- Amazon.co.jp ・本 (701ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093792653
作品紹介・あらすじ
炎上しながら谷底へ落ちていく一台の車。事故死した男の自宅には、数々の「殺人の記録」が。事件を操る真犯人の正体は…!?あまりに切ない結末!魂を抉る驚愕と感動の三千五百五十一枚。
感想・レビュー・書評
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長かったがようやく読了。上下合わせて1ヶ月近くかかってしまった。事件に関わる人の様々な思い、全く理解できない犯人と加害者遺族の考え、多くの人物の視点で書かれているが、その全てがそれぞれに生活があることを実感させられる描写。犯人に繋がる情報は意外とあっさりしたものだったが、前例のない盲点は当事者には気付けないものなのだろう。タイトルである模倣犯とは一体なんなのか。そこにいきつくときのカタルシスを感じるために1000ページ以上も追ってこれたのだと思う。
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2024.02.01 図書館
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読み終わってしまった…
いやぁ、面白かった!!
何度も、えええ!?って声が出た。
豆腐屋のおじいさんは、芯が強くて情が厚くて推せる。
ものすごく長い話で、途中途中に、その人のことをそんなに掘り下げて描く必要ある?と疑問に思ったりもしたけど、やっぱり環境とか人間関係によって人物像が作られていくから、振り返ってみると必要だったんだなと。
上巻では怯えて幼く見えていた真一が、下巻後半にはキャラが変わったかと思うぐらいに筋道立てて説明したり説得したり。成長したねぇ。
かなりびっくりする結末だったけど、煽られてブチ切れて自らバラすの最高か。ここは唯一笑ったわ
上下巻でちょうど3ヶ月かかって読了。
そのうち1週間は別の本を読んだけど、ほぼ毎日少しずつ読み進めてきたから、終わってしまって寂しい。 -
感想記録なし
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被害者の視点、それを捜査するものの視点、そして犯人側の視点からも描かれながら物語が進むので、一般的なミステリーものとはちょっと雰囲気が違っている。犯罪者の心理を描いたということもできるかもしれない。様々な人間模様が描かれていて、さすがベテラン作家の作品、確かに長い物語だったけど読み応えがあって面白かった。
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⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
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下巻になっても
早送りしながら読んだ。
途中はしょったので、
爽快感は減っているでしょうけれど
この分厚さの上下巻を全部読むのは
心が持たなかった。
それだけ悪者たちの描写に
字数を割いているかと思う。
最後にとどめの一撃が。
納得できた終わり方でよかった。 -
宮部みゆきの長編ミステリー。後編。
第二部途中から第三部まで。
正直、この物語は誰も救われない、ハッピーエンドにはならない。それほどまでに残忍で悪魔的な事件。
第三部の悲しみはどう表現すべきかわかりませんが、タイトルが『模倣犯』である事の意味が激的に回収される。
僕はいまだに『模倣犯』がおすすめの作品、衝撃の作品の五指に入るし、同型の小説でこの作品を超える小説を知らない。(胸糞であるが、読みやすさ、ストーリーテリング、人物描写が宮部みゆきは圧倒的なんだ!!)
そして謎のピースと呼ばれる存在と、たった一言で物語が崩れ落ちる、言葉の斬れ味の様なものも同居している。読み終えたあと、虚脱感、ひたすらに脱力感。数日は同型小説を読めないほど心に食い込んでる。
どれだけ頑張っても僕の語彙力では足りない。
是非この世界にトリップして欲しい。
追記 映画化されてる様だがすこぶる評判が悪い。
少しだけ内容を知っているが、どうしてこんな事をしてしまうのか。文字で表現されている芸術性をぶち壊している。
映画でがっかりしても小説を読んでもらいたい。
別に何でも原作というつもりは無いが。この作品は活字でこそ最高。 -
なぜ模倣犯という題なのか不思議に思いながら読み進めていった。最後にやっとわかった。