就職先はネジ屋です (小学館文庫 う 2-3)

著者 :
  • 小学館
3.00
  • (3)
  • (7)
  • (14)
  • (5)
  • (4)
本棚登録 : 112
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094066135

作品紹介・あらすじ

ヤル気が出る!女子社員のモノづくり小説

就活中のユウ(三輪勇)は、第一志望の商社を最終面接で落とされた。その後、母親が社長を務めるミツワネジ(従業員130名)に正式エントリーして、入社することになった。海外で働きたいと考えるユウにとって、ミツワネジにフィリピン支社があることが大きな志望動機になった。
入社後、ひとり暮らしをはじめたユウ。同期入社は同じく営業に配属された辻の2名だった。ユウは、長谷川螺子兄弟社というネジ会社で三か月の現場研修に入り、「緩み」が生じないようにと、ひと工夫したU字ボルトを作った。
営業の取引先は、ネジを扱う顔なじみの商社ばかりだった。何とか直接メーカーに対して提案型の営業もしたいと思いはじめたユウは、飛び込みでメーカーを回り始めるが、相手にされない。ある日、荒川の河川敷で消波ブロックを作る現場を見たユウは、型枠を締めたり緩めたり簡単にできるボルトを作れないかと考えた。
前例のないことを始めようと行動するユウは、幾度もしがらみと闘いながら、仲間や業界のスペシャリストとともに新しい世界を切り開いていく。
読めばヤル気が出る!新入女子社員のモノづくり小説。文庫オリジナル。



【編集担当からのおすすめ情報】
ネジと真剣に向き合い、こんなにも熱く働く人たちがいる。新入社員のユウの奮闘と中小企業メーカーの心意気に、力をもらえる作品です。就活生をはじめとする大学生や、若手社員に是非読んでもらいたい小説です。推薦コメントは華恵さんです。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2019年3月小学館文庫刊。書下ろし。しっかりした世界構築と興味深い展開で、楽しめました。ただ、母の病気話までは、盛りすぎな感じがしました。

  • ネジに関する描写は(専門知識はないので個人的感想ですが)リアリティーあふれる描写になっており楽しく読むことができました。もう少しキャラ立ちしててもよかったと思いますが、著者のほかの作品も読んでみようかなという気にさせてもらいました。

  • 親が経営しているネジ屋に入社したユウちゃんの話。ネジの奥深さやネジ作りのやりがいが感じられた。ネジって身近に絶対あるし、どんどん進化するしで読むの楽しかった。昔就活でネジ専門の商社受けたん思い出した。

  • 就職活動中、第一志望の商社からの「お祈りメール」を受けたユウは自身の両親が経営するミツワネジに就職を決める。そこから周りの助けを得ながら物作りにのめり込んでいく主人公の姿を描く作品。登場する製品も実際にある製品をモデルとしていて興味が湧く!実際の製品をモデルとしているので更に突っ込んだ内容があればさらにのめり込んで読めたと感じる。一つ一つの開発秘話が淡白なのが勿体ない。初めての上野渉作品だったので違う作品も読んでみたいと感じた。

  •  各種ネジの新作が、そんなに後から出来るのかと思わせるところが、ファンタジー的な面白さ。

  • 上野氏らしいモノ作り小説。テンポ良く、あっと言う間に読破。面白かった。

  • 親の経営する下町のネジ屋に就職した女の子が、旧態依然のネジ屋で新しいネジを開発して販路を広げ、会社を変えていくお仕事エンタメ小説。

    「ネジ」という、身近ながら詳しく知らない遠い世界の話は興味深い。

    だけど、若い子の頑張りが花を開かせていくだけのストーリーが単純すぎるし、たかだか数ヶ月研修しただけの普通の女の子が単なる思いつきだけで新しいネジを開発していくとか、新入社員が一人で営業に向かうとかありえない。
    全体的にとてもマンガっぽい。

  • 意識してみると、ネジは欠かせない大事な部品。中小企業が改めて見直されている今(?)だからこそのお話なのかな。
    ネジにまつわる仕事はどんな分野があるのかを知れたのは面白かったし、ネットワークが大事、強さよりしなやかさということもとても共感するけど、上手くいきすぎだよね~と思ってしまう嫌な私でした。

  • 親のネジ屋に就職して頑張る話。
    仕事での壁、それを乗り越えること、乗り越える際のヒント、親との確執や解消など、AIが書いたのでは?と思うくらい、フツーでどこにでもあるようなストーリー。
    ネジの描写は細かかったが、文章だけだとわかりづらく、登場人物・文章自体にもあまり魅力は感じられなかった。

  • 文系、新卒の新入社員が、ちょっとしたヒラメキで次々と新規売れ筋商品の開発アイディアを提案する、大手商社に直接乗り込んで交渉する。
    こんなことはあり得ない、とは言えないかもしれないが、興は殺がれる。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1962年、東京都生まれ。専修大学文学部国文学科卒業。1994年に『恋人といっしょになるでしょう』で第7回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。著書に『キリの理容室』『料理道具屋にようこそ』『わたし、型屋の社長になります』『就職先はネジ屋です』『鋳物屋なんでもつくれます』『天職にします!』『あなたの職場に斬り込みます!』などがある。

「2023年 『お菓子の船』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上野歩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×