秘境駅へ行こう! (小学館文庫 G う- 2-1)

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  • 小学館
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  • / ISBN・EAN: 9784094114119

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  • 読書録「秘境駅へ行こう!」3

    著者 牛山隆信
    出版 小学館文庫

    p84より引用
    “ そう、このあたりは全国的にも有名な豪
    雪地帯なのだ。このため真冬に只見線に乗っ
    て社葬を眺めていると、隣の只見駅までは道
    路が通じているものの、田子倉駅に行く途中
    で明らかに「ここから先は除雪不可能」とあ
    きらめたように道路は山積みのままの雪の中
    に埋もれていく。”

    目次より抜粋引用
    “秘境駅1小幌駅(室蘭本線)
     秘境駅2張碓駅(函館本線)
     秘境駅19影待駅(高千穂鉄道)
     「秘境駅への旅」お薦めモデルコース
     全国「秘境駅」ランキング”

     電機メーカーに勤めながら日本中の鉄道を
    全て乗りつくすことを目標とする著者による、
    全国の存在はあるが利用度が極めて低い駅を
    訪ねて回った記録を記した一冊。文庫書き下
    ろし。
     北は北海道から南は宮崎県まで、廃墟と見
    紛うような駅や周辺の写真と共に紹介されて
    います。

     上記の引用は、福島県の田子倉駅について
    書かれた項での一節。
    登山や紅葉見物、ダムがあるのでその関係者
    が利用するそうですが、冬は完全に雪に埋も
    れるとのこと。それでも鉄道は除雪して走っ
    ているそうで、鉄道関係者の執念を感じさせ
    る話です。
     秘境駅への行き方ガイドに、観光案内とグ
    ルメガイドも書かれていて、鉄道や駅に興味
    なくても、少し見てみるのもいいのではない
    でしょうか。
     同じように旅してみたい人向けに、モデル
    コースが載せられています。ただ、20年以上
    前のデータですので、真似をするのならしっ
    かりと調べ直さなければならないでしょう。
    うっかり取り残されると、命に関わるような
    駅もあるようですから。

    ーーーーー

  • 著者の牛山隆信さんのことは、漫画『鉄子の旅』で知りました。
    旅の案内人・横見浩彦氏の暴走ぶりと比べ、実に冷静温厚な印象で、常識人といふ感じを受けたのであります。
    その後秘境駅のTV番組に牛山氏本人が出演し、やはりテンションを抑へた調子で秘境駅の解説をしてゐました。意外と普通の人なんだな、とその時は思ふのです。

    ところが本書を読むと、やはり普通の人ではないことが判明します。
    北から南へ、選りすぐりの秘境駅31駅を紹介してゐますが、まづ普通の人なら近付かうともしない駅ばかりですね。例外は最後の肥薩線の駅でせうか。これらは「いさぶろう・しんぺい」なんかで訪れた人が多いかもしれません。
    牛山氏は、秘境駅を「鉄道以外の手段でたどり着くのが困難な駅」と定義してゐます。駅に通じる道がない、周囲に民家がないなどその存在意義が疑はれる駅ですね。そんな駅にわざわざ苦労して訪れて、時にはやむなく線路やトンネルを渡ります。これは真似をしてはいけません。
    そして宿泊は駅寝。まあ普通の妻子持ち会社員なら避けるでせうが、著者はむしろ嬉々として敢行してゐます。いかに気に入つた駅であらうと、わたくしはそこで寝やうとは思ひませんな。

    しかしそれぞれの駅自体にはえもいはれぬ魅力を感じるのであります。「俺も行つてみたい!」と考へる人たちのために、それぞれの章末に「ビギナーのための行き方ガイド」が付されてゐます。
    くれぐれもマナアを守つて、秘境駅めぐりをしませう。
    わたくしから一言述べますと、長時間の待ち時間もあるので、本を持つて行くと良いでせう。ま、JTB時刻表一冊でも十分愉しめますが...

    http://ameblo.jp/genjigawa/entry-11171738168.html

  • これを読むと無性に旅に出たくなります。

  • 本来は人が集まる場所なのに、歴史の流れで置いてきぼりにされた駅の数々。写真がもう少しきれいならいいのに、と思っちゃいました。

  • 遠くに行ってみたい!

  • 美佐島とか通ったことある駅があったり、おもろいんだけど、まあ、そこ止まり。

著者プロフィール

1967年東京都八王子市出身。1999年ごろ人家が少なく到達困難な駅を「秘境駅」と命名。2001年『秘境駅へ行こう!』(小学館文庫)の発刊で「秘境駅」という言葉とその魅力が広く世間に知られることとなり、秘境駅訪問ブームが起こった


「2017年 『秘境駅跡探訪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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