- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087715378
感想・レビュー・書評
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望まれない子どもとして育ち、自分を愛せずにいる少女・茉莉。かつて最愛の人を亡くし、心に癒えない傷を抱え続けてきた歩太。彼との出会いに、初め心安らぐ居場所を手にした茉莉だったが、二人の幸福な時間はある事件によって大きく歪められ―『天使の卵』から20年、『天使の梯子』から10年。いま贈る、終わりにして始まりの物語。 (「BOOK」データベースより)
「天使の梯子」が出た時に、(続いてたのか!)とびっくりしましたが、またまたびっくりなのでした。天使シリーズなのね。でも最後らしい。どうせなら「おいコー」みたいにもっと続いて欲しいわー。歩太くん、ヒト良さすぎだけど、ま、お話ってことで許せる範囲。最近の村山由佳さんはどろどろしていてちょっとなぁと思っていたから、天使シリーズはほっとします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「天使の〜」シリーズ完結編。前作から大分経っているので、思い出しながら読み進める感じ。過去の作品あってこそ生きる物語という気はするが、救いのあるラストに辿り着いたのは良かった。
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主人公のような境遇の子は、多分、日本に増えつつある。もちろん個々人の問題という部分もあるんだけど、こういうふうに思わせてしまう社会であることが悲しくなった。
多少ご都合主義的過ぎる展開だとは思うけど、幸せになってくれたのならよし、かな。 -
辛い思いをしてきてきた主人公はひょんな出会いからいろんなことが少しずつ変わっていく。天使の卵のシリーズの完結編!
印象的な一節は、「そもそも不幸なんてものは、こっちがどんなに準備してたって、それとは関係なく降りかかるものなんだから。」 -
自分を汚らわしいと思った経験があるんでしょう。だから、心の傷がテーマになるし、そこから何らかの関わりで這い上がってきたから、こういった優しさを書くのでしょう。柩が何を意味するかは、前の2作を読んでください。主人公は天羽茉莉。日本人とフィリピン人のハーフで生まれたきから祖母の厳しい躾を受けた。ひょんなことから画家の歩太と知り合う。互いに傷を抱えた2人の温かな交流の影で、茉莉は自らの首を締め続けていく。
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やっぱ黒が結構出てきたのかなぁ、と思ったらやっぱり白で安心しました。
ムニールさん社長になってたのには驚いた(そこかよっ
不思議の国のアリスの話がありましたが、よくよく考えると翻訳してましたよね。
色々と思い出させてくれて、そして自分がどうありたいかも思い出させてくれる作品でした。 -
「天使の卵」を読んだのが10年ぐらい前で泣けると評判だったのに泣けなかった…という記憶しかないのですが、シリーズ4作目で完結編ということで読みました。歩太もすっかり中年のおじさんで14歳のハーフの女の子の保護者になるという展開。保護者というには年が近過ぎて純愛というには違和感がありました。茉莉ちゃんはとてもかわいそうで読んでいて辛かったです。
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天使シリーズ完結編は、つい泣きそうになる仕上がり。村山由佳の傷と癒しの描き方は時に露骨で鋭いのに、いざと言うときにほんわりと包まれる。今回も、前半の痛さがあるが故に、癒された少女と、癒すことによって癒された歩太に感動できるのだろう。
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歩太たちにまた会える!とわくわくしながら手に取った。
でもちょっと気持ち悪い描写が多くて残念。。
歩太は茉莉が生まれ変わりのように感じたのかな。
春妃と子ども両方の。
あんまり茉莉は好きになれなかったけど、この先歩太が幸せになってくれればいいな。