上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) (小学館文庫 た 35-4)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094072143

作品紹介・あらすじ

爽快お仕事エンタメ、重版続々のシリーズ! 富久丸百貨店芦屋川店の外商員として働く鮫島静緒。バイトたたき上げからのアラフォー、ついに全国売上トップ10入りに! セレブ達の、お金では解決できない悩みを斬新なアイディアと真心で解決し、目下、京都老舗お嬢様の起業のお手伝いに、ニューリッチのアート投資家と高級官僚の娘との婚約に関わったり。そんななか会社が合併! 静緒は社内政治に巻き込まれて多忙を極め、やがて身体を壊す。「私にとって幸せなことは?」と、人生の原点に立ち返る静緒が見えてきたものと新しいお仕事スタイルとは!? もやもやが吹き飛ぶ、爽快お仕事エンタメ! 同居するゲイ男子との生活も楽しい、ドラマ化された人気シリーズ!

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな富久丸百貨店外商部。今回は読んでいて静緒がかわいそうになってきた。

    静緒をうまく利用しようとする氷見塚もムカつく。
    それに静緒をネチネチ攻撃する夏木がムカつく。
    でも組織のなかで生きていくには多かれ少なかれ、こういうことはあるんだろう。
    でも最後はさすが静緒、という展開でスカッとしました。
    続きもありそうなので楽しみです

  • 「上流階級 富久丸百貨店外商部」の4冊目。

    近江菊池屋との合併が本決まりとなり、静緒も合併先から送り込まれてきた上司(氷見塚)の下につき、また若くて有望な2名の部下(香野・大泉)を預かるという立場に。
    会議で自部署の立場を守ったり、上司との探り合いや部下指導などが重なり、もちろん色々な顧客との対応はそつなくこなしているが、外様の一匹狼を自認し一人で何でもこなしていた時の疾走感が薄れて、前半はやや面白みに欠けた。

    若い部下との対比も含めて働き方の話になるが、こちらはやや身につまされる。
    静緒の働き方は私が若い頃からやってきたスタイルとあまり変わらず、香野のような割切りが出来ればどんなに楽だろうと思うが、こればかりは自分に染み付いたスタイルだからなぁ。
    自分のやり方を部下に押し付けるのもいけないと分かりつつ、さすればどのように指導するのか、静緒の気持ちはよく分かる。

    ストレスが祟ったか体を壊してしまうが、これも働き方の大事な話。
    サラリーパーソンは体が資本なので、体を壊しては元も子もない。会社は大抵の人間は替えが利くと考えているものなので、自分でしっかりケアしていくしかない。
    本作での静緒はお肌も心もボロボロで、これまでからするとなんだか一気に歳を取った印象もあって、桝家がいてくれて本当に良かったよ。

    そうした感じで進みながらも、終盤になっては、病気もものかわ京都老舗のお嬢様の起業やニューリッチのアート投資家の要望を叶えるために頭と体が動き出し、『仕事だから寄り添える、他人事だからこそ積極的に関われる』という外商の仕事の醍醐味が詰まった描写には満足。
    これらの商売を通じて、本の前半から悩んでいた“モチベ”について、『素敵なお客さんに出会って、その人生の一端を、モノやモノを通じたなにかで支えたい』という自分の願望を言語化できたところも、お仕事小説として良かった。
    その思いを携えてのエピローグでの氷見塚との面談は言ってやった感があったと思ったら、ラストはなかなかのサプライズ。相手が一枚上だったな。どうなることやら、続きが楽しみ。

  • シリーズ第四作。部下を持つようになった静緒。しかし部下ができて楽になることは無く、むしろ気苦労が多く大変。一方で上司・氷見塚からはいいように使われ体調を崩してしまう。押し寄せる波を、アイデアと度胸で乗り越えて行く静緒。お仕事系小説としてはすごく面白い。星5個レベル。店長への昇進辞令で終わり、次作が待ち遠しい。

  • 正式に合併した、富久丸百貨店と菊池屋。
    静緒の新たな上司は、日本橋菊池屋からやってきた〈Kの美魔女〉で……。

    静緒も昇進し、部下を持つ、チーフ兼営業三課チーム長に。
    新人に気を配り、育てながらの仕事となり、自分のお客様のことだけを考えていればよかった時とは、状況が変わっていく。

    上流階級のお客様とのやりとりや、華やかな商品がばんばん登場する場面もあるが、合併や中間管理職としての悩みという、社内問題にシフトした感じ。

    全国外商のトップ10入りした実績から、周りの協力が得られやすくなったのも、成長のひとつ。
    大型アイディアがスムーズに実現していく。

    外様新人としての一匹狼の奮闘から、中間管理職としての悲哀になったり。
    最後に、新たなステップアップが見えたり。

    単に外商のお仕事を紹介するだけではなく、主人公がキャリアアップし、変化していく、お仕事小説。

    シリーズ第4作。

  • 大好きなシリーズ。
    外商と縁のあるような生活には程遠いですが、この本を読むとデパートに行きたくなります。そして一生懸命働きたくなります。
    まだまだ続編もありそうですし、今後もとても楽しみです。

  • シリーズ第4
    スタートアップ
    手術の同意
    休もう

    いつもいつもいつまでも走り回ってばかりはいられない。
    休もう。

  • 大好きなシリーズの一つですが
    外商の仕事ってなかなか馴染みがないので
    この本を読むと凄く奥が深いな~って思います

    ゲイ男子桝家と静緒
    同僚~同居人から友人
    今回は手術の身元保証人になる信頼関係
    次回も楽しみです

  • 202212/上流・セレブ・外商、の華やか描写よりも、仕事の大変さや上司部下、人間関係、悩み、心身の辛さなどが主軸になってきて、業種問わず働く人にささるお仕事小説のひとつだと思う。今後も楽しみなシリーズ。

  • 今作も百貨店業界をよくリサーチしていると感心しながら読んだ。主人公のアイデアや仕事の取り組み方には感服する。次作も楽しみだ。

  • シリーズ4冊目。今回も紆余曲折を経ながらなかなか痛快な展開になっている。これ実写化してみてほしいな。

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著者プロフィール

1976年兵庫県生まれ。2000年『マグダミリア三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。主な著作に「トッカン」シリーズ、「上流階級 富久丸百貨店外商部」シリーズ、『メサイア 警備局特別公安五係』、『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』、『マル合の下僕』、「カーリー」シリーズ、『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』、『主君 井伊の赤鬼・直政伝』(文藝春秋)など。2013年『カミングアウト』で第1回エキナカ書店大賞を受賞。漫画原作も多数。

「2023年 『忘らるる物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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