- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087753844
感想・レビュー・書評
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文章の清廉さというか、彼がデビューしてからつきまとっている「理系」というくくりに騙されて、これは推理ものだとか、これはハードボイルドだとか、そんな「区分け」に頭を使っていると、がつんと横からボディーブローをくらった気分になる。
何冊も何冊も、森博嗣の本を読んできて、最近やっと分かった。
このひと、恋愛小説が最高に素敵なんだ。
恋に落ちる、その瞬間や、デートと呼ばれるくすぐったい行為を客観的に眺めつつも尚喜んでしまう、脳みそが少し麻痺した感覚。
森博嗣の本の中は、あんまり音が鳴っていない。音楽もあまり鳴っていない。静謐なまでの静寂の中。それでも、冷たいだけじゃない「理系」に、まだまだ心をぎゅっとされる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
森博嗣ファンであれば読み続けることはできるが、そうでない人には面白くないであろう。主人公にも今ひとつ感情移入できなかった。
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なんだこりゃ、としか言えない。森博嗣の文体が好きな人向けで、ミステリサスペンスを求めるとがっかりすると思われる。
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中々変わったタイトルだと思う。文章ではなく単語を並べただけの題。でも、よくこの物語を表していると思う。確かに、ゾラと一撃とさようならのお話だと言って恐らく差し支えない。
探偵の頸城は、大物タレントの法輪が持っている「あるもの」を手に入れるよう、依頼人から依頼される。しかし法輪はゾラという名の殺し屋に狙われているらしい……と冒頭から謎めいたことが起こる。やっぱりミステリっぽくない気がしたけれど面白かった。赤座都鹿が良いキャラしてる。こういう女性好きだなぁ。 -
「暗闇・キッス・それだけで」を読んでから、続き物だと知ってこちらも読んでみました。
恋愛要素もあり、事件の展開だけでなく二人の展開にもハラハラさせられました。話自体は難しくないのであっさり読めます。ちょっと物足りないかな。
しかし、ここにも天使の演習が出てくるとは。
それに、簑沢素生も。ということは、時代的にはVよりもS&Mのほうが近いということ。
もうあまり覚えていないので、またVシリーズでこの短剣が出てくる作品を読み直そうと思います。
油断していると出てくるこういったつながりが、森作品を読んでいて面白いところの一つです。 -
ゾクゾクした。
騙し、騙され、それすらもお互い承知の上で、魅かれ合う。その状況が儚くて美しい。文体も美しい。 -
久々の森博嗣さん。文体が独特で、ハードボイルド感がいい。絶対にライターとか伸ばさないで、ライタなんだよね。
話の内容というよりは、文体や文章から漂ってくる雰囲気を楽しめました。 -
1作目も読みました。
あっ、そういう時代設定だったのですね。
2作目で素敵だった追憶の女性は、さらに以前の出来事だったのか。いつかその話も見てみたい、と思ったり。
未だにハードボイルド定義が良く分からず、(受け入れられるのって深夜プラスワン位なので…)サラッとした感覚なので良かったです。 -
15 続編を読んでからの再読 。森博嗣はおもしろい。