- Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088923482
作品紹介・あらすじ
何故、人を殺してはいけないのか…。語り合う生徒たち──。長い議論の末、見出した答えとは──? そして、また、別れの時期を迎える──。
出会いと別れの意味を考える教師物語第7巻!!
感想・レビュー・書評
-
「何故、人を殺してはいけないか」
最後の授業で対話する生徒たち。生きた「倫理」がここにある。高柳が言う通り、出会いと別れを何年繰り返しても不思議な事ばかりで、それが人間ってものなんだろうね。
生徒たちのキャラがわかってからの締めの対話は、読者も一緒になって議論に深く潜っていく感覚を味わえるよね。
「“良心”ってそもそも いつどこで教わったんだろ…」
空白を染め上げるようなこの一言に痺れた。当たり前だと思っていることほど底が見えない。
高柳の表情も見ていて飽きない。過去のゼミ旅行回も楽しかった。先生と高柳のうるさすぎる良心問答に笑いつつもグッときた。なんだかんだで甘やかしてくれてるよね。こういう面倒見の良さは先生譲りなのかな?でも、この頃からいろいろ抱えてそうだなって顔してる。なんというかこの後に何かあったのか不安になる。
ぼくなりの「何故、人を殺してはいけないか」の答えはいくつかあって、
「殺さない方が社会にとってもそこで生きていく上でも有益だから」
「人の命に代わりはないから。後悔しても償えない」
「殺すことが幸福になるために必要だと誤解していることがあるから」
あたりかな。こういうことも対話していけたらもっと広がるのかなって思う。
最後に好きな文章を引用して終わります。幸福も不幸も一人だけでは生まれないって痛烈な皮肉だなあって思ってしまった。
p.39
「マザー・テレサは言います 『この世で最大の不幸は戦争や貧困ではない 人から見放され“自分は誰からも必要とされていない”と感じる事だ』と 『幸福』も『不幸』も実は自分一人だけでは生まれないのだと…」
p.71
「ウィトゲンシュタインは言いました 『私の言語の限界が私の世界の限界である』と…一人で考えて思いつくものには限界がある 人から思いもよらぬ言葉を投げかけられた時…我々の考え方はきっともっと豊かになるでしょう」
p.90
「いつか未来『何故あの選択を』と後悔する事もあるでしょうが…しかしその時その瞬間の貴方にとってはその選択が“最善”だったと思って欲しい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ついに、高柳先生の過去が出てきます。やはりイケメンです。しかし、ニヤリと笑う顔は少し苦手。怖いです。
またまた、年度末恒例のディカッションも読み応えあります!このマンガは毎度毎度、話が重たいですが言葉の一言ひとことに重みがあり、目を背けてはならない大切なことを教えられている気がします。特にこの7巻良かったですね〜。 -
この一学年の集大成。
最後に生徒だけのディスカッションが行われるが、
自分だけでなく、自分以外の色々な価値観や考え方を想像して考え出して一意見として出していき、そこにまた更に疑問や意見を重ねていく…
結果は時間内では出ないが、むしろ出ないことが正解で、人生とはそうして出ない答えに精一杯誠意を持って向き合って行くというのがこの倫理の時間が授業としてあるべき意味だと思うし、高柳先生の生徒たちの意見を聞きながら感動している意味も分かるから私も心がじんわりきた。
最後の大学時代の話も好きだな。
先生から、「それ、人に甘える手口だ。俺は引っかからんぞ」に笑ってしまった。
過度な謙虚って、手口だよね。
私も嫌い(笑)
でも、高柳先生にそういう甘えられる存在があるというのは良かったなぁ、と思う。
血が繋がってなくてもそういう存在があるからこそ飛び立っていけるんだとも思う。 -
話し合いの回がめちゃよかった 時間足りないよな~~
-
重い!おもいよ!
でも、心に刺さる!
感情に勝るものはないが持論です -
相変わらず面白かったな〜。
最後の授業のなぜ人を殺してはいけないのか?を話し合う回がすごくないですか?それぞれのキャラクターにあった、なぜ殺してはいけないのかを展開していくの天才かな…?
高柳先生の過去編もちょっとあって、それはわりとなんか結果ほっこりしました