はじめてのルーヴル

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 290
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087715187

作品紹介・あらすじ

ダ・ヴィンチ『モナリザ』、ルーベンス『マリー・ド・メディシスの生涯』、ダヴィッド『ナポレオンの戴冠式』など、ルーヴル美術館の至宝の絵画を独自の視点で読み解く、これまでにない美術館名画案内。

感想・レビュー・書評

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  • この方の本は初めて読みましたが、他の著作も全部読みたくなる面白さでした。

    深い知識をベースにコミカルな文章で伝えてくれてすごく読みやすかった。
    ルーベンス、がんばって描いたんだね(笑)とか、カラバッジョとんだ荒くれものだな!と描いた人物に思いをはせつつ、聖なる絵に自分描いちゃったん!とか、あの有名な王女さまの悲惨な運命とかいろいろ楽しめました。

    モチーフや色使いで聖書中の人物を見分けるようになっているというのも勉強になり、絵を鑑賞するときに注意して見てみようと思えました。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • いつも通り中野京子さんの文章は冷静に熱くて面白かった〜
    やっぱりモナリザは観てみたいな。ルーブルで一番売れる絵葉書はモナリザ。

  • <閲覧スタッフより>
    ルーヴル美術館には膨大な数の美術品が並んでおり、とても一日では回りきれない。まずは見ておいて損はないという絵画をピックアップして、その絵画の時代背景や絵の内容を分かりやすく解説している。
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    所在記号:706.9||ナカ
    資料番号:10235378
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  • この前に『ルーヴル美術館収蔵絵画のすべて』を見て、見落としてはいけない画家をメモしておきました。
    そしてこの本で中野京子さんのアドヴァイスを参考に追加して、完璧。

    ここでプラスしたのはヒエロニムスボスの『愚者の船』と、日本人に人気あるというアンリルランベール『アモルの葬列』だけです。

    ほぼ完ぺきに抑えられたのは、今まで中野京子さんの本をたくさん読んできたからでしょう。


    ルーヴル美術館で誰もが絶対に見落とせない三作品は『モナリザ』『ミロのヴィーナス』『ナポレオンの戴冠式』だそうです。

    それはわかるけど、モナリザはまだ見たことないのにお腹いっぱいな感じです。

    私が一番楽しみなのはルーベンス『マリードメディシスの生涯』あらためて中野京子さんの解説は面白かったです。
    http://nagisa20080402.blog27.fc2.com/blog-entry-352.html

    ハリウッド映画のルーベンスに対してプッサンを純文学とたとえるのも、中野さん、すごい。

    プッサンとクロードロランも楽しみなんですが、ちょうどこの月火とNHKBSでルーヴルの番組をやっていて、このかたたちの付近はすいているそうです。落ち着いて見られそうです。

    その番組で私の嫌いなルイ14世のことも詳しく説明していました。バレエの5つのポジションは彼が考えたそうです。もう彼の偉大さを認めるしかないですね。

    それから、マルガリータ王女は、なんの先入観もないラベルのような気持ちで見れたらいいなあ。それにしても、ベラスケスとラベル、さすが一流の芸術家同士、言葉ぬきで通じるものがあるんですね。

    モナリザについてお腹いっぱいと書きましたが、さすが中野京子さん、そんな私の気持ちを見越して語ってくださっています。
    じっさいにモナリザを見たとき、中野さんのこの問いかけを考えてみます。

    「ふと思うのだけれど、でももしこの『モナリザ』を描いたのがダヴィンチではなく、ラファエロやルーベンスだったらどうだろう?どこか捉えがたい人間性を秘めたダヴィンチではなく、明快で理解しやすく、まっすぐ世俗的成功を目指し、みごとに全てを手に入れた、ラファエロやルーベンスであったら……これほど人気は沸騰したろうか?」

    http://nagisa20080402.blog27.fc2.com/blog-entry-358.html

  • 選ぶというのは、何とエネルギーを費やす作業か。選択肢が多すぎると、人間はしばしば無気力無感覚に陥りがちです。
     心を癒すため美術館を訪れれば……そこもまた、作品であふれかえっているという次第。
    (P.230)

  • 「実際にルーブルをはじめてまわる」という時の実用書としては、『ルーブルはやまわり』に軍杯が上がる。
    しかしいつもながらの小気味よい語り口で、中野氏がこういう美術館ごとの解説書を出してくれたのは素直にありがたい。

  • [至宝、その楽しみ方]モナ・リザ、キリストの埋葬、ナポレオンの戴冠式......。贅を尽くした美術館中の美術館とも言えるルーヴルの代表作を、その成立背景や画家の歩みとともに解説してくれる作品です。絵そのものも収録されているため、美術に関して詳しくない人も手軽に手に取ることができるようになっています。著者は、面白い視点からの西洋絵画に関する著作を多く執筆されている中野京子。


    肩肘張らずに絵画について造詣を深めることができる良作。(自分もそうだったんですが)「西洋美術と言われても何から手をつければいいかわからない」という方は、学校の授業で見たことがあるような作品がたくさん紹介されていることもあり、本作をまず手にとってみるのもアリかと。難しい話や持って回った言い回しがまったくなく、美術に詳しくない人も、そしてもちろん詳しい人も楽しめる作品かと思います。


    教科書的記述が続くのではなく、下記抜粋のように思わず「確かに」と頷きたくなる著者からの指摘がスパイスのように効いているのも本作の魅力の一つ。また、章を繰るごとに「これもルーヴルだったのか」という絵画が非常に多く、改めてルーヴル美術館の凄さに思い至りました。ルーヴルに行く機会がある方や日本でたまに行われるルーヴル展に足を運べる人は、本書でルーヴルを二度満喫できるかと。

    〜芸術を求める者は少なく、心地よさを求める者のほうが(いつの時代も)多い。〜

    美術に関しては特に疎い自分ですが☆5つ

  • 怖い絵と同じ様に分かりやすく面白かった。絵画が見開き一頁になり、絵画の外の余白に説明があるのも分かりやすく良かった。

  • この方の絵画の説明は本当に面白い。
    絵に対する興奮がぶわっと伝わってきて、知識量もすごい。絵のテーマ、画家の紹介からふっと他の話に飛んだり自分的考察(良い意味でミーハーぽくてとても可愛い)を語り出したりするのが、対面で講義を聞いているみたいでエキサイティング、どんどん惹き込まれます。

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中野京子の作品

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