六条御息所 源氏がたり 三、空の章

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 171
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093933087

作品紹介・あらすじ

林真理子は光源氏の人生をどう描ききったのか?小説源氏物語堂々完結。

感想・レビュー・書評

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  • 源氏物語 復習 林真理子「源氏がたり」最終巻

    人生の最盛期を過ぎた光源氏に対して、多少の嫌味を込めた厳し目の源氏物語となっている。

    夕顔の娘 第22から31帖 の玉鬘十帖 あたり
    女三の宮 第34帖 若菜 上下 あたり
    柏木   第36帖 柏木 あたり
    宿命   第37帖 鈴虫 あたり
    落日   第39帖 御法 あたり
    終焉   第40帖 幻  あたり

    玉鬘と呼ばれた夕顔の娘は、当初、母親の人生に左右されていたが、髭黒の大将と期せずして結ばれ、光源氏から離れて当時の女性としての幸福の中に収まる。
    帝の娘、女三の宮は、光源氏に嫁ぐが、不義の子を出産し、出家してしまう。

    六条院での女性達は、光源氏が思っている程、単純ではないのだ。栄華を極めた、彼も最愛の紫の上の死によって、その終焉を迎えいく。

    源氏がたりは、光源氏の終生に集約されているので、夕霧ファンなどには物足りないかもしれないが、私は楽しめました。

  • 1000年経っても
    人は変わらない...

  • シリーズ完結編。
    世間的に栄華を極めても、女性の心からは離れてしまう。
    自分の行動を棚に上げての、柏木へのいびりなど、なかなかの醜悪さ。
    愛していたからこそ、六条御息所は、晩年の実情もシビアに語っていて、面白かった。

  • 面白かった!
    『源氏物語』が面白いことは知ってる。
    けど、現代語訳のものでさえ読みにくい。
    こうやって、逐語訳ではなく新たに物語を構築してくれると、現代の私たちでもわかりやすくなるんですよね。

  • 六条御息所によって語られる光源氏。
    3巻完結。

  • 2でちょっとうんざりしてしまい、どうしようかと思っていたらアッと言う間に読んでしまった。
    光源氏の晩年。
    玉鬘を横取りされ、女三の宮を迎える羽目になり、そのことで紫の上が倒れる。
    老いたという自覚と若さへの嫉妬。
    様々なことが掴みきれずにすり抜けていく。
    しかし、ねちねちイヤラシイわー。
    いやいや、あなた、以前同じことしてますよねーって、わかってるけど、何度も思う。
    夕霧の登場にホッとしてしまう。
    宇治十帖も楽しみにしていたので、ここで終わっちゃうのかとも思うけど、もういいかとも。

  • 20160829

  • 3巻読み終わりました!ふう
    最後がどうなるのかと思いましたが、さらっとしてましたね。
    紹介してくれた友人に読後感よかったことを伝えたいと思います。

  • 六条御息所メインなので夕霧があまりでてこなくて淋しい。あと途中で六条御息所メインなのを忘れてるのではという箇所も。でももちろん面白い。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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