- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087715682
作品紹介・あらすじ
奈良時代。父・藤原不比等(ふじわらのふひと)から「闇を払う光となれ」と光明子(こうみょうし)の名を授かった一人の少女は、やがて聖武天皇の妃に。女として、母として、皇后として、苦難の日々を凜と歩んだ生涯に魅せられる歴史長編。
感想・レビュー・書評
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光明皇后を主人公に激動の天平にトライしました。ただ、人物の造型が浅く平板なできです。鎮護国家を目指した聖武天皇の苦悩と決断、藤三娘とサインした光明子のプライド。長屋王は単なる野心家でしょうか?あの時代に名を残した人物にも聡明さや奥深さがあります。天平は興味深い時代なので、人気の葉室さんの進境を期待しています。
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2022.03.01
「美しき国」を目指す心持ちに現在があるように感じる。
いつの世もどの国にもこのような争いがある。しかし、トップ君臨が長すぎると「良い国」にはならない。芯は通すも権力に溺れないと言うことだろう。 -
奈良って、歴史の中で個性的な香りがすると思っています。
人物で善悪が変わるところが歴史の醍醐味というのか、人間が欲や葛藤渦巻く中にいる感覚、それがいい塩梅で表現されていると感じました。
また歴史は女性の活躍ってどうしても制限されるというのか、価値観が違うから突出してこないというのか。
その中でも武将の妻とは違う女性像というのもおもしろい。 -
この作者には珍しい感じの小説だった。光明皇后を主役に、子供時代から晩年までを描いた古代史小説。ファンタジーの要素もあり、堅いだけではないので読み易い。長屋王の変や藤原広嗣の乱、遷都、大仏建立など、激動の歴史の裏にあったであろう人間ドラマが想像できて、面白かった。
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登録番号:11463 分類番号:913.6ヒ