おどりば金魚

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 143
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087753790

作品紹介・あらすじ

器用でも、強くもない。でも、大切に守りたいものもある。日常の悦びと哀しみ、孤独と夢。東京の片隅のアパートをめぐる物語。

感想・レビュー・書評

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  • 読了日2009/12
    なんだろう。不思議な時間の流れる本。
    最近、ミステリーばかり読んでいたので、肩の力を抜いてリラックスして読める本でした。
    一つ一つの言葉が丁寧で、とても素敵な本でした。

    古いアパートの踊り場から物語が始まる。
    その古いアパートの住人の物語。
    各々、オムニバスになっていてとてもわかりわかりやすい。
    それぞれの物語なかに、他の住人がチラッと出てきたりして、「あっ」って小さな発見も楽しい。

    私の毎日ももっと一日一日大切に過ごさなければいけないなぁと感じた。
    時間に追われ家事に追われ、毎週、週末が一刻も早く来ることを願いながら日々を送っていることを反省・・・

  • 図書館で装丁にひかれて借りてきました。あるアパートに住む人、関係する人たちの連作短編集。
    たんたんとしているけど、ほわっとあったかいお話たちでした。『タイルを割る』がよかったです。

  • とあるアパートの住人達の、日々の暮らしや想いを描いた短編集。物語はおどりばの出会いに始まり、少しずつ、確実に連鎖していく。

    もしかしたら、いつか彼らが私の物語をも動かしてくれるかもしれない。そんな風に感じさせてくれる、魅力的な1冊でした。

  • 同じアパートに住む様々な人間の話。
    みんなどこかで繋がっている。
    あれ、こいつこんな人間だったっけ?と端折られている箇所がいくつか。
    小鬼ちゃんとは一体。

  • 2012.03.17

  • おもしろかった
    心があたたかくなった
    ほんの少しの孤独を抱えているけれど
    決して不幸ではなく、やさしい人たち
    オムニバスというのかな 古いアパートが舞台
    その人にとって大切なものがあることを丁寧に書かれている
    読んですぐ、もう一度読みたいと思う本

  • 表紙に惹かれて読んでみたけど…ううん、微妙(笑)あるマンションの住民の物語。短編集なんだけど それぞれの話がそれとなくリンクしています。でも印象薄くて「あれ?この人誰だっけ」と何度もなった(笑)それでも「タイルを割る」と「金魚のマント」が好き!

  • 古めかしいアパートのおどりばから物語が始まる。
    そこにアパートの個性あふれる住人たちが絡んで物語が進んでいく。
    住人ごとにオムニバスになっているのでとても読みやすい。
    どの物語もほっとしたり、嬉しくなったり、小さな幸せが
    おりこまれているので、読み心地もとても良い。
    こんなアパートに住んでみたいなぁって思った。
    そのアパートの管理人とその息子の物語が一番胸に響いた。

  • ちゃんとしてるってどういう事だろうと考えてしまった。
    クーポンばばあなんてスーパーで見るだけならイヤな人だろうけど、
    他の所で見たら賢者になっちゃいそうだ。

  • エレベーターのない簡素なアパートの話。
    不動産屋の父のお金で暮らしている依子さん。
    ごみの分別に精を出す管理人の太田さん。
    小鬼ちゃんが転がり込んできたイラン人のジャハドさん。
    母と北澤くんの間にたたずんでいたふうちゃん。
    夫が倒れるまで結婚を少し後悔していた草代さん。
    猫を預かることになった半ひきこもりのプログラマ陸二さん。
    衣装作りの仕事をし、おどりばで人を待つタミさん。
    彼らの日常とつながっていく人間関係。

    他にもクーポンばばあの竹ノ塚さんやおかまのケイティさんなど
    いろんな人が出てきます。
    だんだんつながっていくのが面白いし、
    話が進むと新しい人間関係もできてきます。
    いたって普通のアパートなんだけど隠れ家みたいな魅力がある。

    「ダストシュートに星」っていうタイトルがすごく好き。

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著者プロフィール

作家、イラストレーター。ニューヨーク在住。98年「パンの鳴る海、緋の舞う空」で小説すばる新人賞受賞。主な著書に『フラグラーの海上鉄道』『宇宙でいちばんあかるい屋根』『カチューシャ』『世界のはてのレゲエ・バー』『おどりば金魚』『チェリー』『犬のうなじ』『ぴしゃんちゃん』『鴨とぶ空の、プレスリー』『海鳴屋楽団、空をいく』『つまのつもり』など。

「2016年 『虹の巣 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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