手塚治虫の収穫 陽だまりの樹〔全6巻〕 (5) (ビッグコミックススペシャル 手塚治虫の収穫)
- 小学館 (2008年10月30日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (427ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091820747
作品紹介・あらすじ
▼第42章/丑三つの決闘▼第43章/ヒュースケン帰る▼第44章/ヒュースケン暗殺▼第45章/良仙逝く▼第46章/テロリストの夜▼第47章/永沢村異聞▼第48章/豊兵節▼第49章/浪士組結成▼第50章/恩師江戸入り▼第51章/宝珠を切る
●主な登場人物/伊武谷万二郎(江戸・小石川に住む元・府中藩士。不器用な性格だが剣の腕は高い)、手塚良庵(江戸・小石川に住む府中藩藩医の息子。女好きだが、腕は確か)
●あらすじ/老中・安藤対馬守より禄高百石の小姓組見習いに任じられ、老中直々の呼び出しを受けた万二郎。そこで与えられた命令は、ハリスと仲違いして彼のもとを去った通訳・ヒュースケンを説き伏せ、和解させることだった。農家を借り上げて立て籠もっているヒュースケンのもとを訪れた万二郎が、仲違いの理由を尋ねてみると…(第42章)。
●本巻の特徴/大老・井伊直弼が暗殺され、政権は再び交替。伊武谷万二郎も米国通商使節警護に復帰し、さらに農民によって組織された幕府歩兵組を任されることになる。一方、手塚良庵は、父の死により“良仙”を襲名。緒方洪庵の推挙により、幕府歩兵組の軍医となるが…!?
感想・レビュー・書評
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芹沢先生のクレージーさ!歴史上の人物でここまで悪人扱いされるのも珍しい。
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1981年から5年半に渡って連載された歴史長編。幕末好きの僕にとってはそれだけでも愛すべき作品なのですが、見事すぎる物語の巧みな構成と登場人物それぞれの魅力(義理に生きる伊武谷万次郎と人情に生きる手塚良庵の対比をはじめとして)を通して、最も好きな手塚治虫作品のひとつです。
終盤、おせきさんに最期の別れを告げに行ったあとの万次郎の無言の2ページがいかに雄弁に万次郎の心境を物語っているか。これからも、この作品を読み返すたびに手塚治虫の偉大さを思うことでしょう。