土地の神話: 続ミカドの肖像

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093941624

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  •  明治の偉大な実業家渋沢栄一の息子、渋沢秀雄の田園都市構想。その裏で着々と基盤を築いていく五島慶太。
     イギリスのガーデンシティーを理想とし、当時の東京府荏原郡調布村にたてられた田園都市計画は、五島慶太の巧妙な計画によって不動産業へと変貌していく。 「あらゆる私鉄が点と線のみを考えているとき、五島は大渋沢の田園都市のプランを吸収することでいち早く面の重要性に気づいていたのである。」
     住宅地と鉄道敷設の一体開発、大学誘致、在来私鉄の買収…
    五島慶太の東急王国が拡大し、渋沢秀雄の田園都市構想がもろく崩れていく過程が描かれる。これはつまり、関東大震災後、東京の街がいかに作り上げられてきたかという物語でもある。

  • 2009/07/06 読了

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著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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