日本美術全集8 中世絵巻と肖像画 (日本美術全集(全20巻))

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784096011089

作品紹介・あらすじ

鎌倉・南北朝時代の美術の新しい地平

王朝文化が華開いた平安時代が終わり、武士が台頭、新たな仏教の宗派も隆盛を誇ります。庶民、職人といった階層も存在感を増した時代が鎌倉・南北朝時代です。旧来の勢力に加えて、この多様な階層の出現は、美術作品にも影響を与えます。平安から続く絵巻には、武士や争乱が描かれ、さらには現実の風景に宗教的な幻想を重ね合わせたかのような作品や職人が描かれたものまで制作されました。
そして、この時代における美術のもうひとつのハイライトは「肖像画」です。前代までは、ごく限られた僧侶の肖像画がほとんどでしたが、鳥羽、崇徳、後白河、そして後醍醐などの天皇や上皇、武士では、人物特定をめぐって何かと話題の源頼朝のほか、平重盛、藤原光能など時代の権力者の肖像が描かれるようになりました。さらには、今までの美術全集ではほとんど取り上げられることのなかった当時の地図、つまり古絵図を掲載します。そのほかにも、時代を特徴付ける仏画や生々しい手印が押された書跡、刀剣や甲冑などの武具に蒔絵、金属工芸などを通じて、鎌倉南北朝期の人々の美意識、人間観、世界観をあきらかにします。

【編集担当からのおすすめ情報】
美術全集は、掲載されているカラーページをめくるだけでも、その美しさで充分に満足できるのが魅力です。本巻は、その点を維持しつつ、作品の全図に加えて部分図をあえて多用することで、従来の美術本では見えなかった細部が眼前に迫ります。眼にするのは、丹念に描き込まれた描写であったり、筆致の妙、色彩の見事さなどです。
また、テキストには、この時代の美術史と、歴史の研究者も加えた27人による最新の知見が盛り込まれています。
従来の美術全集や展覧会図録では味わえなかった鎌倉・南北朝時代の美術作品の精華を、カラーの図版と文章で堪能できる一巻です。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱ聖絵と後醍醐像やな。あと、魔仏一如や破頼頓等が大判の美術書に載るのは初めて?

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、帝塚山学院大学文学部専任講師、奈良女子大学文学部教授を経て、現在、京都市立芸術大学客員研究員。1991年国華賞受賞。著書に「仏教説話画の構造と機能ー此岸と彼岸のイコロジーー」(中央公論美術出版、2003年)、「国宝 六道絵」(共編著、中央公論美術出版、2007年)、「地獄めぐり」(講談社、2019年)ほか。

「2021年 『仏教説話画論集 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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