お願いおむらいす (小学館文庫 な 34-2)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094072648

作品紹介・あらすじ

疲れた心に沁みる、美味しい連作短編小説 ★「お願いおむらいす」 音楽への夢を捨てきれないまま、追い詰められて就職した太一。音楽雑誌の出版社に就職したはずが、全然違う仕事に就くハメに。それでも頑張ってしまうマジメな太一が気づく大切なこととは。★「キャロライナ・リーパー」 久しぶりに会う大好きな姉と疎ましい父親。突然聞かされた姉の悲しいニュースに、心は乱れる。対照的に歩んだ女性の生き方、悩みをホロ苦く描く。★「老若麺」 ラーメンの名店「紅葉」ぐるフェス店を任された天翔と崇。だが、どうしてもあの味を出せず客は集まらない。そんなとき事件が起こり、ある秘密が解き明かされることに。★「ミュータントおじや」 美優は自他共に認める崖っぷちアイドル。大ファンだという女子中学生と出会い、行きがかり上その子の面倒をみることに。自分を押し殺して生きてきた美優の思いとは。★「フチモチの唄」 50代後半にしてまさかのリストラになってしまった浩。大切な家族を守り切れない自分に苛立つ。最愛の母の命が長くないことを知り、彼が下した決断とは……。秋のある日、「ぐるフェス」に集う人々の人生模様を生き生きと描く。心がほわっと温まる全5編。 【編集担当からのおすすめ情報】 人物描写が生き生きとして、台詞が冴えている。今回の作品でも、その中澤さんの魅力が全開です。文庫になり、いつでも持ち歩けて一編ずつ読んでいく読書の愉しみを味わわせてくれる最適本です。人間の「生きる」ことへの葛藤や課題がぎゅっと詰め込まれ、登場人物たちのキラキラした瞳が見えてくる・・・・・・。仕事、家庭、健康、介護……悩み、傷つき、葛藤を続ける登場人物の中には必ず共感できる人物がいるはずです。ポップで明るくて熱い!でも、そこには確かな人間の息づかい、想いがあります。読後、元気になれる、人生の応援歌をお届けします。巻末の成田名璃子さんの解説原稿もお見逃しなく!

感想・レビュー・書評

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  • お願い「おむらいす」の文字に惹かれて買ってしまいました。もちろん装丁もオムライスです。
    実は、子どもの頃「好きな食べ物は?」と聞かれたら「オムライス」と答えていました。オムライス、好きでした。

    本には五話納められていて、最初の作品「お願いおむらいす」の主人公、太一が就職して働いている現場「ぐるフェス」に゙集う人達の様々な事が描かれていました。
    プロのギタリストを目指す人
    漫画家で癌を患った姉を持つ人
    暖簾分けを目指してラーメン屋で修行する人
    アイドルグループの一員でグループ解散後もアイドルとして活動する人
    50代後半で会社をリストラされて家族のためにアルバイトをする人
    どの話も心優しく温かく感じました。

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著者プロフィール

1969年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務の後、劇作家として活躍。2007年「ミチユキ→キサラギ」で第3回仙台劇のまち戯曲賞大賞、12年「春昼遊戯」で第4回泉鏡花記念金沢戯曲大賞優秀賞を受賞。13年に『お父さんと伊藤さん』で第8回小説現代長編新人賞を受賞し、小説家デビュー。著書に『おまめごとの島』『星球』がある。

「2017年 『PTAグランパ! 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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