- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087714791
作品紹介・あらすじ
「花は散りゆけど、その香は残る。されど、われらは死花に非ず!」-父・真田昌幸の言葉が胸に去来する。真田幸村。その智謀と勇猛さを謳われながら関ヶ原の豊臣方の敗北以来、十四年にわたる不遇の蟄居生活を余儀なくされていた…。だが乾坤一擲、戦国の世に生きる漢として命の華を咲かせるときが来た!いざ、大坂冬の陣夏の陣。
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
九度山蟄居中で昌幸死亡直後から物語は始まる。
息子の大助改め幸昌に過去を話している途中で幸村の運命を大きく変えることになる使者が訪れる。
九度山でなにもできずに朽ちていく事に奈落に落ちるような気持ちを抱えていたところに訪れた機会に幸村は死花を咲かせ、少しでも香りを残すために戦へと身を投じる姿は胸にグッときた。
大阪に着いてからは昌幸からの教えと自らの経験を十全以上に発揮し、幕府側に一泡吹かせるために敵も味方も利用しながら策を練り上げていく様子はまさに往年の昌幸を思わせる働きぶりだったよ。
そして大阪夏の陣の家康本陣への突撃は手に汗握る内容で最後の展開も読者が考える余地を残した書き方は非情に良かった。
追記
真田丸の印象が強く残っているから幸村の声が堺雅人の声で話しているように読み進めた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
真田信繁こと幸村を九度山謹慎から大坂冬の陣、夏の陣にて討ち死にするまでを描いている。
どちらかと言えば、淡々と、史実通りに描いているという感じ。
信繁は散り際は見事。徳川家の磐石な天下を築いていくためには、豊臣方を一掃するため、必要なコマだったのかも知れない。
結局は、淀君という女性を排除するため、やたら有望な若者たちを死なせてしまう虚しい闘いであった。 -
九度山での蟄居から大坂の陣までの、真田幸村を描く。
武将としての矜持を貫く姿がかっこいいったらありゃしない。
でも、
戦闘は天才的だけど部隊長どまり。もし軍団を指揮できていたらどうだったのだろう。こればっかりは言ってみても仕方のないこと。映画なんかでは「幸村VS家康」ってテーマもあるけど「大田実VSマッカーサー」みたいなもんだもん。無理があるよね。 -
2015.6 感情の行き場に困る本ですね。
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死花に非ず
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大坂冬の陣夏の陣を中心とした幸村伝。実際の戦いがどのようであったかがよくわかる。