ハチミツとクローバー 5 (クイーンズコミックス)

著者 :
  • 集英社 (2003年8月19日発売)
3.69
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088651392

感想・レビュー・書評

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  • いつも面倒を見られる側だと思っていたはぐちゃんが
    竹本くんのことを心配して、修ちゃんに放っておけと言われたのに
    自分で飲み物と食べ物を差し入れに行く姿にきゅんとする。

    理花さんは真山を傷つけたと思っている。
    真山の前では立ち直った振りをしなくて良いから楽だった。
    それは、いいことだと思うのに。救われてもいいのに。
    これでもし真山まで諦めてしまったら、本当に一人になってしまう。
    だからこそ野宮と美和子さんの賭けが背中を押すことになってほっとした。
    真山は東京じゃないのかと言ってくれる山崎さんも、
    むずかしいおはなしはおわりですか?とリードを持ってくるリーダーも大好きだ。

    青春の塔と言われたらぐっと魅力的に見えるから、作品のタイトルは重要だなと思う。

    自分が告白されて、真山がどんな気持ちだったのか分かるあゆ。
    自分が言われて辛かった事を言わないといけないの、と問われて、先生が
    努力するか諦めるしかない。彼らが選ぶんだと答えるのも印象的。
    三つ目の答えは何もしない事なのかなと思うが、どちらかといえばあゆは諦めきれずそこにいると思う。
    だからこそ、どちらかに決めた方が事態は進むだろう。

    竹本くんが青春の塔の前で思う、自分がなぜ迷うか、
    地図が無いからじゃない、オレに無いのは目的地なんだ
    という言葉はとても印象に残っている。
    先生の、「人間が不器用」ってすごく的を射た表現だと思う。

    あゆの顔を見るとまだ辛いのに、三代目の会のみんながとても優しいのが切なくなるし
    些細なところだけれどスノボ用のズボンを履く時の
    たっすたっすという擬音が好き。

    年末年始に義父の実家に一緒に行く竹本くん、偉過ぎる。
    お母さんが心配でぐるぐる気を遣ってしまうところが切ない。真面目だからこそ心配だと思っていたところへの入院騒ぎ。
    夢に出てくるお父さんとのエピソードも泣ける。
    お父さんとは全然違う性格の人だけれど、
    なんだかわからないけれど魘されていたからと
    好きな人の連れ子の手を遠慮なく握れて
    学費を出させろ、ちゃんとかかわらせて欲しい
    と言えるカズさんもやっぱり良い人なのだ。
    あと卒制だけなのに勿体ない気もするが、
    就職先も決まっていないのに卒業するよりも
    学校に残る方が確かに良いかもしれない。

    囚われていたことから少し解放された竹本くんの心境の表現が
    はぐちゃんの笑顔をみて「会ったのが久しぶりなようななつかしいような気がした」
    なのが素晴らしいと思う。

    森田さんは流石めちゃくちゃやらかしてくれるが
    そんな人をもってしてもブラック現場だとまともなことを言うしかないのだな。笑
    取り敢えずずっと竹本くんが不憫。笑

    あゆが「私も新宿まで行こうかな」とさらっと言えないのが、だからこそあゆなのだけれど
    その代わりに「楽しそーだね」なんて嫌味なことを言ってしまって
    いつまでも消せない思いが苦しい。
    真山もしんどいだろうなと思う。

    丹下先生は本当に森田さんの才能を愛していて
    すごく良い先生だなと思う。
    卒制を受け取った後は先生たちも随分盛り上がるのだな。
    色々ご苦労も多いことだろう。
    「どんなに可愛がっても相手は卒業してゆくばかり」
    という丹下先生の言葉がとても切なくなった。
    生徒側はずっと覚えていてお世話になったと思っているとしても、確かに会わずに過ぎていってしまうこともある。
    そして、原田さんと理花さんを見送って学校に留まっている花本先生には、別の意味でも刺さる言葉だ。
    切なくさせた後の森田さん再入学が面白すぎる。中森先生もさぞかし振り回されるのだろう。

    犬には会いたいと言いながら怯えているリカさんがちょっとおもしろい。

    止まってなんかいなかった。流れおちていたのだ、時間は滝のように。
    この1年ぼくがただ立ちすくんでいただけのあいだに
    という竹本くんのモノローグはきつい。
    立ち止まっていても何も進んでいないことはないと思うのだが
    周りが進んでいるとどうしても焦ってしまうだろうな。

    みんなでご飯を食べようと鍋横で一揃い買ってしまう森田さん。
    すごくわかりにくいけれど、愛情深い人なんだよなと思う。
    あの日のことを、「見送りに来てくれたんだってな」とお礼を言って嬉しそうにしている笑顔にキュンとする。

    お花見に見知った顔がいてみんなで楽しそうにしているのは羨ましい。
    野宮さんがあゆにはっきり気分悪い、と言うところが大人であり子供であり。
    あゆは本当に悪気なく真山のことしか見えていないのがとても子供なのだと思う。

  • 何故こんな中途半端な巻を読んでるのかって!?
    図書館に5巻と6巻だけ!あったからよ(T ^ T)
    なんで買わないのかって!?
    それは聞かないでっ!
    時たま図書館で出会って借りるのもなんかいいのよ。
    でも何巻から読んでも大丈夫なくらいに大好きなのよ!!

  • (2022-03-22L)

  • かっさらってく野宮さんがかっこいい

  • 父を早くに亡くし、母のために生きてきた竹本。今でもなお「ボクがちゃんと卒業して就職して」と心配をかけさせないために頑張ってしまっている。
    「オレに無いのは目的地なんだ」
    与えられた目的地じゃなく、自分が行きたい目的地へ歩むこと。
    当たり前のことかもしれないけど、真面目に生きてきた彼には難しい。

    「『迷惑をかけるわけには…』とかいってさぁ けどよう オレぁそーゆー風に言われるたびに『ほっといてくれ』って言われてるよーな気持ちになっちまってよ…」
    「縁あって一緒になったんだ だからちゃんとあんたらの人生にかかわらせて欲しいだけなんだ そしてそゆことを迷惑とは言わねんだぞ?」
    カズさんの言葉も行動も心にしみる。
    「そうやって自分を追いつめ続けて辿り着く先はいったい…何処だというんでしょうか」
    独りで我慢して悩んでゆがんだ塔を建てなくてもいい。独りきりだと思っても、見ている人は誰かいるんだよ。

    「『努力する』か『諦める』か どっちかしかないよ 人間に選べる道なんていつだってたいていこの2つしかないんだよ」
    花本先生のこの言葉が胸に突き刺さる。
    言わなかった3つめの答え。ぼくは『時間』かなと思った。自分が変わるんじゃなく、相手(自分)が自然と変わるのを待つ。道は切り開くだけじゃない、開かれることもある。ただ、人生に受身になってしまうから言わなかったんだと。

  • なんというか…なんとも言えない巻だなと思いました。なんでこんなに評価が高いんだ?もうおれがおっさんで感受性が鈍っているのか?テンションの高さに読んでて少し疲れてしまう感があります。モカデミー賞のくだりはさすがに現実離れしててげんなりしてしまいました。

    「また来た スキをみせたらだめよっあゆ」の山田さんと、「あの犬には会いたい…犬には…でも…」の理花さんが可愛かったです。結局この2人が好きなんだな。

    花本先生は何でこうも竹本の恋を邪魔するんですか?言っても位置付けは親戚でしょ?見ててイライラしてしまう(最後まで読んだ上で感想書いてるので分かってはいます)

  • なんだか 時が止まっているような気がした

    いなくなっている間
    眠っている 間

    でも そうじゃなかった
    ただ自分だけが 進んでいないだけだった

    これからどうしよう
    どんな自分になりたいんだろう
    どんな未来を選びたいのだろう

    我儘みたいに
    こうなったら嫌だな
    だけはあるのに

    それはきっと
    目指すものが
    どこにもないからだ

    何もしてこなかったわけじゃ ないのに
    目の前のことを ただ一生懸命してきただけで
    何も 選んでこなかったんだって

    必死で食らいつくように
    選んで 決めて 上手くいかなくて
    落ちこんで それでまた一から作り直して

    そうやって 手の中に残った手応えしか
    未来に持っていけないんだって
    もっとはやく 気づいていれば よかったのかな

    悔しい
    でも嬉しい
    温かくて痛くて胸が締め付けられるような
    この感情の名前は 分かっているのに
    どれにも 当てはまらない 気がして

    人に向けた好きを
    じゃあ 自分が向けられたら?
    なんて 考えたこともなかった

    本当はずっと 気づいていたはずなのに
    本当は もっと早く 言葉にするべきなのに

    どうしよう
    大切な人と
    好きな人がこんなにも違うなんて
    分かっていたのに なのに。

    零れ落ちないように
    両手で必死に器の形にして
    花で溢れるような優しさを
    どうかあなたに

    あなたがどうか
    幸せでありますように

  • “勤め先の会社が分裂。真山はついにある決断を!一方、竹本は浜美祭に出す塔を制作中。心の迷いがそのまま作品に表れる…!?そして森田は…!?目が離せないシリーズ第5巻。”―裏表紙より。

  • 森田さんハチャメチャすぎて面白い。気になるのは山田さんと野宮さんが今後どうなっていくか。 

    感想記事→http://utsuyama27.com/hachikuro5/

  • 例えば、竹本の「青春の塔」。
    こういったカットの入れ方にくすぐられる。
    だから老若男女に読まれる名作になる!?

  • 人生「おもしろい方」に3000点☆更に倍☆陶芸カクテル怖い。野宮と山田!!!

  • 2015.12.5市立図書館(次女)
    真山の勤め先の会社の分裂、アメリカに行ってた森田は…
    竹本は卒業しそびれてまたも桜の季節を迎える。切なさ全開の物語とギャグの塩梅がなんともいえないのが人気の秘密なのかな? 三角関係ふたつと思っていたけど、花本先生にもほろ苦い過去があるっぽい。

  • 竹本君の塔が曲がっていく曲がっていく。

  • 【中古】森田さんお帰りなさい‼︎ そういえば編入してたなぁ……。野宮さんもようやく動き出す? 青春甘酸っぺー‼︎

  • 1話1話、目まぐるしく展開が変わっていくのだが恋愛ってまさに目まぐるしく状況が変わるし、当たり前かと納得。あゆの気持ちがすごくよくわかるだけにこちらまで苦しい。切ないし、苦しいしで逃げ出したくなる。

  • 「こんな事」って言わないで 言わないで・・・お願いだから

  • 森田さんが帰ってきた!

  • 出てくる老人たちがかわいすぎるw山田が真山の気持ちに気づくシーンは切なくなる。竹本母の再婚相手のカズさんのセリフは好き。森田の授賞からの卒業制作の話がおもしろい

  • 森田さん出てくるとほっこりする。多才ねー。利用されて気分悪いっていう野宮の気持ち分かる~ 浜田山商店街三代目たち、結構好き。

  • モカデミー賞はさすがにちょっとやり過ぎじゃないかなぁ・・・。この先描かれるかもしれないけど、モカデミー賞をどうやって取ったか!?っていうところも見たいし、恋愛の話もなんとなく繰り返しっぽく見えちゃう。

  • 今巻で一番印象的だったのは森田さんの卒業祝いのシーン。
    皆で飲み会をして、夜連れ立って帰ってゆく場面が印象的だった。

  • 竹本の卒業制作と真山の仕事が山場。
    特に竹本がやばい。。

    野宮の卒のないキレ者具合は結構好き。
    でも、何考えているかわからないから、こういう人危ないよねー。笑
    飄々とした身軽さや器用さは真山にはありませんがね。

    森田の帰国で回り始めるトライアングルと
    あゆも恋のアイドリングがそろそろ終わる。

  • 書店バイト時に。

  • やっぱり森田さんは異才なんですね

    かの有名な世界の授賞式?!にいきなり登場した金髪の森田さんは超カワイイです

  • 再読。
    「努力する」か「諦める」か、もうひとつの選択肢は何?

  • 5巻

  • やっぱり森田さんが好き。

  • これを読むと恋したくなりますねぇ。苦しいんだろうけど。。

  • 友達の漫画。藤原デザイン分裂、三代目5人からの同時プロポーズ、竹本「青春の塔」、ツイスターゲーム、甘え下手な竹本、入るには入れないもどかしい甘い空気、丹下教授の言葉、伝説のクロスカウンター乾杯、森田さんの帰国&再入学。久々の森田さんですが、再入学に全部もっていかれた。気になったのは再入学なのに3年次編入という点。そしてそして、ここに来て野宮と山田かぁ。ちょっと意外なようなそうでもないような。これからが楽しみな組み合わせ。

  • 「努力する」か「諦める」かどっちかしかないよ 人間に選べる道なんていつだってたいていこの2つしかないんだよ みんなには正直に自分の気持ちを話すしかないよ あとは向こうの決める事だ 努力するか諦めるか彼らが選ぶんだ

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著者プロフィール

東京都出身の漫画家。デビュー作品、 美術大学を舞台にした青春漫画『ハチミツとクローバー』が大ヒットとなり、アニメ化・映画化された。 2007年より『3月のライオン』の連載を開始。 同作はマンガ大賞や講談社漫画賞、手塚治虫文化賞などを受賞した。

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