけど、そうだとしたら、落語家がなんでみんな着物を着て、基本的には江戸時代の話をやって、それが面白いのかって所の説明がつかなくなるような…うーん -
今までの落語評論のほとんどである「寄席重視派」とはちょっと違った視点での本。自分は寄席に行ける環境にないので共感した部分も。「寄席は通が楽しめる場所」というのが印象的。
著者の他の本も是非読みたい。 -
初心者も上級者も落語を聴く人は必読。