消える息子 (小学館文庫 あ 49-1)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 108
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094071276

作品紹介・あらすじ

親子の前世を巡るタイムトラベルミステリー 妻子をつれて相模湖の遊覧船に乗った日。公務員の日常は、異世界に入り込んだ。「ぼく、あそこで殺されたんだよ」宮津和夫は就学前の息子から謎の言葉を聞いた。息子の首元には縞模様が浮かびあがっている。以来、和夫も水辺で男を絞め殺すという悪夢にうなされる。過去の新聞記事を調べるなか、和夫は三十三年前に相模湖で発見された水死体の存在を知る。息子の発言と事件の間に、奇妙な符合をみた和夫は、こう自問せざるをえない。自分は前世で人を殺めたのではないか? 息子の精密検査のため、病院にいた和夫は、突如身の回りに違和感を覚えた。視界が歪む。足元に亀裂が走る。気づいたときには、バスに乗っていた。 何かがおかしい。駅前にあるはずの高層ビルが存在しなかった。昭和五十年の東京・八王子だったのだ。そこで和夫は、自らの出生に関わる驚愕の真実を知り……。練達の作家が放つ、極上のタイムトラベルミステリー!

感想・レビュー・書評

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  • タイムスリップミステリーでした。

    息子さんが相模湖で ぼくあそこで殺されたんだ。 
    と 突然言って 親は驚く。 
    そして なんと首に絞められた 指の後が浮き上がる。

    そういえば父親自身も 水辺で人を殺す生々しい夢を見ていた。
    もしかして なにか 関連があるのでは?と 
    古い新聞記事などを調べる。

    その後 父親が タイムスリップしてしまうのだが
    丁度 自分の母親が 若々しい頃。

    調べていて 変死で発見される人と 出会う。
    そして 殺されるのを防いだ後
    元の世界に戻るけど 歴史が変わった為か
    息子のいない世界になってしまった。

    というように 時間を飛び越えて 
    解決への道を探っていくのだが

    登場人物はそんなに多くないけど
    時代が 行ったり来たりとで なんとなく
    こんがらがってしまった。

    三回目の タイムスリップで どうにか 解決?
    となり 終わりました。

    こういうのって 映像にした方が 面白いのかもしれませんね。

  • 観光地の相模湖へ5歳の息子を連れて行き遊覧船に乗っていたら、突然ある場所を指さして「僕はここで殺された」と話し出す。

    そこから父親の宮津和夫はタイムリープに巻き込まれて、息子の前世の男と会い、なぜ殺されたのか、阻止することはできないのかと過去・現代を行き来しながら謎を解いていく。。。

    と、結末が気になって読む手が止まらなかった。
    タイムリープ系のものあるある(私の中で)だけど、
    なんで主人公はこう、もっと上手く立ち回れないのかなぁとやきもきしたが、二転三転するストーリーに飽きることなく読み終えた。

    特にエピローグがよかった。
    すべてはこのエピローグのためだったのかと、なんだかしんみりした。

    映像化しやすそうだなぁ〜
    映画とかにしてくれないかなぁて思う。

  • 過去に戻ってその人を助けてしまったら、生まれ変わりである我が子の存在が消えてしまう。
    設定がとても面白かったです。
    果たして主人公はその人を助けるのか、助けないのか。
    助けないことで訪れる息子のいない世界があまりにも救いがなく。
    結局、助けない道しかなかったわけですが、なんとかうまくいく未来はなかったのでしょうか…。まあ、仕方がないんでしょうね。

  • よく纏まっていて読みやすかった。読後感もすっきりして温かい気持ちで本を閉じられて良い感じ。

  • この作家、こんな下手だったっけ…

  • 2022.4.21

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著者プロフィール

1956年、静岡県生まれ。明治大学卒。‘94年『死が舞い降りた』で日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞しデビュー。2000年『鬼子母神』でホラーサスペンス大賞特別賞、’10年には「随監」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。緻密な取材が生む警察小説やサスペンス小説で多くのファンを魅了する。本書は朝鮮戦争で計画された原爆投下の機密作戦を巡る謀略を描く渾身の作。著書に『限界捜査』『ソウル行最終便』『彷徨捜査』『伏流捜査』(祥伝社文庫)『撃てない警官』『夜の署長』等。

「2023年 『ブラックバード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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