ムジナ (9) (ヤングサンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 32
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091514899

作品紹介・あらすじ

登場人物/ムジナ(下忍。自分のために生き抜くことよりも、愛する者のために死ぬ ことを選ぶ) サジ(新しい首領。母の面影をスズメに見、人を守ることの重要性に気付く) スズメ(ムジナのことを一途に想う) あらすじ/ スズメを求め里に帰ってきたムジナ。しかし、既に伊賀の忍びによる里の壊滅が始ま っており、スズメは外吉こと服部半蔵の毒牙にかけられようとしていた。必死の思い でスズメのもとまでたどりついたムジナを、蔵が迎え打つ。地下室に隠れていたサジ であるが、母の面影をスズメの中に見いだし、スズメを助けにゆく。ムジナとサジの 2人で半蔵を追いつめるが、あと一歩の所でしとめられず、逆に窮地に立たされる。 サジの捨て身の行動にから半蔵は死に、ムジナのスズメとの生を求める心によりムジ ナとスズメは生き延びるのであった。 ▼第113話/残党▼第114話/炎上▼第115話/合言葉▼第116話/雁擬▼第117話/瞋怒▼第118話/秘策▼第119話/蜜壺▼第120話/凶弾▼第121話/悔恨▼第122話/脳内麻薬▼第123話/激情▼第124話/爆発▼第125話/催眠▼第126話/惨痛▼第127話/講釈▼第128話/落涙▼第129話/玉砕▼第130話/末期▼第131話/契り▼第132話/生▼第133話/HAPPY END●登場人物/ムジナ(卍衆の忍び、秘術忍法跳頭をつかう)、服部半蔵[外吉](伊賀の上忍、卍の里を潰そうとしている)

感想・レビュー・書評

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  • 相原コージの忍者漫画。本人的にはあまり手応えを得られなかったと感じているそうだが(どこで読んだんだっけ?)、忍者漫画の伝統を受け継ぎながらも様々な実験を行った傑作。その後の迷走も含めて、とても勇気のある描き手だと思うし、率直に言って尊敬している。

    本作では卍の里という忍者の村を舞台に、ムジナという落ちこぼれ忍者を主人公に、上忍による過酷な支配体制を変えようと立ち上がる下忍たちの革命物語が描かれる。それほど忍者漫画の伝統に詳しくないので、どんな試みがされているかすべて読み解けないのだけど、ところどころに挟まれる作者による忍術や忍者の伝統に関する解説や、忍者らしい必殺技などカムイ伝から直接影響を受けながらも、相原コージらしいギャグの味付けが加えられていて、独特の雰囲気がある。

    漫符やフキダシなど様々な漫画的な技法を取りあげ、その回ごとに実験的に色々な試みを行った実験シリーズなど、基本的にはギャグ路線ではあるのだけれど、物語が展開するにつれ忍者たちの非常に酷薄な掟が前面に出てくるようになっていく。父親の(支配体制にとって)良い忍者になって死ぬよりも、落ちこぼれても何があっても生き残れという言葉を守って、生き残るためにもがいてもがきまくるムジナが、何を大事にするべきか葛藤して、人としてギリギリのところまで行きながらも、自分の進む道を諦めず求め続けたのは、描き手の模索も含めて感動するものだった。

    どうやら絶版になっていて、古本でしか読めないようなのだけれど、このできるギリギリまで行こうとした試みに触れて欲しいと思う。

  •  最後まで読むのに1か月も掛かった。密度がすごいし、実験精神旺盛でノイズになっている面もある。真の首領の正体にはびっくりした。ミステリーの構成としてもすごく面白い。童貞が恋をする物語でもあり、ラストシーンは涙が出る。いつの間にかムジナが超強くなっていてかっこいい。すべての秘術を出し尽くす壮絶極まりないすごいクライマックスだ。大傑作だった。90年代に読んでおくべきで、後悔が先に立たない。勧めてくださった小沢さんと話したい。

     憎らしいサジもかっこいい。服部半蔵と言えば北野武の『首』にもちょいと出てきて、ちょうど読んでいる最中に見て、お!と思って漫画のラストでも重なる。

  • もう十数年前の漫画だけど、面白すぎて一気に読んでしまった。出会えたことに感謝。エログロとか寝取られとか感情を揺さぶるのが旨いなコージ先生は。図書館において欲しいくらいだが、さすがに拷問とかSEXあるので出来んだろうなあ。仕込みの儀が羨ましすぎだろJK。

  • 本望!

  • 全9巻

  • 今まで読んだ忍者もののマンガで?1はムジナ。

    衝撃のラスト。

  • うぉぉぉぉおおお!!忍者ってこんななんだぁぁぁあああ!!

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著者プロフィール

1983年に「漫画アクション」にて「八月の濡れたパンツ」でデビュー。以降、先鋭的ギャグマンガを多数発表。代表作に「コージ苑」や「かってにシロクマ」がある。

「2017年 『コージジ苑 第二版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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