サルデーニャの蜜蜂 (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 152
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094072785

作品紹介・あらすじ

苦くて甘い素顔のイタリアへいざなう一冊 NHKラジオ深夜便、日経新聞ほかで絶賛の作品がついに文庫化! イタリア往還40年余の著者が描く心揺さぶる傑作エッセイ集。サルデーニャ島でローマ時代から続く養蜂家一族の知られざる生活を描く表題作をはじめ、夏の本祭りでにぎわう山奥の小村で出会った老婦人の過去に想いを馳せる『壁の中の海』、ミラノの富裕族夫妻の暮らしとその屋敷で見た驚きの光景を描く『迷える庭園美術館』、海を見下ろす国境付近の山中で、孤高の一軒家に住む一家とのふれあいと秘伝の「味」を描く『満月に照らされて』、船上暮らしの中で久しぶりに再会した旧友の半生から、海と陸との関係性を考える『波酔い』、クリスマスを境に大きく変わってしまった老婦人の境遇を描く『寡婦』、ルネサンス時代から続く港町で、ペストの時代の感染との闘いの歴史に想いを巡らす『リヴォルノの幻』ほか全15編。解説は編集者・読書案内人の河野通和さん。あなたの知らない、苦くて甘い素顔のイタリアへいざなう一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 【書評】内田洋子著『 サルデーニャの蜜蜂』他3冊 | ハルメクカルチャー(2020.07.26)
    https://halmek.co.jp/culture/c/entertainment/2642

    SUNDAY LIBRARY:岡崎 武志・評『サルデーニャの蜜蜂』『文豪春秋』ほか | 毎日新聞(2020/7/1 有料記事)
    https://mainichi.jp/articles/20200701/org/00m/040/002000d

    ◇自著を語る◇ 内田洋子『サルデーニャの蜜蜂』 | 小説丸(2020/06/23)
    https://shosetsu-maru.com/essay/jicho/1919

    サルデーニャの蜜蜂 | 書籍 | 小学館
    https://www.shogakukan.co.jp/books/09407278

  • 初めましての作家さん。
    内田さんの紡ぐ言葉・文章が心地よくて、大切に味わうように毎夜少しずつ読みました。

    イタリアの異国情緒が漂う随筆。目の前にその情景が広がっているかのようで旅をした気分。
    その土地で暮らす人々の生活と著者との交流を描きながら、その人の生き様や美味しそうな料理、自然の美しさ、力強さなどが瑞々しい筆致で描かれています。

    最初の章「壁の中の海」に読みたいと思っていた作品「モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語」の舞台となる村についても触れられていて、嬉しくなりました。
    個人的に特に良かったのは、
    「辛い味」「満月に照らされて」「聖なる人」。
    文字を追いながら、その場面に居合わせたかのように浸りました。
    1冊にイタリアがぎゅっと詰まっていて、読むとイタリアに行きたくなる。

  • 内田洋子さんのエッセイは、どれも好きだ。イタリア人の普段の姿が、ありありと浮かんでくる。

  • 『ジーノの家』が面白かったので、著者の他作品も読んでみたく。

    ある出来事をきっかけに、過去の幻影が目の前に浮かんでくるかのような回想の表現が好き。
    同時に、筆者がこれまでイタリアという異国で如何に濃密な時間を過ごしてきたかを目の当たりにし、もっと記憶の一端に触れたくなる。

  • 解説で河野通和氏が書かれているとおり、「名もない人たちの人生ドラマ」を「自分はあくまで脇役に徹し」て伝えてくれるのが内田洋子さんの魅力。「大変なだったけど良かったね」と思える人生ならばこちらの想像力・共感力に解釈を預けてくれる。読書の醍醐味だ。
    ブルーナの人生は哀しすぎて、「あなたはどう思ったの?」と気持ちを共有して欲しくなったけど。。。それがエッセイを読む醍醐味。

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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