ぎんなみ商店街の事件簿 Sister編: Sister編

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093866903

作品紹介・あらすじ

新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー! 古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです!ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」)交通事故に隠された謎を解いた三姉妹に捜査の依頼が。地元の中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいというものだ。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも……?(第二話「だから都久音は押し付けない」)「ミステリーグルメツアーに行く」と言って出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉の足跡を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫る――。(第三話「だから都久音は心配しない」) 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ化された『探偵が早すぎる』など、緻密なトリック構築に定評のある井上真偽さんの最新作は、ひとつの事件をふたつの面から暴くという、まさかのパラレルミステリー。もちろん〈Sister編〉だけでも楽しめますが、〈Brother編〉で明らかになる、「もうひとつの真実」で物語はさらなる進化を遂げます。このまったく新しい読書体験を、ぜひお楽しみください!

感想・レビュー・書評

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  • 中高生にお薦めの本として、本書が紹介されていて、Brother編と併せて読むと倍、楽しめるらしい。
    ドラマの『探偵が早すぎる』が大好きな息子。
    同じ作家さんなので興味を持ったようで図書館で予約。ついでに私も読んでみました。
    三人姉妹の次女が語り手なのですが、心の中の姉妹へのツッコミがふんだんに盛り込まれていて、全体的にポップな印象。内容も推理というよりは謎解きといった感じで、これは中高生が大好きなヤツですね。
    軽く、楽しく読めました。
    でも、本題はここからなんですよね。
    Brother編では、まるっきり同じ事件を全く別のBrotherたちの目から見たお話しになっているそうです。別の視点から見ると同じ物事がどこまで変わってくるのか、ここから先が楽しみです。
    さぁ、Brother編を読むぞ!

    • アールグレイさん
      こっとんさん♪
      Brother編、楽しんで下さい!
      あまり言ってはいけないと思いますが、私は四兄弟が好きです。
      こっとんさん♪
      Brother編、楽しんで下さい!
      あまり言ってはいけないと思いますが、私は四兄弟が好きです。
      2024/04/14
    • こっとんさん
      アールグレイさん、こんばんは♪
      Brother編、ちょっと読みましたけど、アールグレイさんの気持ち分かるかも(*´∇`*)
      四兄弟いいぞー(...
      アールグレイさん、こんばんは♪
      Brother編、ちょっと読みましたけど、アールグレイさんの気持ち分かるかも(*´∇`*)
      四兄弟いいぞー(≧∀≦)
      2024/04/14
  • 焼鳥屋三姉妹が商店街の事件に挑む!女性目線と価値観が素敵なSister編 #ぎんなみ商店街の事件簿

    ■あらすじ
    昔ながらの商店街、ぎんなみ商店街では人気の焼き鳥屋があった。そこで暮らす三姉妹たちが、街で発生した事件に挑む連作短編ミステリー。

    商店街への地元愛と、家族の繋がりがハートフルな作品です。
    本作Sister編は同タイトルBrother編と対を成しており、同じ事件なのに展開や推理が変わる双方向な作品になっています。本書一冊でも楽しめますが、真の魅力を味わいたいのであれば、ぜったい両方読みましょう。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    キャラクターが鬼強い。特にSister編の主人公三姉妹はエグイ。
    焼き鳥屋という設定から始まり、名前、性格、特技など、読者をぐいぐい惹きつけてくる。しっかり者と言われている長女なのに、このドジっ子ぶりは愛おしすぎますね。

    あと都久音の友人たちも激推しです。素朴ながらも友人想いが読み取れてイイ!『熊と踊れ』を読んでる女子高生なんて爆笑。私も積読を解消しなきゃ。

    なお謎解きとして難解ではないのですが、Brother編を並行読みすると、より物語全体の理解を深められます。そして思ったよりも人間関係やプロットが複雑なので、丁寧に読みましょうね。

    ●だから都久音は嘘をつかない
    商店に自動車が突っ込んでしまった事件、目撃者の証言に気になる点があり…

    三姉妹家族の仲の良さや、商店街の雰囲気が伝わってくる導入話。陰のある事件の背景に、ちょっと切なくなりました。

    ●だから都久音は押し付けない
    コンクールに展示する作品が壊されてしまった事件、ダイイングメッセージのような手がかりが残されており…

    この謎解きはハッとしますね~、すとーんと腹落ちしました。事件に背景に潜む、女性ならではの感受性が読みどころの一編。

    ●だから都久音は心配しない
    抽選に当った長女がミステリーツアーに出かけることになった。一方、街では女性の行方不明事件が噂され、脅迫状のようなメモが見つかる。そして長女とは連絡が取れず…

    サスペンス風で迫力満点、特に後半にかけての展開のスピード感もGOODですね。なにより長女が好きすぎる、三姉妹に幸あれ。

    ■ぜっさん推しポイント
    Sister編ということで、全編にわたって女性の世界観や価値観でストーリーが綴られていきます。特に二話目の作品はBrother編とは全然ちがう目線で面白い。双方ともに各々の性別ならではのアプローチだし、背景に潜む心情も違っている。

    兄弟姉妹を行ったり来たりしながら、さらに二度三度読むことで、違いと共通点が見えてくる。繰り返し読めば読むほど、理解と味わいが深まってくるシリーズでした。

  • 不思議な読書体験だった。
    ぎんなみ商店街の事件簿が二冊!
    どちらから読むのか少し迷ったけれどそのときの気分が姉妹編だったので、何の情報も入れずにこちらを先に読む。

    全3編あり、各話ごとの「往復読み」もできそうだが迷わずに一気に3話読むことにした。

    内山家は両親が焼き鳥屋「串真佐」をやっていて、長女・佐々美(25歳)次女・都久音(高1)三女・桃(小5)の三姉妹がいる。
    ダメっぷりさ丸出しの長女に三女は機転のきく優等生、真ん中の都久音は普通なのだが上手くまとめていて、彼女を中心に商店街で起こる不思議な事件を解明していく。

    第一話 だから都久音は嘘をつかない〜交通事故は保険金詐欺が目的。

    第二話 だから都久音は押し付けない〜中学で器物損壊事件が起こった理由は。

    第三話 だから都久音は心配しない〜ミステリーグルメツアーに長女が参加。

    商店街のドンと言うべきなのか、ジュエリー神山の園子さんがすべてお見通しのようで、頃合いの良いところに登場してくる。

    長女の天然さが良い味だしてるのかなぁと思った。
    三姉妹のバランスもいい感じ。



    • アールグレイさん
      今、読んでいる最中なので、レビューを書いてから読ませて下さい(-_-)
      今、読んでいる最中なので、レビューを書いてから読ませて下さい(-_-)
      2024/03/07
  • 同じ事件でも推理する方向が違うとこうも違う見え方がするのに驚き。2つの話を読むとお互いの謎が解決されていくのは初めての体験でした。1つの事実に違う真実があるということ考えないといけないなぁと思いました

  •  初の〝並行読書〟を決行! 本作は「一冊読み切って次へ」の習慣打破に、うってつけでした。

     「Brother 編」「Sister 編」2冊の冒頭に、『これからあなたが目にするのは ある事件のひとつの側面にしかすぎません』の共通序文。また表紙カバーそでに、各3話が対応する構成、『どちらから読むもよし、各話ごとの「往復読み」もよし』とあり、決意の後押しと言うか、並行読書は必然でした。

     一冊が3話(3つの事件)からなる連作短編集で、事件解決に挑むのが四兄弟か三姉妹かの違いです。3つの事件は同じなので、どちらか一方でも楽しめますが、やはり両方読むことに意義を感じました。それも、各話ごとの並行読書をおすすめします。

     「Sister 編」では、焼き鳥屋を営む内山家の三姉妹、佐々美(不動産派遣社員 25歳)・都久音(高1)・桃(小5)それぞれが、とても可愛く魅力的です。加えてウケます、この同音意義肉語部位名! 彼女たちがとってもいい味を出してるんですよ。肉だけに‥。
     都久音の視点で描かれますが、姉妹・友人を含めて人物造形の秀逸さ、普段の楽しい会話と絡み、事件解決の再調査へ向けた女の子目線(人の内面心情に想いを寄せる発想)が上手く融合し、短編にしておくのがもったいないくらいでした。

     レビューの続きは「Brother 編」へ

  • 何故かな?
    Brother編を先に読んで、起きる事件を
    だいたい知っていたせい?
    ハッキリ言おう!Sister編よりも・・・・
    Brother編の方が良かった!
    三姉妹よりも四兄弟の方が、何と言っても兄弟愛を感じてしまった。残念ながら
    三姉妹にはそれが欠けていたかな?
    申し訳ない!姉妹に叱られそうだ。

    「串真佐」焼き鳥の美味しそうなお店の
    三姉妹は、佐々美長女25才、都久音高1
    そして生意気で頭の良い桃小5・・・・そう
    三人共に焼き鳥の名前?!・・・
    味のある子に・・・とでも考えたのかな?

    Brother編と同じ事件が起きる!
    でも、その解決方法などが・・・・
    私は“こうだったらいいのにな”と思った
    ことがある。それは、三姉妹と四兄弟が
    全員集合すること。
    ん~無理なのかな?

    二冊を比べて読むなんて、初めてかも
    知れない!それはそれで変わった読書が
    できたと思っている!

    2024、3、10 読了

    • 湖永さん
      アールグレイさん おはようございます。

      三姉妹より四兄弟のほうが兄弟愛を感じてしまったのは、きっと母親が亡くなっていて父も海外赴任中であれ...
      アールグレイさん おはようございます。

      三姉妹より四兄弟のほうが兄弟愛を感じてしまったのは、きっと母親が亡くなっていて父も海外赴任中であれば、助けあったり補い合う部分も多いからでしょうね。
      とても仲の良い雰囲気が伝わってますからね。

      2024/03/11
    • アールグレイさん
      湖永さん(’-^*)
      コメントありがとうございます!
      そうですね!四兄弟が良かったのは、そのせいかな?と思います。
      それにしても、両方の事件...
      湖永さん(’-^*)
      コメントありがとうございます!
      そうですね!四兄弟が良かったのは、そのせいかな?と思います。
      それにしても、両方の事件解決法が・・・・
      そのままでいいの?と思ってしまいました。
      2024/03/11
    • 湖永さん
      そうですよねぇ。
      ぼやっとする解決⁇にこれは少年少女探偵団ぽいなぁと思ったり…。
      ただ間違いなくひと味変わった読書を楽しみました。
      そうですよねぇ。
      ぼやっとする解決⁇にこれは少年少女探偵団ぽいなぁと思ったり…。
      ただ間違いなくひと味変わった読書を楽しみました。
      2024/03/11
  • Brother編を先に読みました。
    Brother編では分からなかった事実がこちらで明らかになった時のパズルがはまった感がこの本の楽しみ方なのかなと思ったりしました。

    しかしながら、やはりこちらもすんなり入ってこないんですよね(汗)
    キャラに無理がある気がするのは私だけ…?

  • brother編を読み終えてのsister編。同じ事件を異なる主人公で描く手法は斬新。主人公の三姉妹の設定もいい。物語としては面白いが、ミステリーとしては物足りない。事件解決というよりも人間ドラマとして描かれるのいいかもしれない。

  • ちょっと寂れた商店街のちょっとした事件を近所に住む焼き鳥屋の三姉妹(シスター編)と近所に住む四兄弟(ブラザー編)がそれぞれの目線で事件を解いていくミステリー。

    シスター編とブラザー編同時に図書館で借りて1章ごと交互に読書。

    軽い感じのミステリーで、勘違いがどんどん進んでミステリーっぽくなるけど、商店街で起こるドタバタ劇って感じ。

    中高生にピッタリだけど、ただ、わざわざシスター編とブラザー編の2冊に分けることなかった。2冊買わせる出版社の戦略か…。道尾秀介の『N』のように、前から後ろから交互にスタートさせて、一冊にまとめた方がみな一度に両方読めてよかったのに。

    最後の最後はブラザー編を読まなきゃ謎が解けない。

  • アリアドネの声が面白かったので手にとったが、こちらは物足りなかった(^_^;)
    Brother編と一話ずつ交互読み。登場人物や兄弟姉妹の関係性など、設定は好みのはずなのに、特に印象に残るシーンや展開がなかった。
    神山さんがいいキャラでした。

    そもそも子ども探偵団のほんわかミステリーなので、私の現在の気分ではなかっただけかも。

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著者プロフィール

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。
また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
他の著書に『探偵が早すぎる』(講談社タイガ)がある。

「2018年 『恋と禁忌の述語論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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