- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094072501
感想・レビュー・書評
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なかなか面白かったし、何故先生が殺されたのかという謎が解ったし、教室現場の闇が垣間見れた1冊でした。何度も、読み返したくなりました。あと、黒板に書かれた「私が先生を殺した」というメッセージが物語の鍵を握るキーワードになっています。
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章ごとに違う生徒の目線で先生の死までが語られる構成。おじさん先生、実は良い人だったってオチを期待していましたが、違ってました。
あとエピローグが若干物足りなかったです。 -
色んな人の視点で進むのが映画 怪物を見た最近だったのであ〜なるほどねってなった
エピローグあるけどせっかくだから事件の後の生徒の話とか心境とかももうちょっとあったらいいな〜と思った というかちゃんと事実出たんだねえ…の気持ち 校長いなくなってるし どれだけ明るみになったんだろうねえ… -
奥澤先生…
切なすぎた。
最後の校長先生の言葉がとてもよかった。
少しずつ真実に近づいていく感じがすき。
おもしろかった。 -
私は“善人”か、それとも“悪人”か
「ねえ……あそこに誰かいない?」。全校生徒が集合する避難訓練中、ひとりが屋上を指さした。
そこにいたのは学校一の人気教師、奥澤潤だった。奥澤はフェンスを乗り越え、屋上から飛び降りようとしていた。
「バカなことはするな」。教師たちの怒号が飛び交うも、奥澤の体は宙を舞い、誰もが彼の自殺を疑わず悲しんだ。
しかし奥澤が担任を務めるクラスの黒板に「私が先生を殺した」というメッセージがあったことで、状況は一変し……。
語り手が次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りになる。秘められた真実が心をしめつける、著者渾身のミステリー!
スマホを離さずに授業の妨害をする男子生徒。指定校推薦を勝ち取るためにずっと努力をしてきた女子生徒。ずっと教師に恋をしてきて教師に気に入られようと担当教科を頑張ってきた女子生徒。成績はあまり良くないが指定校推薦をもらえた男子生徒。そして、屋上から転落した教師。それぞれの目線で、この事件というか事故が語られていく。
教師にかけられた身に覚えない淫行教師という疑い。SNSで拡散された動画。どんな状況なのか分からなかったけど、話が進んでいくうちに、そういうことだったのかと。そして、指定校推薦を勝ち取れなかった女子生徒の理由。かわいそすぎた。
炎上した動画は、誰が撮ったのか分からなかったが、話が進んでいくうちに分かる。最初は、その動画のせいで、追い詰められて先生は投身自殺をしたのかと思った。あんなけ拡散されて、身に覚えがなかったとしても、あんなのが拡散されたら社会的に死ねる。教師だしな。
しかし、動画が撮られた真相が、もう本当に信じられなかった。もう炎上した「淫行教師」なんて霞む。罠に嵌めるというか、あんなに奥澤さんを追い詰めてまで自分たちの私腹を増やしたのか。「学校のため、在校生のため、卒業した生徒のため」といってどんどん追い詰めていく。
「私が先生を殺した」の本当の意味。先生が屋上から飛び降りた意味。悲しかったなぁ。でも、最後のエピローグで先生は救われたのかな。だったらいいんだけど、彼女はずっと引きずってしまったんだろうな。あのあとのクラスは大変なことになっただろうし。
もし、高校生のときに奥澤さんみたいな先生に会えていたら、少しは違っていたかなぁとか思ってしまった。まぁ、こんな事件が起こるのは嫌だけど。
2023.9.11 読了