黒幕: 巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」

著者 :
  • 小学館
3.62
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本棚登録 : 136
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093798655

作品紹介・あらすじ

情報フィクサー“兜町の石原”とは何者か

借金の取り立てで住吉会に囲まれ、検察の予定調和捜査に噛みつき、リクルート江副浩正に意見し、内調と警視庁になぜか頼られ、中川秀直愛人醜聞では右翼と共闘し、『噂の眞相』に助け船を出し、銀座のクラブに巨費を落とす。
――こんな男がつい最近まで実在した!
情報誌『現代産業情報』発行人・石原俊介は、メディアには絶対に出てこなかった「陰の情報フィクサー」。2013年4月に急逝した石原の封印された半生を、気鋭のジャーナリストが初めて明らかにする!
日本の裏面史をあぶり出す傑作ノンフィクション、ここに誕生!


【編集担当からのおすすめ情報】
メディアの人間は皆が知っていたのに、新聞もテレビもその名を報じなかった「陰の情報フィクサー」が実在していました。切った張ったで成り上がっていく、映画のような「コワ面白い世界」をお楽しみください。

感想・レビュー・書評

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  • 社会

  • 【由来】
    ・TKオンラインに掲載されてるHonzで。

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 古き良き時代のお話なのでしょうか

  • 石原俊介という情報誌発行人の評伝。題名からもっといかがわしい人物を想像していたのだが、情報に真摯に向き合い、努力を重ねる幅の広い人物像に感銘した。
    コンプライアンスが最重要視される現在では、もうあり得ない人物なのであろう。
    バブル期から平成前半の裏の経済史としても読める。
    著者の取材も丹念で文章も読みやすい。

  • 情報誌という稀有な存在が輝いた時代を丁寧に綴った貴重な書。情報とは何か、「情報(自称)」があふれる今の時代だかこそ読んで価値があると思う。

  • 2017年7月8日読了

  • 当日の日本には必要な情報屋、いや人材だったんだと。
    それより昔の政治家、企業、検察等々、無茶苦茶やったよなあ(笑)

  • タイトルの「黒幕」はちょっと違っているように思えた。この本に書かれている人物は実はすごくまともなことをしているのではないかと。本当は「白幕」だったのかもしれない。

  • 「現代産業情報」発行人の石原俊介についての評伝。経済・産業にまつわる"情報"というものの価値や利用法を巡る変遷記という観点で読んでもおもろい作品。

    石原俊介という名前だけで反応できる人はなかなかの事情通であるが、現在でいうとFACTAの阿部重夫さんと言ったところであろうか(詳細には出自等、二人はたいぶちがうが)、企業の触れられたくない部分、あるいは中長期での見通しを一刀両断ズバっと筆の力で切り裂く、あるいは守るといったことを生業にしていた人の評伝である。

    中身は読めば分かるが、そのまま高度成長期以降の戦後経済史、特には戦後裏経済史と言った感が強く、夜中に読むとおもしろくてそのまま徹夜で読んでしまう。評論は客観的で特に後年の社会の構造変化により石原の神通力が及ばなくなっていく辺りは儚さを感じてなんともせつなくなる。

    情報を巡る価値と利用方法はネット時代、スマデバ時代でまたしても変化を起こし、この時代に適合した石原俊介がいるのだろう。果たしてそれは誰なのか?そういうことも考えさせられる本でありました。

  • 石原俊介。「兜町の石原」とも呼ばれた男は、高度成長期からバブル崩壊後までに世間を賑わせた数々の経済事件に痕跡を残していた。

    表と裏をつなぐ情報交差点として機能し、地道に人間関係を構築し、その人脈から得られる対面の情報は真の価値を持つ「本物の情報」であった。

    2000年以降、コンプライアンスが重視されオープン化が進む時代の中で、彼はその役割を徐々に失っていく。それでもなお彼が「対面から取れる情報」にこだわり続け、その価値を信じた姿勢から、毎日のように情報があふれ続ける時代に我々が汲み取るべき情報は何なのかを学ぶべきなのだろう。

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著者プロフィール

1955年、福岡県に生まれる。東洋大学文学部哲学科卒業。編集プロダクションを経て、1984年よりフリーライター。政治経済とそれに絡む事件取材に定評がある。著書に『許永中「追跡15年」全データ』(小学館文庫)、『「欲望資本主義」に憑かれた男たち』(講談社)、『金融偽装』(講談社)、『トヨタショック』(共著・講談社)などがある。

「2010年 『鳩山一族 誰も書かなかったその内幕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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