勘定侍 柳生真剣勝負〈一〉 召喚 (小学館文庫 J う 1-1 小学館時代小説文庫 勘定侍柳生真剣勝負 1)
- 小学館 (2020年2月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094067439
作品紹介・あらすじ
大坂商人、柳生一族の陰謀に巻き込まれる!
時は寛永十三年――江戸城黒書院に呼び出された、惣目付を務める柳生但馬守宗矩。
上段の間の襖が開くと、老中の堀田加賀守より、「役目に奨励をもって、四千石を加増する」との旨が伝えられた。
本禄の六千石と合わせて、ついに一万石となり、晴れて大名となった柳生家。
だが、宗矩の顔は沈んでいた。
大名を監察する惣目付が、大名になっては都合が悪いためだ。
案の定、宗矩は即日惣目付を解かれ、監察される側に回されてしまう。
惣目付時代に買った恨みから、痛くもない腹まで探られてはかなわない。
なにしろ旗本から大名になれば、典令や家政が大きく変わるため、隙を生みやすいのだ。
一族最大の危機から逃れるべく、策を講じなければならなくなった宗矩は、なかでも武士が苦手とする金勘定が危ういと考え、ある秘策を思いつく。
なんと、大坂一と言われる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫である一夜を召し出すという。
いったい柳生家と一夜は、どんな関わりがあるのか?
武士となった一夜に、宗矩の嫡男である十兵衛は、柳生家の者として剣術を身につけよと新陰流を指南するが……。
果たして一夜は柳生家を救えるのか?
痛快時代小説シリーズ第一弾!
【編集担当からのおすすめ情報】
押しも押されもせぬ、大人気の歴史時代作家が小学館文庫に初登場!
著者最新シリーズは、これまでのファンも必ずご満足いただける、一味違う傑作です!!
感想・レビュー・書評
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好きな忍者も剣豪も出て来ます。
召喚 ― 勘定侍柳生真剣勝負シリーズの1作目
2020.02発行。字の大きさは…小。
将軍家剣術指南・柳生但馬守宗矩の息子で、商家で育った一夜の成長物語です。
江戸幕府三代目将軍徳川家光の時代、徳川に反旗を翻しそうな豊臣恩顧の大名たちの取り潰しなどを厳しく行って来た、惣目付柳生但馬守宗矩に対して四千石を加増し、一万石の大名に列する。家光は、大名になったのを機に宗矩を、表向き惣目付から外し、影の惣目付として動くように命ずるが。
家光の意向を知らない他の三人の惣目付は、大名になった柳生に嫉妬し、柳生を標的に、甲賀組与力組頭・望月土佐に柳生家の瑕疵を探し出すように命じます。惣目付は、大名を監察する職務。旗本は、対象外です。柳生家が大名になったことで柳生家も監察の対象となります。
柳生宗矩は、大名になったことで、まず家宰を取り仕切る算盤に明るい者を必要とし。大阪の豊臣家を潰した大阪の役の時に、大阪の商家の娘に生ませて20年、1度も会いもせず、手紙も書かなかった息子、大阪の豪商で唐物問屋淡海屋(おうみや)七右衛門の孫・一夜(かずや)を家臣・武蔵大作に連れて来るように命ずる。
一夜は、抜きんでた才を持つ若者に成長し、商人としてどこに出しても恥ずかしくない者になっている。ただ剣の修業をしたことがない。その一夜を宗矩の嫡男・十兵衛三厳、次男・左門、三男・主膳宗冬が、将軍家の剣術指南役柳生家の弟として認めるかが……、今後の楽しみです。
【読後】
今後は、一夜を中心に物語が進んで行きます。昨日読み終った「高家表裏譚1作目」と比べて読みやすく、テンポも良く、説明文も少なく、好きな忍者も剣豪も出て来ます。それと、三代家光の時代の物語というのがいいです。次作も図書館から借りてきていますので、読むのが楽しみです。
【豆知識】
「徳川家光(とくがわ いえみつ)」は、江戸幕府の3代征夷大将軍(在職:1623年 - 1651年)。2代将軍秀忠の次男(嫡男)である。母は浅井長政の娘で織田信長の姪にあたる江である。乳兄弟に稲葉正勝、稲葉正吉、稲葉正利がいる。
「惣目付(そうめつけ)」とは、日本の江戸幕府の職名・大目付の旧称。 1632年 (寛永9)12月、柳生宗矩ら4人が惣目付に任じられたのがはじまり。
「柳生宗矩(やぎゅう むねのり)」は、江戸時代初期の武将、大名、剣術家。徳川将軍家の兵法指南役。大和柳生藩初代藩主。剣術の面では将軍家御流儀としての柳生新陰流(江戸柳生)の地位を確立した。←Wikipedia
【著者紹介】
「上田秀人(うえだ ひでと、1959年4月9日 - )」は、日本の小説家。大阪府出身。兼業作家であり、本業は歯科医である。←Wikipedia
2021.03.31読了
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【令和3年(2021年)3月に読んだ本】
3月に読んだ本は、33冊です。
今月は、「夜明けの図書館」が特に記憶に残っています。新人の司書・葵ひなこが、図書館への来館者に、心を込めて行うレファレンスがとても良かったです。
「四十九日のレシピのレシピ」では、掃除の仕方に工夫を凝らすようになりました。
皆様の応援で今月も楽しく読書が出来ました。ありがとうございます(*^_^*)
今月のベスト本は、下記の5冊です。
★★★★★5つは、ありません。
★★★★☆4つは、下記の5冊です。
マンガ 日本の歴史〈4〉王統譜を編み上げる大和王権 ―作画/石ノ森章太郎
マンガ 日本の歴史〈5〉隋・唐帝国と大化の改新 ――――作画/石ノ森章太郎
マンガ 日本の歴史〈6〉律令国家の建設とあらがう神祇 ―作画/石ノ森章太郎
夜明けの図書館 (ジュールコミックス) ――――――――著者/埜納タオ
四十九日のレシピのレシピ ―――――――――――――著者/なかしましほ
※令和2年(2020年)1月から、その月の最後に読んだ本に、その月のベスト本をのせています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上田さんの作品はこれで何作目だろうか、スタイルがわかってきたので展開がどの様になるのか楽しみな部分もある、
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「百万石の留守居役」「奥右筆秘帳」に続いて
前述2作は若いほうが剣を扱ったけれど、このシリーズの若者は大坂で商人として育って剣より算盤。今作は人物等の紹介程度でしたが商人ならではの物言いとかこれから一夜の奮闘が楽しみです。 -
柳生家が大名に昇格。
勘定を取り仕切るために大阪の商人の孫が呼び出される。この孫が柳生宗矩の落胤という事で剣術修行もさせられる
江戸に着く手前までがこの巻。 -
シリーズ第一弾
柳生が一万石の大名に、裏が有りそうだが当面の体裁の為捨てられていた淡海屋の孫一夜が召し出され、先ずは柳生の里へ、全く剣の修行は無いが天性の感が十兵衛に見透かされる
が? -
新シリーズ
剣術馬鹿の柳生での一夜の今後は⁉️ -
設定面白い。今後に期待です
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面白いシリーズが始まりましたね。次が早く読みたいな。