たかが従姉妹との恋。 (2) (ガガガ文庫 ガな 11-2)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094531251

作品紹介・あらすじ

四人の従姉妹、正体不明のキスとその真実。 四人の従姉妹たちとのお泊り会の夜に事件は起きたーー。皆が寝静まったころ、幹隆は誰かにキスをされたのだ。だが暗闇の中ということもあって、誰にキスをされたのかはわからなかった。ただひとつ確かなことは、その人物が泣いていたということ。幹隆はここに至るまでの三週間のあいだに起きた出来事を一つ一つ思い出していくーー。テスト勉強でファミレスに通っているうちに次第に仲良くなっていったミステリアスな女子中学生のこと。バッティングセンターで凪夏にコーチしてあげたこと。新たにやって来た従妹のこと。あやねえの愛車で出かけた小旅行。そしてその日の夜のこと……。やがて事態は、幹隆の想像を遥かに超えたものへと展開していく。初キスの相手は四つ年上の従姉だった。ーー従姉に初恋したことから始まる、悲喜こもごもの青春模様。波乱を迎える第二幕が上がる。

感想・レビュー・書評

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  • これはとっても良かったぞ。
    綺麗に言うと、5人の従姉妹たちと凪夏と織りなす、激動の恋物語。従姉妹という近しい距離感によって、お泊りや小旅行等のイベントを効率的に実現。イベントを通じて、彼らの関係性をスピーティーに複雑化してゆく、シナリオ運びが凄かった。
    全般的に、女の子たちが「強い」お話で、主人公は終始ヘタレ。だけど、女の子たち一人ずつの、恋に向ける覚悟のほどや強さ、それに伴う行動が異なっていて、それぞれのアプローチの違いが面白かったです。特に、凪夏は帯のシーンといいその後のシーンといい、めっちゃ強くてすげえわ。

  • 前回は恋愛要素が薄く、主人公の幹隆と、初恋の従姉・絢音と距離の近い従妹・伊緒と眞耶、気になる同級生の凪夏が織りなす青春映画のような物語と思いましたが、二人の従妹が新たに登場したことに端を発して物語はギアチェンジして急加速。一気に幹隆を中心とした多角関係的なラブストーリーへと変貌しました。幹隆に対する積極性が増したヒロインたちの行動、特に凪夏の激烈な感情の発露が情緒を大いに揺さぶってきました。一方、絢音の真意は未だ明らかにされておらず、そのことが今後の物語の展開にどう影響してくるのか大いに気になりますね。続編を楽しみにしています。

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著者プロフィール

1992(平成4)年生まれ。三重県津市出身。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。第22回スニーカー大賞・特別賞を受賞し、デビュー。将棋アマチュア二段。

「2023年 『シュレディンガーの容疑者 学者警部・葵野数則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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