暗黒神話 (愛蔵版コミックス)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087925104

感想・レビュー・書評

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  • 諸星さん初期の傑作!小さい版は勿論持ってますが、大きい画面で読めるのが嬉しいです。
    いつも感じてますが、諸星さんの描く少年少女は色っぽいです。
    少年の純粋さと色っぽさが同居するのがたまりません。

  •  諸星先生のネタ本らしき、佐々木高明説では、武の跋渉する辺がざっくり「駄獣と言ったら牛」文化圏で、それを参考にしてる場合、馬がどうたらと言ふのは、まがまがしいナニとして言訳が付くかー 
     あと白川静説で馬は支那では「天の神へ捧げる」犠牲の獣だったとか、なので天体としてのそれではなんとかなるか、うーん
     あとオリオンはウシの皮へ主神が小便かけて出来てる、うーん。
     弥生時代までのオーヴァーテクノロジーがなんかアレでー、天台宗のナニがー、うーん。
     多分私がお話を作る能力を持ってた場合、「ヤマトタケルの伝承に出てくるナニをやって『伝承の通りだ』『知っているのか雷電(違ふ)』」「馬頭星雲がどうとか」をやるんだらう。
     てふか、『攻殻機動隊』(バトーさんとフチコマ、とかが出てくるって、オリオンの三つ星まで出てきてた)とか、他でなんか出てるのでこの場合
    「私は諸星さんの影響で」
     をやらないといけない。

  • 「太陽の地図帖027」の「「暗黒神話」と古代史の旅」で知ったのであるが、27歳の時(1976)に描いたこの出世作を、2014年に「完全版」として『画楽.mag』に連載していたらしい。そのことを知ったちょうどこの前、この『完全版』が今年3月に出版されていたことを知った。当時の少年は、当然今はいい大人になっている。足下を見た超豪華版(3456円)。ええ、買いましたとも。変型箱入り、作中使われた神代文字を駆使したヤマトタケルの壁画を装丁に使っている。また、九曜のひとつ、羅ごう星の図を見開き表紙の前に挟み込んでいる。しかし、それはそんなに大きな価値は無い。問題は連載に当たっての加筆であり、単行本化に当たっての加筆である。

    一度何処と何処を加筆したのか、検証しなくてはならないが、一通り読んで見て、ビックリしたのは、基本的に加筆したのは、アクション部分のみであって、物語の構造並びにラストの変更は(おそらく)ほとんど無い。いや、この壁画(つまり何十億年か先にスサノオとして戻ってきたタケルの世界を全て説明しているのかもしれない壁画)だけは、重要な加筆だった可能性がある。ともかく40年前に90%完成していたのだ。それでいて、どうしてここまで緻密な古代史もやもや暗黒神話を描けたのか、驚くばかりである。という当たり前の事の再確認なのであった。

    縄文から卑弥呼伝説、ヤマトタケル伝説、熊襲伝説、ヒンズー教、インド占星術、果ては暗黒星雲の正体について描いた、正に伝奇マンガの白眉である。読めば読むほどわからなくなってきた。また、読み直したい。

    2017年7月12日読了

  • 諸星マンガの原点とも言える一作。1976年に少年ジャンプに連載されたというのはちょっと驚き。
    後の『マッドメン』にも引き継がれるアートマンとブラフマンの葛藤が描かれる。テーマは難解な上に未消化な部分もある。(そら子供向けの雑誌やもんなぁ)。

  • すごかった!45年前のマンガ。
    古事記を基に、神話の世界、ヤマトタケル、卑弥呼、金印、古墳、馬頭観音、仏陀、天文、星雲、弥勒菩薩、興味深いものばかり盛り沢山の内容。
    一読みでは情報が多すぎて頭がパンクする、何度も読み返したい!

  • 当時、週刊少年ジャンプの連載を読み、単行本を買い、そしてこの完全版を読みました。
    何年経っても変わらない面白さが有りますね。すごいことだと思います。諸星大二郎さん、最初に読んだ時から強い衝撃を受け、以来色々な作品を読ませてもらいました。それでも、最初に読んだこの作品がオールタイム・ベストスリーの一つ入ります。

  • 神に選ばれた少年、武をめぐる物語。
    ミステリー、神話、古典、伝説いろんな要素が混じり、ページをめくる手が止まらない。神代文字とか梵字とかも出てきて、細密に書かれた世界で圧倒される。
    作中に出てくる神代文字は合ってるのか自分に検証できない…

  • はぁ~。なんて素晴らしい!!

    諸星さんの作品にようやく時代が追いついたんだなぁと、しみじみ。

    改めて、ファンでよかったと思う!

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著者プロフィール

1974年、「生物都市」で手塚賞入選。「週刊少年ジャンプ」で「妖怪ハンター」連載デビュー。民俗学、中国の古典、SF等を題材に、幅広い分野で活躍する漫画家。代表作に「暗黒神話」「マッドメン」「西遊妖猿伝」がある。その独創的な作風から、高い評価を受け、2000年に手塚治虫文化賞マンガ大賞、2014年に芸術選奨文部科学大臣賞、2018年に日本漫画家協会賞コミック部門大賞等、受賞歴は多い。ジャンルを越え、多くのクリエイターに影響を与えたとされる。

「2019年 『幻妖館にようこそ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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