柳澤桂子 いのちのことば

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087813517

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  •  病、いのち、老いなどについての存念が記されています。柳澤桂子(1938年生まれ)「いのちのことば」、2006.12発行。①動物は自分で病気を感じ自分で判断する。人間もそうであったが、現代は医師という他人が判断するものになった。医師はそのひとの人格以上の医療はできないものである。日本の医療には甘えが行き渡っている ②生きることは苦しいことを認識したとき、生きることは楽になる。辛くて当たり前。少しでもよいことがあると嬉しい。「ああ、今日はよいお天気だった」③亡くなるときに植物を残していくのはよいものである。

  • い図。2018/2/17
    ◆引用
    p154…私たちは、三六億年かけてつくられた生態系の中でしか生きられない生物である。人類の存続を願うことは、地球上の生態系の保全をも願うことである。DNA環境の保全を願うことである。

    p156…科学が進歩したら 私たちはそれに見合った成熟をしなければなりません。未熟な人間に高度の技術をあたえることは危険です。成熟するためには、視野を広くもつこと 柔軟な感性をもつこと、想像力をたくましくすること、よい芸術に触れることなどがたいせつであると思います。

    p160…原子力発電所は、つくるのに費用がかかります。また、老朽化した発電所を解体するにも莫大な費用がかかります。
    炭酸ガスの問題はありますが 火力発電の方がずっと経済的なのです。原子力発電では、放射性の廃棄物が出ますが、私たちは現在、それの安全な処理方法を知りません。放射能は私たちのDNAを破壊しますから、もっとも恐ろしいものなのに、放射性廃棄物をどう処理すればよいのか、わからないのです。処理方法を発見できるまで、運転を中止すべきだと私は思います

  • とても感動的な言葉ばかりです。原因不明の病と闘い生き、そして、生きることのすばらしさを感じる、心に響く著書です。

  • 良かった。
    障害児についてのくだりが泣けた。

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著者プロフィール

柳澤 桂子(やなぎさわ けいこ)
1938年、東京都生まれ。お茶の水女子大学卒業。コロンビア大学大学院修了。Ph.D.(遺伝子専攻)。お茶の水大学名誉博士。生命科学者,サイエンス・ライター。著書に『脳が考える脳』『遺伝子医療への警鐘』『生と死が創るもの』『いのちの始まりと終わりに』『患者の孤独 心の通う医師を求めて』『生命の秘密』『われわれはなぜ死ぬのか』など多数。



「2022年 『リズムの生物学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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