- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094066623
作品紹介・あらすじ
ドラマ化ヒット小説続編、待望の文庫化!
高卒からのたたき上げ、敏腕プランナー鮫島静緒(38)が、富久丸百貨店芦屋川店の外商部で働き始めて早一年が過ぎた。日本一の高級住宅街・芦屋に住む本物のセレブたちにお買い物をしていただくため、静緒は今日も国内外を奔走する。
登校拒否ぎみの孫を心配する祖母。暴力団幹部の子を妊娠し、手切れを望む愛人。外商部の本格的な立て直しプロジェクトに、バツイチの女をさいなむ男社会の古い体質。そこに同居人である枡家の元彼まで登場。
そのうえ枡家の母親が、バツイチ独身の静緒に息子との再婚を勧めてきて!?
竹内結子、斎藤工、草刈正雄ら豪華キャストでドラマ化された話題作の続編。『トッカン特別国税徴収官』『政略結婚』などヒット作を次々生み出す著者による究極のハイクラス・エンタメ、続々文庫化! 帯推薦文は宇垣美里さん。
【編集担当からのおすすめ情報】
大好評につき、特製表紙柄ポーチ&マスキングテープの特別プレゼント企画を第2巻でも実施することになりました! 詳細は帯の内側、および小説丸ツイッターアカウント(@shosetsumaru)をご覧ください。
感想・レビュー・書評
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かぎり無く★4に近い!
今回もハラハラ、ワクワク、ホッとさせてもらいました。
苦労も多いけど、見てくれている人はちゃんといる!
普通に捉われることなんてないんだよ!って気付かされる小説です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第1巻を読んだのは実に約2年前。当時は全3巻だったが、続編が出て現在では全4巻に。関西のデパートの百貨店外商部を舞台にしたお仕事小説。長いし話の進み方も決して早くないのだが、読みやすい。富裕層を相手にする外商部は体力勝負で過酷な面もあるが、主人公の静緒は熱血で真っ直ぐな頑張り屋さん。色々ぶつかりながらも、周囲の信頼を徐々に獲得している。顧客、同居人、百貨店の同僚等々との関係など、これからの主人公の動向に目が離せない感じで第2巻も終わっている。
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『上流階級 富久丸百貨店外商部 其の2』―静緒と枡家、深まる絆と外商部の挑戦
『上流階級 富久丸百貨店外商部 其の2』は、外商部の立て直しプロジェクトを背景に、主人公・鮫島静緒が直面する様々な試練を描いた物語です。静緒の働く外商部では、日本一の高級住宅街・芦屋のセレブたちへの販売が日常であり、その中で起こる顧客とのトラブルやドラマが、読み手を引き込みます。
特にこの巻では、静緒と同居人である枡家の関係性が徐々に深まる様子が描かれ、読者に安心感を与えます。しかし、その一方で、枡家の母親からの再婚を勧められるなど、プライベートな面での波乱も予感させます。
外商部に訪れる顧客たちの個性や、時に厄介な要求は、静緒のプロフェッショナリズムを試すもの。彼女がそれらの問題をどう解決していくのか、その過程は読者にとっても学びが多いものです。販売の仕事に対する情熱、顧客の真のニーズを理解しようとする姿勢は、この物語の核となっています。
『上流階級 富久丸百貨店外商部 其の2』を読むことで、まるで自分もその一員になったかのような感覚を味わえます。静緒や枡家といったキャラクターたちと共に、販売の真髄と人間ドラマを深く体験することができるでしょう。このシリーズは、ただのビジネス小説を超え、読者に様々な感情を呼び覚ます一冊です。次巻への期待が高まるばかりです。 -
シリーズ第二弾。今回は外商部での商売の話は少なく、桝家の家庭問題とヤクザの愛人・珠理の逃亡が印象的だった。今後、桝家とはどうなるんだろう?葉鳥さん、カッコ良すぎ。
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今回もお客様の無理難題に振り回されたり、上司や同僚を振り回したり。
パワフルな主人公がとっても格好よかった!
一つ一つの注文事も大変なのに、同時進行でそれをこなしてるとか凄すぎる。
人との縁を大事にして、努力を惜しまず、さっぱりとした性格。憧れずにおれないよね。
次巻はどんな難題が待ち受けているのか、それを乗り越える静緒の活躍が楽しみ! -
Ⅰを読んだのが丁度1年前。続きはその内に読もうと思っていたが、思いのほか間が空いてしまったな。
前作の感想に「書きたいことはたくさんあったように読めるが、中途半端に語られて終わった感が否めず」と書いたが、作者の書きたい話題は今作でもそのまま引き継がれる。
静緒の恋愛と桝家のジェンダーの話は、世の中の結婚観と老後に対する考え方という話題に進み、“まとも”とは何かとか家庭を持たずに老いることに対する逡巡などについて多くの頁が割かれて描かれており、その辺りは結構考えさせられるところあり。
百貨店の外商のこれからという話題では、催事で“恩を売る”という静緒のアイデアが生まれるが、アイデアは面白いと思いつつも、個人情報ダダ漏れの企画はかなり引く。
前作のような屋上遊園地に象徴される古き良き時代の百貨店の姿とこれからの百貨店のあり様みたいなところがなく、百貨店に対する愛をあまり感じないところは百貨店もの好きとしてはやや残念。
Ⅰを読んでいないと背景や人間関係が分かりにくい作りになっているのも減点。 -
前作に登場していた上流階級の人たちの要望に応えるため奮闘する。ルームシェアする桝屋をめぐる話もあったが、まだまだ知らない世界があるなと思う。
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1巻目ではセレブの買い物に圧倒されるばかりだったけど、静緒の成長と共に?その金額や商品はさらっと触れられる程度になった感じ。その分、買い手、お客様の事情や気持ちによりスポットが当たっている。そして、静緒や桝家が抱える問題――今の社会では問題とされる場合もある――についても。
自立、寂しさ、ふつう、社会的保険、そういったキーワードが語られる中で、じゃあ自分の今、10年後、20年後はどうだろうな、と考える。もしかしたら問題は目の前にあるのに、見えないフリをしているだけかもしれない。ゆくゆく立ち往生せずに生きたいと思ったら、今のライフスタイルや考え方からきちんと客観視しておかないとダメなのかもな、と思う。
「愛も孤独には負けるのだ。」
静緒はやっぱり、"つよい"よね。自覚してないかもだけど。男社会の中で、自分の性別ではなく能力、意欲で向かっていくところとか。
あと"異性の友達"という考え方がもっとふつうになってほしい。わたしも。
なぜ男と女が出会ったら、恋愛になるかならないかというところへ行くのだろう?現実でも、物語でも。
「そんな関係が必要な人間はいっぱいいる。その関係性を表す名前がないから差別されているだけだ」 -
気づいたら読了していた。色々あったけど最後はよかったなぁと思える作品。