- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094067101
作品紹介・あらすじ
累計60万部。鬼教官誕生の前日譚!
T県警では、各署に所属するキャリア三か月の刑事の中から一名が選ばれ、定期的に本部に送られる。「風間道場」と呼ばれる刑事育成システムだ。待ちうけるのは指導官・風間公親によるマンツーマン指導。殺人事件の現場を風間とともに捜査しながら、三か月間みっちり指導を受ける。卒業生はエース級の刑事として活躍しているが、見込みがなければ交番勤務に戻されると噂される。後のない新米刑事たちは、背水の陣で事件に臨む!
●第一話 仮面の軌跡
御曹司から結婚を申し込まれた日中弓は、交際相手に別れを告げるが、二人の秘密を暴露すると脅された。
●第二話 三枚の画廊の絵
画廊を営む向坂善紀の息子・匠吾は、美術の才能があり芸大進学を望んでいる。しかし、その夢を阻む者が現れた。
●第三話 ブロンズの墓穴
佐柄美幸の小学生の息子は、いじめが原因で登校拒否になった。事実を認めない担任教師に、美幸は業を煮やしていた。
●第四話 第四の終章
隣室に住む女優から、佐久田肇は助けを求められた。彼女の部屋で劇団仲間が自殺しようとしているという。
●第五話 指輪のレクイエム
デザイナーの仁谷継秀は、自宅で仕事をしながら認知症の妻の介護をしていた。疲れきった仁谷には恋人がいた。
●第六話 毒のある骸
法医学教授の椎垣久仁臣は、司法解剖時に事故を起こし、部下に大怪我を負わせた。公になれば、昇進は見込めない。
【編集担当からのおすすめ情報】
2020年新春、木村拓哉主演で超大型スペシャルドラマ化される
『教場』シリーズ第三弾。
伝説の鬼教官誕生前夜を描く全六話。
スリリングな展開と驚愕のラストが待ち受ける!
「刑事コロンボ」へのオマージュとなる各話タイトルも楽しみどころです。
感想・レビュー・書評
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R2.12.31 読了。
『T県警が誇る「風間教場」は、キャリアの浅い刑事が突然送り込まれる育成システム。捜査一課強行犯係の現役刑事・風間公親と事件現場をともにする、マンツーマンのスパルタ指導が待っている。』…背表紙より。
今回も事件の捜査を通じて、風間刑事が新人指導していく。風間刑事の洞察力に引き込まれて、一気読みしてしまった。
そして教場0の題名のとおり、謎だった風間刑事の右目が義眼になったのかも判明した。
新春の教場のドラマ、風間公親シリーズの最新刊も見たい。
R3.1.5 補足:テレビドラマの風間公親さんが右目を負傷したシーンは、原作とは全く違うものでした。
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風間公親が、警察学校になる前の話。
教場シリーズだからこそ、
面白い作品だと思った。
ミステリとして事件を解決するというより、
風間公親が部下に考えさせて、結果を出させる。
それこそ教場シリーズだなと感じました。 -
教場シリーズ第3弾!
といっても、今までより過去、前日譚になるんかな。
風間さんが、現役バリバリの頃なんやけど、やっぱり見込みのある新人を教えてる。OJT形式で、その名も「風間道場」。
ほんまは、風間さんも、道場の方が良かったんかもしれんな。あんな事がなければ…でも、教えながら、事件解決できるんか?
それぞれの教え子毎の短編6作品。
とにかく、自分で考えろ!って感じの教育。まぁ、義務教育ではないし、国民の命を守る仕事なんで、厳しいのは仕方ないか。
別に、どの仕事でも、自分で考えない人とペアはしんどい〜
風間さんは、厳しいけど、実は優しいんやろな。
でも、最後のは、そんな冷静に…そんなことなってんのに…自分に厳しいレベルではないと思うんですけど(−_−;) -
長岡弘樹『教場0 刑事指導官・風間公親』小学館文庫。
鬼教官と呼ぶよりメフィスト・フェレスと呼んだ方がよさそうな教場の風間公親教官誕生の前日譚を描いた短編集。6話収録。
風間公親がキャリア新人刑事をマンツーマンで実地指導する『風間道場』。『風間道場』を卒業すればエース級の刑事として活躍するが、見込みが無ければ即刻、交番勤務に戻される。
いずれの短編も犯人の証拠の見当たらない謎に満ちた犯行の事実を暴くというもので、風間は新人刑事にかなりひねったヒントを与え、新人刑事自らが真実を見出だすという構成になっている。事件の背景にある人間模様も読みどころである。
木村拓哉主演でドラマ化されるようだが、風間のイメージではない。何を演じても木村拓哉……果たして……
本体価格650円
★★★★-
2020/03/10
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教場シリーズ第三弾
風間鬼教官誕生の秘密が明かされます
事件の捜査を通して、新米刑事を教育指導していく短編6作からなります。
●第一話 仮面の軌跡
一方的に別れを告げた交際相手から脅された女は、タクシーの中でその男を刺し殺す
●第二話 三枚の画廊の絵
身元不明の死体、その背後にあったものとは
●第三話 ブロンズの墓穴
いじめが原因で登校拒否になった子供の担任教師を恨んだ女は..
●第四話 第四の終章
劇団仲間が自殺。その現場を目撃した隣室の男
●第五話 指輪のレクイエム
認知症の妻の介護をしていた男は
●第六話 毒のある骸
ここで、風間が隻眼となってしまう事件が起きます
謎解きがメインのショートストーリです
犯罪者と新米刑事(+風間)のやり取りが見もの -
教場シリーズの前日譚。ドラマを先に視聴済み。
ドラマの方はあれこれ感情移入できるように脚色されてるけど、大枠は同じ。
個人的には捜査モノが好きなので前2作より今回の方が好みだった。
ドラマ版より指導される警官たちのアクが強くないので結構淡々と進んでいく感じ。
(確か)ドラマと違って、指導される側の人たちに微妙なつながりがあって(先輩・後輩として)、道場で学んだ知識が継承されていくのが良かった。
鰆焼くお話しんどすぎて泣いちゃう…。
例の事件のところは結構短尺で描かれていたけどやはり衝撃。
ここからどう展開していくのか気になる。 -
教場シリーズだったから買った一冊。
新人刑事を指導する話だった。
連作短編の小説
どの話も新人刑事が自分で考えて事件解決に繋がっているのは良かった。
「教場」、「教場2」の前の話で鬼教官誕生までの事も分かり謎が一つ減った。
終始緊張感があるから話が暗いイメージがあったが、どの話も楽しめた小説でした。
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なんだなんだ!
ラストの風間指導官のかっこよさは。
本当にかっこいい。
それまでの流れは、風間道場に入った警察官達へ教示する風間や殺人事件の動機や事件解決への短編であったが、ラストのストーリーのみ他とは違っていて壮大、且つ風間の完璧さ、人としての大きさが際立っている。
他のストーリーでは、第2話の3枚の画廊の絵がよかった。親子の情愛の話にはいつも深く考えさせられる。
風間指導官の義眼の理由が明らかになる本書であるが、
風間の絶対的な正義感や優しさも表現され、ますます風間指導官に心酔してしまう。
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風間刑事の厳しいながらも自分で気付かせる的確なアドバイスで新米刑事が事件を解決していくのがおもしろい。義眼になった理由もわかった。
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風間が警察学校で教官になる前の、刑事指導官としての様子が描かれています。
一話一話が短いので、犯人の目処がつきやすいですが、風間の鋭さが強調されています。
また、風間が義眼を使用するようになった理由も描かれているので、教場シリーズを読み進めたい人は必見です。