エゴイスト (小学館文庫 た 42-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094071757

感想・レビュー・書評

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  • 引け目や後悔や孤独を埋めようとする人達の話
    途中までは面白かったけれど、あまりにも最後が綺麗すぎた
    理想なんだろうな

  • はじめは同性が好きな人の話かと思ってたが、母と子の話だった。
    自分のしたことが恋人を死に追いやってしまったんじゃないか、と自分を責めて苦しむ主人公に
    「受け取った側が愛だと思ってればそれは愛だ」と言い切る恋人の母の言葉が印象的だった。
    最後の病室でのシーンは泣きそうになった。

  • ⚫︎受け取ったメッセージ
    愛という感情は十人十色であるし、
    相手によっても形や暖かさが変わる。
    どのように示すか、示さないか、
    自覚がある、ない、
    言葉では十分でなかったり、
    言葉がtoo much だったり。
    愛ほどいろんな気持ちを含んだ感情はないと思う。

    ⚫︎あらすじ
    14歳で母を亡くした浩輔。同性愛者である浩輔は東京で暮らしていた。ある日、トレーナーの龍太と出会い、愛し合うが、龍太は病弱な母を支えるため、水商売をしている。浩輔は龍太に専属になるよう申し出る。龍太は浩輔の申し出を受け、土木工事の仕事に変える。病を抱えた龍太の母は二人のことを知っていた。龍太は過労死で亡くなる。浩輔は責任を感じる。龍太に代わって浩輔は龍太の母を支える。

    ⚫︎感想
    この物語は、龍太の母を支える浩輔が
    愛とは何かをもう一度考え、龍太の母へ自分の母への感情を吐露することで救われるところがクライマックスだった。「愛が何かわからない」浩輔は言うが、
    龍太の母は、自分たちの受け取ったものが愛だという。
    素敵だと思った。言葉にすると固定されるけれど、この言葉はそうではなくて、いろんな人の気持ちにあてはまる。「好きになった人がタイプである」というフレーズがあるが、それを思い出した。映画化されているが、完成を知らないまま著者はご病気で亡くなっているらしい。

  • なんか表紙これじゃなかったけど同じ本みたいなのでこれで登録しておく。
    龍太に自分を重ねた浩輔が龍太の死によって見守りポジションから当事者になって直球で妙子さんに救われるという流れが壮大なドラマだった。これ自伝的小説なの…嘘だろ…
    不謹慎だけど高山さんが亡くなっている現実もこの本の続きに付け足して勝手に感動している自分がいる。
    鈴木亮平のコメントがとても良くて、高山さんに届かないのが切ない。

  • 映画の宣伝で興味を持ち、読みました。
    同性愛の話がずっと続くのかと思ったら、タイトルの通りでした。それでいて、愛とはなんなのか、読むたびに心に沁みる、本当に素敵な本でした。
    大好きな本になりました。
    巻末の、映画で主人公を演じた俳優、鈴木亮平さんの言葉も素敵でした。良書です。

  • 素晴らしかった

    この一言に尽きる。


    『エゴイスト』というタイトルがまさに秀逸
    主人公のエゴともとれる行為
    だから『エゴイスト』というタイトルなんだな、と思い読み進めていた。
    しかし、読み終えて思ったことは『エゴイスト』なんかではなかった。
    すべてを通して、主人公の行為は『純愛』だった(CV:緒方恵美)
    タイトルが『エゴイスト』なことに騙された気分だ(良い意味で)

  • すごい破壊力だった。電車の中で読んでて後半は特に危うく何度も嗚咽しそうになった。著者の表現力の豊かさに圧倒された。
    映画がとても良かったのですぐに買って鞄に入りっぱなしだったのを半年ぶりくらいに読み始めたらちょうど良い具合に映画の記憶も薄れていて、改めて新たな気持ちで味わうことが出来た。ただ、映画主演の鈴木亮平だけではなく、宮沢氷魚や阿川佐和子の印象はやはり強固で、頭の中で小説の文章と不思議な融合を果たして新たなシーンが紡がれていくのが心地良かった。
    もう一回映画観たくなってきたな。

  • 主人公が愛を金で表現することをどこか後ろめたく思っているのが印象に残った。でも、その人が大切だと思う気持ちを、このモノに溢れた現代で、物質なしでどうやって伝えれば良いのだろう。この答えの一つは「言葉」だと私は思う。主人公も、恋人も、その母親も、「ごめんなさい」以外の言葉を知っていたならば。そう思えてならない。

  • どんな形の愛があってもいい。

  • 恋愛小説やけど、その枠組み自体が供述トリックになってる。
    愛とは何か、エゴとは何か。純愛とは、他人の行動操作とは、殺人教唆とは。
    非常に曖昧で、感情がグラグラする。
    自伝的小説だと知り、そのリアリティにも驚き。
    映画も見てみよかな?

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