海が見える家 それから (小学館文庫 は 3-2)

  • 小学館
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感想 : 108
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094067965

作品紹介・あらすじ

ロングセラー続編、いきなり文庫で刊行!

入社一ヶ月で会社を辞めた直後、田舎暮らしを始めた父の死を知らされた。文哉が霊安室で対面した父は、なぜか記憶とはまるで違う風貌をしていた。
家族に遺されたのは、丘の上にある、海が見える家。文哉は、遺品を整理しながら、父の足跡をたどっていく。すると、意外な事実を突きつけられていくのだった。
豊かな自然が残る南房総の暮らしを通して、文哉は自らの人生を見つめる時間をすごしていた。そんなある日、元彼女からメールが届く。
果たして、都会を捨て、田舎に逃げてきただけなのか? あれから一年。自問の末、文哉が踏み出す新たな一歩とは?
幸せのあり方を問う感動のロングセラー続編、いきなり文庫で刊行。

感想・レビュー・書評

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  • またまた会社の先輩からお借りした。
    前回お借りした本の続編。

    ほのぼの、温かみのある本で、続編も気になっていた為大変嬉しい(*^▽^*)

    田舎に住む私には、文哉の生活はなかなかに好感が持てる(^^)

    海に近い私の家にも、アジやボラ、セイゴやコノシロ等々が頻繁に届けられる(^-^)
    また採れたての野菜、今だと大根やほうれん草、新玉ねぎなども山盛り頂いている。
    こういう生活は田舎ならではなのかな。
    本当にありがたい。


    東京の会社に一ヶ月勤めただけで辞めてしまった文哉の元に、別居していた父親が亡くなったという知らせが入る。
    父親は千葉の南房総の海が見える家を買い、そこに住んで居たことを知る。
    父親の遺品整理をしながら、そのままその家で暮らし始めた文哉だったが、地元の人や、別荘の所有者とも打ち解け、自分の目標が見えてくる。

    今回の話では、文哉がかなり逞しくなり、苦手だったはずのコミュニケーションも、そうとは思わせないほど向上。
    生きていく為なのだが、海のものも、畑のものも工夫を凝らして採取するように。
    文哉の成長が感じられ、読み始めたら止まらなくなる爽快感のある一冊。

  • 自然とともに生活する文哉が、まっすぐで頼もしく感じました。文哉を取り巻く周りの人々も皆んな素敵な方々です。新鮮な採れたて野菜や釣りたて魚の料理も美味しそうで、周りの優しさに涙したり、一緒に輪に入っている気持ちになったり、文哉が羨ましく思ったり、あっと言う間に読み終わりました。

  • 続編となるシリーズ2作目。

    父が遺した家で、地元の人々とも交流しながら逞しくなっていく文哉。
    別荘の管理人をしながら、農作業を教えてもらったり、雑貨を販売したりと、働くことは何か…を見つめ直して、自分なりの生き方を模索する。

    成長度が凄いのである。
    田舎の人たちとの交流もすんなりとはいかないが、こちらから話しかけて教えてもらうことの大切さを覚え、時々くる別荘の人たちとの関わり方も模索しながらも結果を残している。
    やりがいがあると思えるようになってきたことにこちらまで嬉しくなる。

    海が見える家、最高になってきた感あり。

  • 続編なので物語にすんなり入っていけました。
    もう幸せすぎて泣けます。

    文哉が海が見える家に暮らすようになって一年が経ったあたりの物語です。

    どんどん前向きに暮らすようになってきて、生活が少しずつ豊かになってきて、読んでいるこちらも幸せでいっぱいになります。

    今回から登場する頑固そうなおじいちゃん、幸吉さんがまたいいです。

    文哉頑張れ〜

  • 海が見える家のそれから(続編)、自分の力で何とか生きていこうとする文哉は頼もしい。
    ただ、そこで生活が始まれば、基礎生活費や税金なんかも掛かるだろうし、どうしているんだろう、とか現実的な?も考えてしまう。
    「その後どうなったのかなあ」と気になっていたその後が展開し楽しんで読めた。さらに先が気になる。

  • 海の見える家のシリーズ第2段
    面白かった。
    第2段は、働くということに視点をあて、人生をどう生きるかを問いかけてますね。
    会社を設立した文哉の成長が楽しみです。

  • 文哉がすっかりたくましくなって(^^)
    読んでいて清々しい!
    日々、時間に追われバタバタと過ごしている自分には幸吉さんや文哉の言葉が耳に痛く(^^;
    「あっ、自分カッコ悪い」と思わず苦笑。
    確かに固定観念に縛られ、思い込んでいる…何より不幸そうな顔して生きているのは嫌だなぁ…と。
    気の持ちようひとつ、発想とひらめき!それで随分と物の見え方も考え方も変わってくるものだ。「楽な生き方=楽しい生き方」良いフレーズですね♪
    楽な生き方ってなんだか印象の悪い響きに思えるけれど、楽しい生き方ってワクワクする!
    言い方ひとつで、これもやはり随分と違う!

    そして文哉の柔軟性、素晴らしい!
    1作目、東京で入社1ヶ月で退社した文哉にこんな人生想像出来ただろうか?
    周りの人達の人の良さや温かさにも恵まれただろうけど本人の持っていた柔軟性と発想力、元々持っていただろうチャレンジする能力、人間力、生きようとする力…これらが自然のパワーに押されて発揮されたんだろうなぁ。
    どんどん広がる文哉の発想力がこれからも楽しみ♪

  • 亡くなった父の後を受けて、田舎で別荘管理なんかをして暮らす文哉。
    地元の人や別荘所有者の人たちに助けられながらも、日々なんとか暮らしている。
    文哉は就職した会社を1ヶ月で辞め、父の死をきっかけにこの地へ居座っている。
    恋人には「逃げた」と言われ、自分の人生を考えてみたりする。
    でも、人生を楽しめているならいいではないか、自分は自分の人生を自分なりのやり方で日々生きている。
    働くということとか、人との繋がりとか、都会では考えたことのなかった生活。
    読むだけでも、すごく元気になれる。
    まだ続編があるみたいなので、文哉のその後も読んでみたい。

    2023.10.13

  • 主人公はその環境で生きていく覚悟ができたのだろう。外的要因ではなく、内的要因の充実が、人生の豊かさを決める。って感じる作品でした。

  • 父の残していったボロ家に引っ越して早一年

    会社を一ヶ月で辞めて何をやっても中途半端な都会暮らしから一転
    人との密度が高い優しい別荘の住人や地元に支えられ日々楽しく暮らしている

    家はある、食べ物もご近所からおすそ分け、ご近所との楽しい会話
    全ては順調だが・・・生きていくためには現金収入は必ずいる

    父からの遺産整理でこんなのが出てきた「起業する本」
    父はこの地でご近所さんに役に立つよう会社を起業し貢献するのが夢と分かり
    僕はその意思を引き継ぐことを決意!

    この地をよくするためにツアーガイド、手作りアクセサリーの充実、無農薬の野菜売り、喫茶店
    次から次へとアイデアを出し地元の人々が協力してもらえる

    生き生きした主人公に君は一人ではないと言ってあげたい

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著者プロフィール

千葉県生まれ。商社、出版社勤務を経て作家に。二〇〇六年『サッカーボーイズ再会のグラウンド』でデビュー。「サッカーボーイズ」シリーズ、「海が見える家」シリーズの他に『帰宅部ボーイズ』『ようこそ、バー・ピノッキオへ』『会社員、夢を追う』『太陽と月サッカー・ドリーム』などの著書がある。

「2022年 『サッカーデイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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