第三の時効

著者 :
  • 集英社
3.81
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本棚登録 : 881
感想 : 115
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087746303

作品紹介・あらすじ

犯人か。刑事か。追われているのはどっちだ。男たちの矜りがぶつかりあう。これぞ警察小説の白眉。

感想・レビュー・書評

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  • 2003年初版。著者の作品は数冊読んでいます。この作品は、これぞ警察小説と言ってよいように感じます。3人の個性的な強行犯係班長の事件へのアプローチの仕方が、ワクワクします。私の同僚に強行犯係の刑事だった方がいて、警察内の縄張り意識などを聴くと、さらに作品に現実感を感じています。もちろん犯罪を憎み犯人を検挙することに執念を燃やす男たちの息づかいを強く感じられます。さらなるシリーズが出ることを強く望みます。

  • 押しの推理小説でよく見かけるので、気になって読んでみました。
    これぞ警察小説、という短編集で、警察官の地道な捜査とヒラメキ、プライドが満載でした。

  • いつも読みやすい横山秀夫さん。
    F県警の3つの強行班の短編。読み始めてから〜あ!再読だ!ってすぐ思ったけど、2回めでも楽しかった。
    こんな捜査ってするのかな?と思いつつも楽しめる。最終話の「モノクロームの反転」はドラマにもなっていたように思うけど。
    何回読んでも楽しいのは、いつでも楽しい。

  • 県警同士の縄張り争い、同じ課内の班同士の手柄争い。
    カマをかけた捜査や取り調べ。
    これは小説だからとても面白い。

    ただ、同時進行でノンフィクションの未解決事件・冤罪がらみものを読み始めてしまったので、複雑な心境である。

    しかも横山秀夫氏は、経歴から、本物の警察組織の闇の部分を充分ご存知で数々の作品を書いていると思われるので、実社会でもこうなのかもしれないと思わされてしまう。

    悪い部分だけではなく、刑事達の鋭い視点や熱い思いや高い捜査能力や一生懸命さは、リアルであって欲しいとも願う。

    とにかく、あくまでも小説として考えた上で、面白い。

  • 横山作品全盛時でふね。
    短編集ですので、一気読みでふ。

  • 硬派な警察モノは、今までちょっと敬遠していたんですが、こんなに楽しめるとは思ってもみませんでした。

    捜査一課の3人の班長がそれぞれ全然タイプの違う男なので、どの班が担当するかで事件の雰囲気が全然変わってきます・・・そこがとてもおもしろかった!

  • F県捜査一課、三班の連作短編集。
    どれも堅実な展開で面白いです。完成度の高いミステリと、課内の男たちの人間関係の両方を楽しめます。

    班長がみんな、タイプの違うクールなおっさん。
    超切れ者で笑わない朽木、女性嫌いでややSの楠見、人情味あるけど怖い村瀬。
    朽木率いる一班が一番優秀ということになっているけど、ほかの班も無敗に近い。それぞれ競ってるので足を引っ張ったりする。3人を御そうとして頭を悩ませるのが上にたつ田畑。この派閥争いがリアルです。
    かっこいい三人の班長と、その部下たちの推理と、それぞれがちょろっとみせる優しさや信頼が素敵。

  • F県警のシリーズもの短編集。
    短編ながらそれぞれ起承転結があって引き込まれる。
    ただ、犯罪の内容が陰惨なものが多く、佐々木譲氏の刑事物と比べると読後感が重めな印象。

  • 各班の班長達が活躍するところをもっと読みたいと思った。シリーズはないのかな?

  • 長編だと思って手に取ったら、短編集だったので驚きました。表題作とは別の話の方が好みですが、どの話も結末後すぐに前に戻って読み返したくなるようなものでした。それぞれの班の特徴がよくわかって楽しめました。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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