- Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094085464
感想・レビュー・書評
-
たまにはこの手の作品も悪くない。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画化されて、公開になっていますね。
7冊の作品がほとんど映画化予定されているというベストセラー作家の事実上のデビュー作です。
読んだのは3冊目になりましたが、書かれたのはこれが一番早い。
一貫して生と死を扱っています。
この話が一番、導入はゆったりしているかも。
仕事はやり手だが妻に去られてしまった主人公の弁護士・ネイサン・デル=アミーコ。
少女マロリーの住む豪邸の家政婦の息子だった彼。
池で溺れた彼女を助けて一度死にかけ、トンネルの向こうの白い光を見たことがありました。
二人は次第に強く惹かれあい、マロリーは親に反対されても恋を貫きました。
あれほど愛し合った夫婦だったのに、どこで歯車が狂ったのか。
ネイサンは義父ジェフリーに味あわされた屈辱を跳ね返すために成功を求め、敏腕弁護士として認められますが、家族と暮らす時間がほとんど無くなっていきます。
マロリーは父が反対した理由などは問題ではないと示すために、ボランティアに熱中する。
ネイサンにはそれが、金に困ったことのない人間の余裕に思えるのでした。純粋なマロリーは関心を示さないネイサンに苛立つように。
ある日ネイサンは、迫り来る死の前に、後悔しないような行動を取れと勧める使者に出会い‥?
娘のボニーとの時間を取り戻そうと決意するネイサンだが‥
一枚ずつ秘密の扉を開けるように、人の心が見えてきます。
終末医療に携わる医師ギャレット・グッドリッチ。
魅力的な謎の人物をマルコヴィッチがやりたがったというのは、理解できますね。 -
訳者のあとがきにの「当地フランスでも主に女性読者の圧倒的支持を得て、パリのメトロや、ことに夏場のバカンス先の浜辺で涙を誘い、それを目撃できる機会も少なくない」を読み、さもありなんと頷きました。私はこの作品は文字でたどるよりも、映画で見たほうがグッとくるように思います。ストーリーは手が込んでいて飽きさせませんが文章に味わいがなくてちょっと残念。