祖母姫、ロンドンへ行く!

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 2718
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093891134

作品紹介・あらすじ

祖母と孫娘の、笑って泣ける英国珍道中!! 正月の親戚の集まりで英国留学の思い出話を披露した孫娘(著者)に、祖母が「一度でいいからロンドンに行きたい、お姫様のような旅をしたい」と告げたことから、一族総出で支援する5泊7日の豪華イギリス旅行が決定! だが、そもそも著者が留学で培ったのは「行き当たりばったり体力勝負の低コスト海外滞在」ノウハウで、高齢の祖母をお姫様のようにもてなす旅とは真逆のスキルだ。資金面こそ親族の全面フォローがあるが、慣れないツアコン(秘書)役を任命された孫娘の心には不安しかない。 しかし、いざ現地に到着してみれば……大英博物館、ロンドン塔、ハロッズにフォートナム&メイソン、ロンドン三越にオリエント急行、5つ星ホテルのおもてなし、そして憧れのアフタヌーンティー……初めての祖母とのふたり旅は、楽しみもトラブルも山盛りで毎日が刺激的だ。果たして著者=《秘書孫》は、強くてキュートな《祖母姫》を満足させることができるのか? 頑固で優雅な祖母姫の名言続出! 底抜けにおもしろく、やがてホロリとする――著者がまだ「コムスメ」だった頃の、「自己肯定感」にまつわる極上エッセイ!! 【編集担当からのおすすめ情報】 「ステキブンゲイ」でのWeb連載「晴耕雨読に猫とめし」内で、読者から絶大な支持を受けた「自己肯定感の話」――実体験をもとにした回想型エッセイでありながら、フィクション小説以上に波瀾万丈で笑って泣けるストーリーが、単行本のための大幅書き下ろしを加えてついに1冊に!カバー装画は、『90歳セツの新聞ちぎり絵』で話題の、超絶センスのおばあちゃん・木村セツさんが担当。「祖母と孫」のお話にふさわしい新聞ちぎり絵(クロテッドクリームと苺ジャムのせスコーン)が目印となります。2023年夏「月刊少年シリウス」で漫画連載も開始予定です。

感想・レビュー・書評

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  • 「お姫様のような旅がしたい!」ってことで実現したお婆様と孫娘の5泊7日の超豪華イギリス旅行。イギリス留学経験のある孫娘がエスコートするエッセイなんですがテレホンカードとかあった時代の話のようで30年くらい前なのかな?
    お婆様は他界されている感じですが、大正生まれのハイカラさんな感じでエレガントに品がよく自己肯定感もMAXでそれに買物好き。この時代の士族出身だとこんな感じのお婆様になるのかな。見栄っ張りで我儘なんだけど節度もあり芯が通っていて憎めない感じが素敵ですね。
    ロンドン塔に大英博物館、オペラ座の怪人を観て、ハロッズで買物して、オリエント急行のディナーとか目が回りそうで羨ましいです。
    お婆様の秘書から解放されこっそりホテルを抜出しバッドガールにへんし~んする孫娘に、5つ星ホテルのバトラーのさりげなく憎いホスピタリティがグッジョブでした。アフタヌーンティーでスコーンと格闘する件は無茶笑えた。

    余談ですが、メイド姿でスコーンを販売してるキッチンカーが街にくるんですけど、アールグレイの紅茶も美味しくってスコーン食べながら紅茶すすると気品があってガチ英国って感じがするんですよね。メイドさんのホスピタ力も高くって気の利いた言葉をかけてくれるのが嬉しくって最近のお気にいりになってます。

    もうひとつ余談ですが、いつも利用してる図書館は3冊までしか予約できなかったのですが、隣の市の図書館は6冊まで予約できるってことでこちらでも図書カード作って計9冊予約入れることができるようになってはしゃいでいたんですけど、この本の用意ができたってことで早速図書館に借りに行ったのですが間違えて隣の市の図書カードをだしてしまい。司書さんが首傾げてカードが違うって気まずい雰囲気になってしまって、「浮気がばれちゃった」て言ったら「ぜんぜんOKですよっ」て言ってくれたのが嬉しかったです。隣の市には市民税納めてないのに太っ腹でよかったです。

    • つくねさん
      アールグレイさん
      改名されたことあるんですね。しかも大好きな紅茶から名をいただいたなんて私とおんなじですね(^^)v

      ゆーき本さん
      ...
      アールグレイさん
      改名されたことあるんですね。しかも大好きな紅茶から名をいただいたなんて私とおんなじですね(^^)v

      ゆーき本さん
      半年待ってようやくってのもあるけど、
      予約本が一気に回ってくることもあるあるですね。
      2024/03/26
    • かなさん
      図書館予約は3冊まで??
      私が利用している図書館は7冊までで、
      せめて10冊まで予約させてぇ…!!って思ってたんですけど、
      さらに少な...
      図書館予約は3冊まで??
      私が利用している図書館は7冊までで、
      せめて10冊まで予約させてぇ…!!って思ってたんですけど、
      さらに少ないって…ちょっとびっくりしました。
      でも隣の市の図書館も利用されてるんですね♪

      そうそう、この作品の表紙がステキですね!
      木村セツさんって、もう90歳を過ぎたおばぁちゃんの
      ちぎり絵なんですって(^^)/
      この作品、読んでみたくなりました♪
      2024/04/03
    • つくねさん
      かなさん、こんにちわ!

      この作品、超豪華なイギリス旅行で一流のバトラーのホスピタリティに注目ですよww
      図書館予約件数少なすぎでしょ...
      かなさん、こんにちわ!

      この作品、超豪華なイギリス旅行で一流のバトラーのホスピタリティに注目ですよww
      図書館予約件数少なすぎでしょ。隣の市とあわせてもようやく9冊なんですがたまに、本のお知らせが重なって入ってきたりで右往左往してますよww



      2024/04/03
  • まさに祖母姫!
    祖母が「1度でいいからロンドンに行ってみたい、お姫様のような旅をしたい」と告げたことから、
    一家総出で支援する五泊七日の豪華イギリス旅行が決まった!
    旅のお供をするのは英語ペラペラな孫娘(著者)。
    自己肯定感トップ高の優雅で頑固な祖母との旅行記。

    1ページ目から面白い!
    ハードモードな小説を攻め続けたので休憩にと選んだ1冊。
    旅行記は初めて読みます。
    癒しの旅行記、兼、若干の自己啓発も含まれていて、
    一石二鳥のような本。

    舞台はイギリス、本当に皆さんこんなに紳士なの!?
    と驚かされます。。。

    第7章。祖母姫、平安女子を語る がとても素敵なお話♪
    某美術館でルール違反中の男の子に
    "Be a little gentleman!"「小さな紳士であれ」と女性が一言。
    お子様にも紳士という概念があるのか。脱帽です。
    では日本では?との孫娘の問に祖母姫は
    男の子には「小さな武士であれ」
    女の子には「小さな清少納言であれ」かしら。
    素敵なユーモア。
    なぜ清少納言なのか、是非本書で理由を知って欲しい♪

    そして沢山の人達に支えられ無事に旅が終わるのでした。

    そんな祖母姫も晩年は認知症で、
    怒りと混乱と悲しみの日々だったようです。

    こうやって孫娘が思い出を本として綴ってくれること、
    祖母姫にとっては1番の名誉なのではないでしょうか。

    素敵な本を読ませてもらいました。

  • 作家を目指す、医学部、大学院卒の作者が、80歳を過ぎた祖母と二人でロンドンを旅した記録です。
    作者はイギリス留学の経験があります。


    まずは、ファーストクラスでの渡英。
    なんて素敵なのかとうっとりしました。
    私なんてもう、一生飛行機には乗らないと思いますから。

    ホテルは五つ星ホテルのジュニアスイート。
    祖母姫はハロッズでコートと杖を買います。
    バトラーのティムとも親しくなります。
    オリエント急行に乗ったり、三越のアフタヌーンティでは特大のスモークサーモンと特大のスコーン、ケーキというコース。

    そして祖母姫、最後のランチ計画はバトラーのティムを招いての日本のお寿司。




    私、この本、最後の方を読んでいて涙が出そうになりました。
    なんて幸せなおばあちゃん。
    私の母とちょうど同じくらいの歳ですが、母は若い頃はお嬢さん、結婚してからもサラリーマン家庭の主婦として幸せにやってきたと思います。
    でも私の父(母の夫)を早くに亡くしてからは、私との生活で母は果たして幸せだったのだろうかと思いました。
    電話などで友だちに「今、娘と一緒に暮らせて、ごはんも全部作ってもらって、幸せよ」と話しているのは聞くことがありますが。
    母は海外旅行はしたことがないし、最近は認知症を患ってしまいました。
    母の幸せは私の手の中にあるのじゃないかと思うと、なんだかとても切ないです。

    • アールグレイさん
      このレビューは、私が読んでから読ませて頂きま~す!
      ただ今図書館予約中!
      (=゜ω゜)ノ
      このレビューは、私が読んでから読ませて頂きま~す!
      ただ今図書館予約中!
      (=゜ω゜)ノ
      2024/04/26
    • まことさん
      アールグレイさん♪

      わかりました。
      楽しみにしています♪
      アールグレイさん♪

      わかりました。
      楽しみにしています♪
      2024/04/26
  •  5泊7日、祖母と孫娘のロンドン珍道中。あたかも《祖母姫》と《秘書孫》の2人旅は、面白過ぎます。頑固で我が儘、さらに厄介で面倒くさい最強の祖母と、心根は優しくも鬼の寝てる間に遊びに出ようと画策し、祖母にツッコミもかまそうとする孫娘の、笑って泣ける良質のエッセイです。

     英国文化も散りばめ、飛行機のCA、ホテルのバトラー等多くの人に支えられ、トラブルを乗り越えながらの刺激的な旅の毎日です。孫娘(著者)も旅を通して多くを経験し学びます。なんだかんだ言いながらも、2人だけが知る大切な時間と記憶への、著者の愛情溢れる回想・想いが伝わる文章でした。

     椹野道流さん本来のご専門が法医学というのは意外でしたが、小学館の文芸サイト「小説丸」に、昨年12月から『椹野道流の英国つれづれ』が連載(医学部時代に休学を決め、1年間の語学留学を振り返ったエッセイ)されているようです。
     本書は、上記連載開始から遡ること半年、「ステキブンゲイ」でweb連載の『晴耕雨読に猫とめし』から、<自己肯定感の話>19話分の書籍化なのだそうです。2人の絆・関係性・距離感もいいのですが、お祖母ちゃんがホント羨ましいです。

     カバー装画は『90歳セツの新聞ちぎり絵』で話題の木村セツさんが担当し、いい味を出していますね。本書にとても相応しく、絶妙なコラボと感じました。

  • 皆さんの本棚でよく見かけるので、借りてみた本。女性の作家だということもエッセイだということも知らずに読んだので、最初は贅沢な祖母姫に違和感を感じての読み進め。途中からドタバタを純粋に楽しみながら読みました。高級ホテルのバトラーはとことん客側の要求に応えるものだと、安宿ばかりの自分達の旅とつい比較してしまう。
    作者は監察医もされているようなので、他の作品も読みたくなってくる。
    ネットで調べたら【小説丸】で「椹野道流の英国つれづれ」のエッセイが2週に一度公開されていたので、一気に最新の28回まで読んでしまった。この『祖母姫』の前日譚のよう。中々面白いエピソードが書かれている。まだ続いているので読み続ける予定。

  • 日本中のおばあちゃん子にすすめたいさくさくよめて大変気持ちのいいエッセイ。

    イギリスに留学した孫娘=著者の話を聞き、自らも行ってみたいと実行に移す祖母姫がすてき。
    数々の病気を抱え、高齢でもあるが誇り高き祖母姫のその姿と金言!に感動。
    なんだかんだいいつつ、祖母姫の願いを聞き入れるため奮闘する著者もすばらしい。
    一流のサービスと言われるひとたちのお仕事も学べる。
    ユーモア満載でホスピタリティあふれる文章。
    祖母姫の金言に十分影響されてると思いますよ、椹野さん。



    • まことさん
      5552さん、こんばんは♪

      私も今、ちょうどこの作品を読んでいます。
      オリエント急行、乗ってみたい、とか、今はちょうどスモークサーモンのサ...
      5552さん、こんばんは♪

      私も今、ちょうどこの作品を読んでいます。
      オリエント急行、乗ってみたい、とか、今はちょうどスモークサーモンのサンドイッチを食べているところです。
      あ~、美味しそう。
      2024/04/23
    • 5552さん
      まことさん、こんばんは!

      奇遇ですね!
      そう、豪華な旅なんですよね。
      食べ物もやたらと美味しそうで。
      スコーン好きの自分としては、手のひら...
      まことさん、こんばんは!

      奇遇ですね!
      そう、豪華な旅なんですよね。
      食べ物もやたらと美味しそうで。
      スコーン好きの自分としては、手のひらほどの本場のスコーン、食べてみたい!って思いました。
      2024/04/23
  •  イギリス好きの妻が就寝前の読書で、声を出して笑っていたので、私も読ませてもらうことに。とっても楽しく読みました。アフタヌーン•ティーによだれがでます。
     お祖母様、素敵な人ですね。お孫さんの著者もお祖母様との海外旅行をやり遂げて、素晴らしかったです。
     著者さん、食パン二本をおみやげにしてました。そういえば昔、妻も同じことをしていたのを思い出し、妻に言うと「イギリスの食パンをみやげにすんの当たり前やろ!、日本の食パンは○○○!」と返事が。
     文章は軽い感じですが、イギリス好きの世界は奥深いです。笑いのツボも。

    • かなさん
      けよしさん、こんばんは!
      奥様がイギリス好きなんて素敵ですね♪
      この作品もすごく面白そうなので
      いつか読んでみたいです(#^^#)
      ...
      けよしさん、こんばんは!
      奥様がイギリス好きなんて素敵ですね♪
      この作品もすごく面白そうなので
      いつか読んでみたいです(#^^#)

      この度はフォローしていただきありがとうございます。
      これからどうぞよろしくおねがいします。
      2024/04/18
  • 素敵な表紙カバー。ジャケ買いと言っても過言ではない。そして小説だと思ってたら、エッセイだった。(老眼のため見落とす)

    「姫」な祖母と、秘書のような孫とのノリツッコミドタバタイギリス旅なんですけど、途中途中作者さんが過去を振り返って、祖母に対しての思いを綴る。ここでぎゅーーっと心が切なくなる。

    そしてホテルバトラーのティム!彼が素晴らしすぎる!旅でそんな出会いしたことない!

    人生ほどほど長いと、家族を含めたくさんの人に出会う。出会いもあれば別れもあり。幸せな記憶ばかりではないけれど、その時その時のキラキラしていたものがきっとあるはずだから、それを出来るだけ沢山、自分の心の想い出箱に入れていきたいと思う。これから先も。

    いつも思い出す訳ではないけれど、その記憶はずっと自分の中に大切にあって、ふとした瞬間に溢れてくる。そして、いつもは微動だにしない心が動く。あ、これは読書後の感情にも似てるかも。

    そんな想いを沢山集めて、今の自分は作られているんだろうなあ、と思える本でした。

  • ツアーでなく個人旅行はやはりいいなぁ。
    ハプニングも後から見れば楽しい思い出。
    超一流ホテルでの滞在だからこそサービス満点、
    快適に過ごせるのでしょうが。
    それにしても25〜30年位前の話…なぜ今?

  • 祖母姫と秘書孫の素敵なロンドン旅行記。
    出会う人達が素晴らしい。プロの仕事と言動に感嘆と憧れを抱いてしまう。そして、なによりそれぞれの人柄がチャーミング。
    祖母姫もまた姫然として可愛らしくもあり、もう格好良い!と言いたい。
    祖母姫の語る、化粧の話や卑下と謙虚の話は心に刺さった。

    孫秘書には楽しく思い出深いが大変な旅だったことが伝わってくる。
    その時は気付けなかったものが、時間が経った今だからこそ気付けたことにぐっときた。
    笑いと時に心にチクッとする後悔とともに。

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著者プロフィール

作家。監察医。講談社ホワイトハート「人買奇談」にてデビュー。代表作は「鬼籍通覧」シリーズ、「奇談」シリーズ(講談社)、「最後の晩ごはん」(KADOKAWA)、「時をかける眼鏡」(集英社)など多数。

「2023年 『妖魔と下僕の契約条件 5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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