- Amazon.co.jp ・マンガ (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088771793
感想・レビュー・書評
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新城は残り少ない大隊を分割し、拠点の死守と迂回部隊の迎撃を狙う。しかし、迂回部隊の輜重を叩くはずが失敗。新城たちは目的を遂げるため、撤退不可能な西進を開始する。
戻れない地獄から始まった物語は、先へ進むほどに血で染められていく。「大協約」では俘虜の権利を認めているものの、皇国軍を憎んでいる帝国兵が降伏を受け入れるはずがない。どうあがいても地獄なのだ。そんな中、新城が勇気づけた道術兵・金森の身に限界が訪れる。
「しかし知らない 子犬のようにただ自分を慕い 命令に従い そして死んでゆこうとする若者への責任のとり方は」
切り札になる金森をあたたかい言葉で鼓舞してきた新城。その姿勢を信じて、ひたすら健気にその役目をまっとうし続けた金森の純粋さが胸に刺さる。新城は己を偽善者だと自覚していた。それは逆から見れば、何が善なのかを知っているということでもある。だからこそ、新城は嫌いになれないキャラだ。
「──許しは乞わない だが後悔だけはさせない」
索敵能力を失った新城たちに、深い霧が味方をした。まだ死中に活を求めることができる。声を一切出さずに急襲する亡霊の軍隊と化す。帝国側からしたら恐怖でしかないし、バルクホルンの言う通り恐るべき統率力でもある。その意志のある沈黙を読み、バルクホルンたちは新城たちに突撃する読み合いがいいよね。ここからさらに作戦を転回させる新城の度胸もすごい。自分の命すら策に勘定をしていた新城が、漆原の機転に救われるのがまた味わい深い。これがあったからこそ、いろんな意味で救われたのだ。
そして、最終局面。帝国軍に包囲され、今にも命がすり潰されそうな状況下。命令された時間まで粘り続ける新城たちを襲う悲劇の連続。やっと戦争は終わったのだ。いや、終わっていたはずなのだ。ここで告げられる一言に呆然とする。無益な死と憎しみだけが、白い雪の上に跡を残していた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新城VSバルクホルン。新城、捕虜になる。
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馬が上手い
虎も上手いな
けれど風景はあまり広がりを感じられないかも
雪景色だけだからかも -
金森が、金森が…
戦術の限りを尽くして、命令を遂行し終わった時に、その無意味さを押し付けられるって。
それだけでない容赦の無さが惹きつけるのだろうか?面白くて仕方ない。 -
金森のシーンが辛くて辛くてもう
いや金森だけじゃなくて余計に辛いんですが
どこまでも指揮官であろうとする新城がかっこよくて悲しい。
カミンスキィの言葉がまたえぐい… -
激戦の中、新城たちの運命は!というか結果はもう明らかなんですが、その後が気になります。
いい感じのキャラクターもあっけなくお亡くなりに… -
2012.2月下旬 中古で購入。
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息つく暇もない戦闘。
自分を慕う部下の喪失。
戦中の狂気が渦巻いて、そのスピードに圧倒される。
感想は意味がない。
引用文を参照頂きたい…