- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093522113
作品紹介・あらすじ
北斎の生涯を描いた時代ロマン小説の傑作
人々の生活を見つめ、大いなる自然を見つめ、その感動を絵にした男・葛飾北斎。妻・お砂との運命的な出会い、写楽、馬琴、蔦屋重三郎らとの交流を通じて画家として人間として成長していく姿を瑞々しいタッチで描く。
上巻では青年期の北斎の画家としての模索期間に、“異才”写楽との友情、そして絵画表現をめぐる議論が展開されていく。
写楽の個性的な言動に対比されて、北斎の青年期の人物像とその成長ぶりが浮かび上がってくる仕掛けが絶妙。
延々と続く絵画表現をめぐる議論が、不思議と退屈しないで読める。物語展開の軸になる人物視点が、北斎と写楽の二人に交互して効果をあげている。
また、北斎や写楽をとりまく女性達の人物造形にふくらみがあり、華やかで生き生きとしていて、江戸の女性の色っぽさも織り交ぜている。
北斎の伝記評伝ではなく、一人の絵描きを主人公にした、時代ロマン小説の傑作。
感想・レビュー・書評
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ブクログの献本で当たっちゃいました〜〜(人‘▽‘☆) ルン♪
北斎は今年、『眩(くらら)』も『百日紅』も読んでいるのですが、
どちらも有名な浮世絵師になってからのお話だったんですね。
北斎の若い頃の話を書かれてるみたいなのでわくわく。
そもそも、今作の作家さんのことを知らないなぁと思ったら、
小島政二郎さんってもうお亡くなりになってる明治生まれで昭和の大作家さんなんですね。
じゃ、この軽い本のP+DBOOKSってなんなんだろ?って調べたところ、
ペーパーバック&デジタルの略称で小学館から出してるシリーズなんですね。
ペーパーバックなので安い。
さて、北斎の伝記ではなく、北斎を主人公にした小説ですよ、と。
タイトルにもあえて小説って。
若かりし頃から絵師を目指して、弟子入りするも
いろんな流派が気になってしまい、さらには
師匠の流派の型に嵌めるのでは自分らしい絵はどのように描けば良いのか悩む。
そんな時に出会う、親友とも呼べるほどのライバル絵師がいて、
絵についての技術的なこととか喧嘩するほど意見を言い合う。
そのライバルは上巻でははっきりわからないけど、
多分、写楽だな。
親に反対されたのに押し切って一緒になったお砂との出会いも楽しい。
お砂の子供みたいな性格が可愛い。
登場人物が生き生きしていて魅力的に描かれてました。
いただいたのは上巻だけでして、
下巻は自分で買わなくっちゃね〜
気になってしまうわ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
突然の病に伏して読書が進む
制作してるときは、変な北斎像に染まりたくなかったので、フィクション系は避けてましたが、解釈の選択肢を増やすのには役立ちますね
司馬遼太郎とかと同じで、何が史実かわからなくなるけど、、、 -
▼電子立ち読みあります▼
http://shogakukan.tameshiyo.me/9784093522113
北斎の生涯を描いた時代ロマン小説の傑作。
人々の生活を見つめ、大いなる自然を見つめ、その感動を絵にした男・葛飾北斎。妻・お砂との運命的な出会い、写楽、馬琴、蔦屋重三郎らとの交流を通じて画家として人間として成長していく姿を瑞々しいタッチで描く。
上巻では青年期の北斎の画家としての模索期間に、“異才”写楽との友情、そして絵画表現をめぐる議論が展開されていく。
写楽の個性的な言動に対比されて、北斎の青年期の人物像とその成長ぶりが浮かび上がってくる仕掛けが絶妙。
延々と続く絵画表現をめぐる議論が、不思議と退屈しないで読める。物語展開の軸になる人物視点が、北斎と写楽の二人に交互して効果をあげている。
また、北斎や写楽をとりまく女性達の人物造形にふくらみがあり、華やかで生き生きとしていて、江戸の女性の色っぽさも織り交ぜている。
北斎の伝記評伝ではなく、一人の絵描きを主人公にした、時代ロマン小説の傑作。