こんなにも優しい、世界の終わりかた

著者 :
  • 小学館
3.54
  • (65)
  • (100)
  • (95)
  • (39)
  • (12)
本棚登録 : 1326
感想 : 116
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863513

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なじ■
    青い光の中で世界が終わっていくお話。

    市川さんのお話はどれもそうですが、
    言葉の一つひとつ、文章の隅々までとても優しくて
    さりげない描写にも涙が出ました。

  • ラブ&ファンタジー
    世界が青い光に包まれ生命が息絶える
    あるきっかけから離ればなれで暮らしている二人が、世界が終わりに近づきながらも互いを求めあい、必要としあうってお話

    二人の出会いから今までの物語
    家族の物語
    それらを取り巻く人々、行く先々で出会うの物語

    本当に大切なこととは何であるのか
    自分自身の価値とは何であるのか
    そんなことを考えさせられるお話です

    初恋・・・・・
    いいです
    甘酸っぱい思い出がよみがえりますー

    物語を色で例えるなら
    白ですかね
    無色ですかね
    透明感ハンパね~
    って感じです

  • 時間軸を掴むのに時間が掛かってしまいましたが、登場人物が全員魅力的で、最近読んだ小説の中でも、かなりピュアな物語でした。

    結局世界は終わってしまうんだけど、SF映画のようなデザスターものじゃなく本当に「優しく」終末を迎えていきます。

  • うーん。登場人物は素敵だが、ちょっと長かったな。でも、久しぶりにきゅんとした。

  • タイトルまま。
    こんなにもやさしいおわりかた。
    波に浮かんでいるかのような。

    ないちゃうよね。

  • 市川拓司さんの最新作です。
    相変わらず、というか、拓司さんらしい優しい作品でした。
    過去のベストセラーとなった『いま、会いにゆきます』や『恋愛寫眞』、『そのときは彼によろしく』の3作に並ぶ作品だったんじゃないかと思います。
    帯にもその部数に恥じない傑作という風に書いてあって、そういうのは誇張だなぁと思うこともあるけど、誇張ではなかったです。

    この作品は今までの作品の中で一番ファンタジー色が強いなと思いました。
    なんたって最初から世界の終わりが始まっているので。
    世界各地に降りそそぐ、青い光の筋。
    その青い光を浴びた場所はそこで時を止める。
    都市機能が完全に停止してしまった世界。
    青い光を避けながら移動する人々。
    たった一人の愛する人に出会うため、旅をしている主人公。
    主人公の優が会いに行こうとしている雪乃との思い出を間に織り交ぜながら、サバイバルに近いような旅の描写が続いていきます。

    現在の描写は『吸涙鬼』に近いと思います。
    あの作品では追っ手から逃げているから撃たれて怪我したりするけれど、この作品では誰かと傷つけ合う描写はなく、ただ状況が悪くて危険が多い場所を進んでいってます。
    過去の描写は『そのときは彼によろしく』に近い気がします。
    主人公と主人公の友だち、そして彼が好きになる女の子。
    ただ、花梨ほど雪乃はサバサバしている感じではないですけど。

    世界が終わる、というとよくあるのは気候変動とかで壊滅的な被害を受けていたり、外部から侵略されてめちゃくちゃにされてしまったりと何かと人が傷ついていたり人が傷つけ合ったりしているけれど、そういうことが全くない世界の終わりっていうのがユニークだと思います。
    平和的で、だからこそ「こんなにも優しい」わけで、「世界が終わる」とか言いながら、読んでいると本当はこういう優しい世界を求めているんじゃないかと思います。
    今の世界は本当に「優しくな」くて、もしかしたらこの優しくない世界の方が終わっているのかもしれない。
    泣き所はいろいろあるだろうけど、私が泣いたのは、最後のお父さんの描写。
    感動的でした。

  • こんなに純粋な(といっていいだろう)愛を全うするのは現代においては大変困難なことだろう。私は「優しさ」だけが愛だとは思わないし、優しいだけで現代を生きるのは難しい。偏った生き方を選ばざるを得なくなるかもしれない。それでも愛を貫ければ苦難を全て意識の外に追いやって幸福な気持ちで満たされるだろう。
    印象に残ったセリフを引用しておこう。「ぼくらは、こうやって大好きな人のために何かをしてあげることで、それ以上の何かを受け取っているんだ。だとしたら底なしのパワーだよね。愛の力学で動くエンジンがあったら、きっとすごいだろうな。」
    愛があれば強くなれるし優しくなれるし心が満たされるだろう。私も毎日の生活の中で愛を感じながら生きていけるよう意識したいと思った。

  • 優しくて淋しくてじんわりと温かくなるそんな一冊です。
    やさぐれた私には少し優しすぎました(笑)
    綺麗な世界でした。

  • 淡々と静かに。私にはちょっと響かなかった…

  • 世界中を青い光が覆い始める。それは全てを凍りつかせる光。最後に人々は何に救いを見出すのだろうか。

    こんなストーリー。要約しすぎだけど。だけど、読んでいると暖かい優しい光に包まれているような気持ちになる。最後は通勤電車の中で読んだけど、泣けてきて恥ずかしかったな。場所を選んで読んだ方がイイかも。

全116件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。獨協大学卒業。'97年からインターネット上で小説を発表。2002年1月、「Separation」で出版デビュー、いきなり同作がTVドラマ化される。次作「いま、会いにゆきます」は映画化され、100万部を超えるベストセラーに。他の著書に「恋愛寫眞――もうひとつの物語」「そのときは彼によろしく」「弘海――息子が海に還る朝」「世界中が雨だったら」がある。

「2009年 『きみはぼくの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

市川拓司の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
朝井 リョウ
梅田 みか
朝井 まかて
伊坂 幸太郎
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×