沢彦

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 35
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (724ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093791632

作品紹介・あらすじ

本能寺の変を仕掛けた男。信長の師僧、知られざる名参謀・沢彦は信長に「天下布武」の真の意味を説き続けた。信長の隠れ参謀、新史料を元に描く衝撃の歴史長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 戦国時代の有名な武将には必ず軍師がついていますが、信長に沢彦 というのは初めて知りました。『光圀伝』のようにぐんぐん読めましたが、残念なのは、沢彦の生い立ちに何も触れられていなかったこと。小説なんだから、思い切って描いて欲しかった。

  • 面白かった。

  •  信長に「天下布武」の目的を与えた陰のブレーン。そして「本能寺」の仕掛け人。
     信長を題材にした作品は数多いが、沢彦に触れている作品にはこれまで出会ったことがなかった。その辺の疑問は作者によるあとがきに書かれているが、作品中では「風林火山」の仕掛け人など、他にも戦国武将の陰にいる僧侶たちの姿が描かれている。これまでには知らなかった戦国の一面である。

     信長を扱った作品は二極に分かれるように思う。天下統一を成し遂げようとし、旧態を打破していくバイタリティを善しとするか、残虐な虐殺や部下の扱いなどを非人間的「魔王」として捉えるか。
     史実だけを述べていくのはありきたりだ。この作品では、大志に燃え、感受性豊かな若者から、権力を手にした狂竜と化した信長が、心の移り変わりを伴って描かれている。
     心底からのヒーローでもなく、純粋な魔王でもない信長がいる。

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著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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