君を守ろうとする猫の話

著者 :
  • 小学館
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感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093867108

感想・レビュー・書評

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  • 中二のナナミは、喘息があるため学校が終わると図書館に足を運ぶ生活を送っている。
    最近、図書館の本がなくなってきていることに気づき…
    誰かが借りているふうでもないのにと疑問に思っていた矢先、書棚の前で翡翠色の目をした猫に出会う。
    その猫に導かれるように歩いていった先は…。

    少女と猫の冒険譚でありながら本について考えさせられる。

    喘息持ちで弱いナナミが本を取り戻そうと力を発揮したこと。
    本には知識や知恵だけじゃなく、いろいろなものの考え方を知ることで、人の気持ちもわかるようになる、想像力を得ることもできると力説したこと。
    小さな頃から本を親しんできただけにいろんな本が出てきたが、まだ知らない本もあったことでこれからでも遅くないよな、まだ読めるよなと思ったりした。

    読みたい本がますます増えていく…。




  • 「本を守ろうとする猫の話」の続編。 
    今作の主人公は喘息持ちの中学生ナナミ。
    盗まれていく本を守ろうとする中で、大切なものに気付いていくナナミ。
    自分を支えてくれる人はもちろん、好きな本も自分の味方だというのは、本当にそうだなと思った。
    ファンタジー要素が強めの作品は得意ではないので、個人的にはあまり入り込めなかったかな。

  • 『本を守ろうとする猫の話』よりもこちらの方が読みやすかった。本好きの熱量は前作の主人公、林太郎くんよりもナナミちゃんの方が強い気かな。

    本には力がある。

    そうなんだよね。人の心も体も動かす力があるんだよね。人間になくてはならないものなんだよね。

    「君を守ろうとするー」の君って誰?ナナミちゃん?本?私たち本好きな人のこと?

  • 本は人を繋ぐこと、本の登場人物は友達で味方でいてくれることを教えてくれる素敵な1冊!!
    難しいと感じる言い回しが多くて言いたいことは分かるけどきちんと理解してるのか分からないからもう少し大人になったらもう1回読みたい。

    言葉だけでは全てを伝えられない。言葉だけじゃ言い表せないことだってある。言葉って大切だけどそれが全てじゃないし、「思い」を伝えようとする意思がなければ伝わるものも伝わらない。

    たくさんの世界を知って、たくさんの人間の思いを知ることができる「本」はすごいんだよなって思った。相手が何を伝えようとしているかを読み取って想像してくことが今の私たち人間には必要なことだなと思った。

    猫とのやり取りが好きすぎてこのシリーズのファンになったし、夏川草介推しになった!!

  • 人は何故、何のために本を読むのか。

    共に歩み、作られ、増殖していく強大な力。
    それに負けない強い心を持つのは簡単ではないけれど、迷わないように、皆で生きていく事の大切さについて考えさせられました。

    また無愛想なあの猫に会いたい♬*°

  • 大切な心の在り方を教えてくれる作品。
    今の現代の状況を巧みに物語に組み込んでいるな、と純粋に感じられた。

  • 前作「本を守ろうとする猫の話」の数年後。
    今度は中学生の少女を巡るお話。

    学校向けの優良図書になりそうな、若い人には読んで欲しいかな。
    しかし、やはりお医者さんの話が著者にはしっくりくる。

  • 『一番怖いのは、心を失うことじゃない。失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落としたときに、それをダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと』この言葉が、本当にそうだなと感じた。人間は、一人で生きてるわけじゃない。周りの人と助け合いながら生きている。それを忘れちゃいけないね。

  • ハリーポッターをメルヘンにした感じかな。
    それとも宮崎駿監督の映画みたいな感じかな。
    '本を守ろうとする猫の話'より面白かった。
    次があったらどうなるのか楽しみですね。

  • いろんな人に薦めたい本。

    本ってたくさんのことを教えてくれる。
    語彙力や表現の仕方などだけではない。
    「困っている人がいたら手を差し伸べること」
    「悩んでいる人がいれば耳を傾けてあげること」
    「お金より大事なものがあること」
    ホントその通りだと思う。

    「一番怖いのは、心を失うことじゃない。失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落としたときに、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと」

    この本からもたくさんのことを教えられた。

    中学生、高校生にプレゼントしたい本。
    今度のブックサンタで送ろうかな。

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県にて地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は10年に本屋大賞第2位となり、11年には映画化もされた。著書に『神様のカルテ2』『神様のカルテ3』『神様のカルテ0』『新章 神様のカルテ』『本を守ろうとする猫の話』『始まりの木』『臨床の砦』『レッドゾーン』など。

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