泣いた赤おに(小学館文庫): 新撰クラシックス (小学館文庫 R C- 11 新撰クラシックス)
- 小学館 (2004年5月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094042115
作品紹介・あらすじ
日本のアンデルセンとも称される浜田広介。彼は、子ども心だけでなく、大人の心にも訴える、善意や理想に基づいた名作を数多く遺し、それまでは勧善懲悪の形式でしか存在しなかった子どもの読みものに新風を起こした。本書では、人間たちと友達になりたい赤おにと、赤おにのために自己を犠牲にする青おにの友情の物語「泣いた赤おに」、恐ろしい外見を持つ龍が、少年に優しい心を注がれて、子どもたちのために尽くそうと決意する「りゅうの目のなみだ」などの代表作を含む、「ひろすけ童話」珠玉の二十三篇を収録した。
感想・レビュー・書評
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山形県高畠町出身の浜田廣介。同県出身なので小学生のころから「泣いた赤おに」とともにその名前は知っていたが、47歳になるまでまともに読んだことがなかった。
驚いた。りゅう、きつね、とかげ、おになどの「動物」のほか、電信柱や豆ランプが擬人化された23篇一つひとつに人間らしい驚きと感動と優しさがある。そして、まほろばの里、高畠の風景がある。
出会うのが遅くなった後悔はあるが、大人だからこそ染み入る作品でもある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
桃太郎に出てくる赤鬼だったらな。
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内容は知っているが、この本はまだ、読んでいない。
子供たちが年長時に、11月の発表会で劇になったお話。女の子は、全員村人でしたが、あずみちゃんと一緒に演知ることが出来たので、親子共に感慨深く、感動と感激をしたことをこの先も、一生忘れられないだろうと思うので、後日、改めて購入した本。 -
実家で母が読んでたのを借りてきた。
このお話久しぶりに読んだなぁ。
この人の童話は雰囲気が良いよね。
説教臭くなくて、あったかくて。
それにしても青おにくんは、なぜあんなことをしたんだろうねえ。 -
子供の頃の愛読書だった『むく鳥の夢』が入っていたので、
うれしくて購入。
すべてのお話に幼稚さはかけらもない。
今もかわらずわくわくしながら絵本をページをめくっていた頃が
よみがえった。
本を読んで、自分の素直な感情が湧き出してくるかんじって、
いくら読書が好きでも読み進めることに夢中で忘れてることありませんか?これはそんな素直な感覚に立ち返れる本。
こういう童話は長く長く読み継がれてほしい。
童話は小さな子供のための本ではないと思います。 -
子供のころに読んだ記憶があります。赤おにと青おに。自分の中の鬼という概念を変えたお話でもありました。……ううむ。あ、表題作以外は初めてなので新鮮でしたね。
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絵本に挑戦。
私ならいつもにこにこやさしい赤鬼になる?
それとも悪役をかってでる青鬼になる?
考え込む赤鬼?いち早く行動に移す青鬼?
良い結果を出した赤鬼?それを妬むことなく身を引く青鬼?
短くてあっという間に読める本だけど、考えさせられるね。 -
子どもの頃 初めて読んだ時、ショックでした。
「ほんとうのゆうじょう」・・・「本当」って何?「友情」って何?お互いを思っているのに、こんな事って!と、とってもとっても考えました。そして、頭の中で勝手に続編を作ってました。 -
なんというバッドエンド
赤鬼「どこで選択肢を間違えたんだろう…」
青鬼「きみがウェルカムボードを作ったときにはフラグ乱立だよ」
何かを求めることは同等の代価が必要なのだと子供心に植え付けた絵本。
泣くも良し、萌えるも良し、その後を想像するも良し。