制服ぬすまれた (Flowersコミックス)

著者 :
  • 小学館
3.67
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本棚登録 : 133
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091670878

作品紹介・あらすじ

日常に潜むミステリーを描く珠玉の短編集

「うちのクラスの女子がヤバい」で話題を呼んだ、衿沢世衣子のよみきり集が登場!

月刊フラワーズの名手が描く、日常に潜むミステリーを集めた5編。

【収録作品】
[制服ぬすまれた] ぬすまれたのは、一体なに?
[ワニ蕎麦] 日常に潜む、善意と悪意。
[カラスが鳴くから] どこまでもついてくる記憶――
[鉄とマヨ] 夏の終わり、消えた彼女を探してる――
[ハンドスピナーさとる] バイト先で出会ったのは、ヤンキー美女と殺人事件!?


【編集担当からのおすすめ情報】
月刊フラワーズ、週刊モーニングで掲載された話題作が待望のコミックス化!
日常と非日常が入り交じる5つのストーリーを、ぜひお楽しみください。

感想・レビュー・書評

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  • 衿沢世衣子さんの作品『制服ぬすまれた(2018)』を読了。 衿沢世衣子さんの作品は・・・ 「おかえりピアニカ(2005)」➡「シンプル ノット ローファー(2009)」➡「うちのクラスの女子がヤバい」の1巻の順で読んでいますが・・・ 今回の作品『制服ぬすまれた(2018)』が一番、お気に入りかも。 現時点では。 今まで読んできた・・・衿沢世衣子さんの作品とは違った良さを知れてよかった。 特に”カラスが鳴くから”とか!! 傑作。

  • 意外な推理物(犯罪物)短編集で、こんなのも描けるんだぁ、と感心。でも考えてみれば、作者の着想の独創性と構成力からすれば向いているジャンルかも。あとキャラクター作りが上手い。「ワニ蕎麦」の蕎麦屋で働いている主人公の造型には参った。

  • 2021/6/29購入
    2021/7/3読了

  • 短編集。5話収録。
    一目で衿沢先生の作る空気、空間の虜。

    この作品に限った事ではないのだが、オビの「ドラマ化決定レベル」って褒め言葉?ではないよね…。何故ドラマの方が格上扱いなのか。
    「あらゆる女たちの受けてきた傷とモヤモヤを晴らさん」ってコメントも的外れでは?大半の話が男女どうこう関係ない話だし。


    「制服ぬすまれた」興味を惹く力がつよい。このタイトルでこの1ページ目。赤ちゃんが声を出すまでは至って普通の公園での一場面だったのだろう。制服をぬすまれた者同士の奇妙な引力。

    「ワニ蕎麦」5話の中では間の取り方とか線とか一番好き。ネクタイを結ぶと気分悪くなるとか、過去に職場でよっぽど嫌な事があったのだろう。あの子と’共犯’関係になって親近感が湧いたと思いきや、驚愕の結末に。2人が言いかけた事の続きを想像すると色々な解釈が出来て面白い。

    「カラスが鳴くから」線がシャープになって、余白が少ない話。あまり印象に残らず。

    「鉄とマヨ」まさかの「ワニ蕎麦」真の完結篇。欲しいものを答えてる時点で既にバットケースを背負っている芸の細かさ。てかメリルちゃん塾行かんと。偽メリルちゃんの家庭環境は闇が深そう…。食事も出てこないのか。ひょっとすると親を既に…?

    「ハンドスピナーさとる」田舎町で起こる小さな珍事件。ラストで乃亜さんの解いた髪が風で靡いている様子はしがらみからの解放を表現したのかな。表情も穏やか。さとるもずっとスマホをいじっていたのがハンドスピナーに持ち変わっていて心境の変化を感じさせる。


    2刷
    2021.3.14

  • ぞんざいに扱っていい人間の描写がうまい。ワニの短編の不穏さはかなりふれたことのないものですごかった。

  • 抜け感のある絵とやや暗めのテーマ。ほどよいバランスと思うけど、他の作品のイメージに引きずられる人には合わないかもしれない。

  • ある日、コスプレみたいな格好の女子高生をベンチでみつけ、声をかけると「制服を盗まれた」と。内部の犯行を疑ったけど、実は外部の…と。そして過去のわだかまりもとけそうで。/近所の蕎麦屋の店員が実は...と。対になる話も併録の「ワニ蕎麦」/街の便利屋さんが呼ばれて行ってみたらヤクザの事務所で、案の定、面倒ごとに巻き込まれるが...。鮮やかな反撃と、ブラックな結末/家賃をソシャゲの課金につぎ込んでバイトに来た天真爛漫すぎるさとるが、ハンドスピナーを回して小さな事件を解決。本人に、美人なヤンキーは存在したんだ!と叫んでしまう無邪気さと無鉄砲さ。先輩の造形がいい。/といった短編集。展開が読めなくてハラハラなところも、サスペンスなところも好み。

  • 短編集。ストーリーはまあいいとして、終わりがどれもスッキリでなくぼかし系

  • 新聞の書評をみて読んでみた。この絵柄は、好きな方ではない。ストーリーは日常に潜む「ブラック」を描いているのだろう。わりと面白く読むことができた。

  • 作風に衿沢さんらしさが無く、更に全て怖い話、人間の怖さ。
    しかも感覚に訴えるようなものではなくて、ストレートに怖い。
    作風を知っていると、衿沢さんってこういうものも描くんだ・・・と
    とても困惑してしまう作品集です。

    作風に幅があるのはいいことだけど、個人的には衿沢さんは
    日常を切り取った青春グラフティのような作品を描き続けてほしいな。
    もしこの作品が衿沢作品との出会いだったとしたら、絶対好きになってないもの。

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著者プロフィール

1978年10月13日、東京生まれ。高校卒業後、ロンドン芸術大学キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツに留学。そこで近況などを描いたフリーペーパーを日本の友人に送っていたが、その友人の薦めにより『コミックH』に投稿、2000年「カナの夏」でデビュー。『おかえりピアニカ』『向こう町ガール八景』『シンプル ノット ローファー』『ちづかマップ』『SatoShio』『ツヅキくんと犬部のこと』『新月を左に旋回』『うちのクラスの女子がヤバい』など著書多数。

「2018年 『ベランダは難攻不落のラ・フランス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

衿沢世衣子の作品

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