ブラックホールの飼い方

  • 小学館
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本棚登録 : 118
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092906280

作品紹介・あらすじ

かわいいペットはブラックホール!?

科学や宇宙が好きな11歳の少女・ステラは、宇宙研究施設NASAからの帰り道、人間ではない何かにあとをつけられる。とことん真っ黒で、目の奥に小さな銀河が広がっているそれは、まるでブラックホールみたい。
このブラックホール、健気で愛嬌もあるうえに、嫌なものをなんでも飲み込んで片付けてくれるので、ステラは大助かり。ところが、あるものが飲み込まれてしまい、ステラはブラックホールの中へ取りに行くことに・・・・・・。
ブラックホールと心の穴がリンクする、最愛のパパを亡くした少女の立ち直りに寄り添う感動物語。


【編集担当からのおすすめ情報】
ブラックホールを飼うなんて、一体どういうこと? と、好奇心で読み始めると、もうノンストップ! ゆかいで軽やかな読み心地なのに、最後はぐぐぐっと心の暗闇に潜り、対峙しなければならないものを照らし出します。2019年のイタリアの文学賞・ラガッツィ賞の児童部門最終候補にノミネートした感涙作です!

感想・レビュー・書評

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  • 読み進むうちに、どんどん面白くなった。ブラックホールや宇宙に関する内容というより、亡くなった父とその喪失感とのむきあいかたをブラックホールによって、再確認する。
    お話の中で、ステラが成長していくのが、読者としても嬉しい。

  • 断片的に心に響く箇所はあったけれど、自然に心に入ってくるというより、一生懸命理解しようと努めながらなんとか読み終えた。

    あとがきを読むといい話に思えるので、読解力の問題でしょうか…


  • 父さんが世界からいなくなったことを受け止められないステラ。悲しくて寂しくて、怒り続けている。

    ある日ブラックホールが捨て犬のようについてきた。家で飼うことにしますが…。どうやってカウントの?

    ☆ブラックホールを飼うにいたった理由とか、ブラックホールへの馴染み方が唐突だったかも
    ☆ステラ自身が要らないと思ったものをポンポンブラックホールに食べさせるのが、のび太君なみにヒドイ!と思った。ステラの成長とともに出会いと回収が出来てよかった。

  • 趣旨は十分理解できるんだけど、この手のお話はネタに乗れるか乗れないか、かなあ。ブラックホールをフェアリーテイル的にとらえることが、わたしはちょっとできなかった。たぶん相性の問題。

  • 前半は、少し退屈だったが(それは、大人になってしまった自分の心のせい?)、テーマの重さに気が付かずに、読み進めてしまった。
    いや、気がついていた。
    ほんとは。

    でも、すっーと心の中に入ってきた。大人だから、読めるのかな。同じ境遇だったら...どうなのかな...

  • 子供に読んでほしくて図書館で借りた。
    科学的な知識と、ファンタジーとをほどよくミックスしている。テーマであろう大事な人との別れは、冷静に読めなかったが、簡単に解決しようとはせず、うまく書いていると思った。

  • 小学生向きの夏休みのおすすめの本で紹介されていたので読んだ。
    まず、主人公ステラの聡明さに驚いた。
    11歳でカール・セーガンやアインシュタインの理論を知っていて、ホットサンドとトマトのスープが作れる!すごい。弟との関係はリアル。
    彼女がブラックホールに出会って、なんでも吸い込むラリーと過ごして、自分の心に空いた悲しみに気づいていく。
    バスタブでブラックホールの中を旅して、目印のステラで特異点のドアを開けたシーンは、幻想的。
    と、同時にその特異点のお家のドアは彼女の心の奥底に繋がってるんだろうな。ちょっとうるりときてしまう、素敵な話だった。
    とても良い本なのだけど、表紙の挿絵が金髪のまるで白人の女の子みたいに描かれてるのが違うんじゃないかな、と思った。ステラ・ロドリゲスや親戚のセレステおばさんという名前。アメリカの白人というよりスペイン系やプエルトリコ系の名前に感じられた。

  • 科学が好きな少女ステラは、宇宙研究施設NASAで門前払いを受けた帰り道、何かにあとをつけられている気配を感じます。その正体は何と、ブラックホール!不気味に思いながらもラリーと名付け、飼うことにしたステラ。ラリーをかわいがる彼女は、なんでも飲み込むブラックホールの特性に気がつき、自分の目の前から消したいものを、何でも飲み込ませていきます。しかし彼女は、誤って子犬をいれてしまい、助けるためラリーの中へ飛び込みますが・・・。

  • ブラックホールをペットにした少女とその冒険譚……ではなく、本質は父の死と向き合う本。思い出はブラックホールに食べさせるのではなく、自分の中で消化し向き合うこと。

  • 面白いと同時に深く考えさせられることが書いてある本だった。

    ブラックホールとの出会いから色々なことを経験する中で、お父さんとの関係、弟やお母さんとの関係、自分のおうちとは何か、自分を形づくってるものは何か、、ということを身をもって知っていく様子が描かれている。

    お父さんとの冗談ばかりのやりとりが、自分にはリアルで(私もいつも家族としょうもないことを言いあって笑ってるから)、だからこそ、そういうやりとりを思い出すステラの悲しみがすごく伝わってきた。同時にそれだけ大きな悲しみをステラがそれを乗り越えていく様子も、丁寧に描かれていて、納得できる展開だった。

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