わたしに会いたい

著者 :
  • 集英社
3.23
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本棚登録 : 2376
感想 : 143
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087718492

感想・レビュー・書評

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  • 西加奈子さんの最新短編集。扱うテーマだけに男性作家では書けない、女性作家も”強く”は触れない内容を、西加奈子流に描く。それは西さんの病気の経験を通して、とても生々しく。そういうものが短編集となると、味の濃い料理のフルコースのような、うまく消化しづらい部分もあったように思うが、西さんが今出すものとしては、とても思いが込められたもので、ひとつひとつ前向きに受け止めることができた。とはいえ、短編集やノンフィクションは、西さんの戦場ではない気がする。悪い意味ではなく、長編が好きすぎるのかもしれない、あくまでも個人的に。
    もうひとりの”あなた”から見た自分を描く「あなたの中から」、世の胸の価値を改めて問う「あらわ」、本作の書き下ろし「チェンジ」が面白かった。

  • 西さんの短編

    女性の生きづらさや性や病気や
    なんか色んなことについて描かれているのだが
    短編一つの中でも
    ものすごいスピードで物語が過ぎていって
    全然思考が追いつかなかった。。


    もっとじっくりと考えたいテーマではあるので
    読み手側としては
    ちょっと置いてきぼりをくらった


    でも西さんは
    伝えたいことがものすごくあって
    それを伝えたんだろうということは伝わった


    西さんの作品は何作か読んだけど
    どうしても世界観に入り込めないものもある。

    でも西さん自体はとても好きで
    扱ってるテーマに共感するし、
    ちょっとした表現はハッとするほど
    好きなものもある。

    きっと私の理解力が足りないんだろうなあ。。
    それが悔しい。

  • 西加奈子氏の最新短編小説集『わたしに会いたい』11月2日(木)に発売決定! 特設サイトおよび無料電子書籍にて、表題作「わたしに会いたい」の全文試し読みを公開!|株式会社集英社のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000481.000011454.html

    『わたしに会いたい』西加奈子|集英社
    https://lp.shueisha.co.jp/imissme/

    わたしに会いたい/西 加奈子 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-771849-2

  • 女性の「わたし」が抱える様々な生きづらさを描いた短編集。
    ご自身の乳癌の体験から書かれたのかなと思う作品や、VIO脱毛、性交などなど、なかなか書きづらそうなテーマがリアルに表現されていた。(とっても西さんらしい!)
    共感できるものばかりではなかったけど、その人らしさを持ち続けることは大事だなぁと思った。

  • 書かれているテーマはとても関心があるし、問題意識も共有できるし、この小説たちが書かれる意義もわかるのだが。
    全部が性急過ぎてちょっとしんどい。西加奈子さんの体調もあるのかなと勘繰ってしまう。余計なお世話だろうけど。
    もっと熟成させてゆっくり読みたいテーマです。

  • ちょっと不思議な感覚を覚えた

  • 難しい文章や表現では無いのだけど、何故か難解。女性にはスッと入ってくるんだろうか。って感想もNGな意志を感じる作品。苦手だったかな。

    • やんやんさん
      にゃおちぃさん
      そうですねー。最新作かなり期待してたんですがね。メッセージ優先で描きたかったんですかね。次回作を期待してます。
      にゃおちぃさん
      そうですねー。最新作かなり期待してたんですがね。メッセージ優先で描きたかったんですかね。次回作を期待してます。
      2024/01/26
  • 病の経験を踏まえて書かれたであろうと思われる短編集。
    ジェンダーや性に関して、一歩以上踏み込んでイラストや生々しい表現で描いてゆく。
    ややもすれば、メッセージ性や卑猥さを拾われてしまう作品になるところであるが、そこはうまく文学作品に仕上げられている。

  • 西加奈子の乳がん闘病の影響を感じる作品も多くある。
    女性の身体や容姿について、ブスでもイビツでも、愛するしかないのですね。せめて自分だけでも。きっと愛着が湧いて、イビツさも愛おしくなる。

    「ママと戦う」のママ、なんかすごく愛おしいキャラでした。

  • ご自身の病気経験があっての 今 西加奈子さんが 声を大にして 言いたい事を小説にしたって感じでしょうか

    「女だから」「男だから」と言うのは 死語に近くなって来ましたし 特に最近は「ダイバーシティ」「ノーマライゼーション」「トランスジェンダー」等の新しい言葉も出て来て その言葉に もう差別的な事は無いと世間は安心している?

    でも 中々人は変わらない。女は男はこうあるべき と思っている人が まだまだいるような気がします。


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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

西加奈子の作品

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