- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087753929
作品紹介・あらすじ
事の起こりは、南畝がふと口ずさんだ俗謡の一節「女郎のまことと玉子の四角 あれば三十日に月が出る」。これに狂歌連一の年若、山東京伝が異をとなえ平秩東作をまじえた三人は吉原の遊女屋へ。南畝の恋の始まりか。多彩な人物を配し、江戸の息吹の中に描く南畝の恋の顛末。
感想・レビュー・書評
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御家人でありながらも狂歌の大家であった太田南畝が遊女に恋をしてしまい、両親や妻子と暮らしながらの生活の中
恋をした女性が病に倒れその女性のサポートをし続けて行くという江戸時代という時代を考えればさほど驚くほどの話ではないと思われ物語の展開もとても地味に展開するだけなのだが、彼を支える狂歌仲間との交流・吉原での遊びの様子・冬の寒空の下での立ち食い蕎麦で暖をとる様子など天保年間の暮らしの様子が鮮やかに描かれているので、心動くストーリー展開はほぼないのだが正直結構楽しめた。また狂歌仲間達が様々な形で南畝先生を支える様子はなぜそのようなサポートをみんながするかをいう点を考えると、年齢・性別・職業など関係なく真剣につきあい心通わせられる良き仲間を持つ事の大事さを考えさせてくれた。 -
天明年間の江戸のくらしがありありと浮かぶようで夢中で読んだ。
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キレイな終わり方で。
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大田南畝とその狂歌仲間の心からの交流。遊女三保崎への真実の愛。その辺はいいのだけれど、、妻との間に信頼が築けなかったのは寂しい事だ。
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2010.04.04 朝日新聞に紹介されました。