実録死体農場

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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093563819

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  • 2005年刊行。
    著者ビル・バスはテネシー大学人類学研究所所長、同ジョン・ジェファーソンは科学ライター。

     パトリシア・コールウェルの小説「死体農場」(検屍官シリーズの一書)のモデルとなった法医学研究所。本書は、そこでなされた法医学的な調査、すなわち、幾つかの現実の殺人事件における死因その他の解明過程を叙述した書である。

     個人的には「死体」が生物的・化学的にどのように変化するか、あるいは殺人など身体に科される物理的・化学的外力がどのような影響を及ぼすか、に関心があったところだ。

     勿論、所々、かような問題点に触れられてはいる。
     例えば、舌骨は簡単に砕けるので絞殺事件を弁別できること。あるいは、大腿骨が若年期は軟骨を挟んで5つに分別され、また、頭蓋骨も若年期は噛合が広く(軟骨が繋いでいる)、年齢を経るにつれて噛合が狭くなっていく。さらには、全身の焼毀は身体を屈曲させる。といった具合だ。

     ところが、本書自体は、個別事件との関わりについての叙述が主である。そういう意味で、社会的な意味合いにおいてセンセーショナルな記述ではある。
     しかしながら、先の私の関心事、すなわち、生物学的見地からの、人間の死、その変性という内容には切り込めておらず、科学ライターの著作ということから期待した内容という観点では物足りなさを感じずにはいられなかった。

  • 法医学、特に骨の内容で興味深い。
    タイトルがセンセーショナルだが内容は至って真面目。

  • 日本じゃ作れないよなー、というのが素直な感想。
    仏教とキリスト教の違いかしらん?

  • イメージから、もっと色々な検死のことが書いてあるかと思ったが、ほとんどが「骨」のこと。
    もっとも、タイトルの死体農場の意味することを考えれば、正しい内容である。

  • 法医学者の著者による、死体の生理的変化のつぶさな観察。南北戦争時の遺体を現代の殺人被害者と誤認することもあるんだね。

  • リアル「BONES」「CSI:ラスベガス」が堪能出来る一冊。キャラ的にもホッジンスやアンジェラ、グリッソムのモデルになっていそうな人達が出てきて申し分ないし各エピソードがおもしろい

  • 題名は恐ろし気ですが、内容は極めて真面目な、素人向け法医学です。
    FOX TVの「BONES」(ドラマ)を見ている人は、あんな感じの世界なので面白く読めます。

  • 一見グロテスクな内容。でもそれを所々ブラックユーモアを交えつつ、淡々と語る。リアルな探偵小説のような感覚で読み進められる。

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