日本美術全集17 前衛とモダン (日本美術全集(全20巻))

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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784096011171

作品紹介・あらすじ

美術「誕生」を経て、美術「変容」へ

明治末から大正にかけて、日本の近代美術は内面性と社会性に目覚めてゆきます。高村光太郎が芸術の絶対自由を叫び、荻原守衛は内的生命を高らかに歌い上げ、岸田劉生が内なる美を唱えます。
伝統派の絵画に、装飾性に満ちた清新な地平が切り開かれたのもこの時代でした。
そして、アヴァンギャルドたちは絵画や彫刻の枠から美術を解き放ち、民芸運動は美術と生活につながりを見出してゆきます。
関東大震災に見舞われたこの時代は、明治がつくりあげた美術が激しく揺さぶりをかけられた時代でもあったのです。
黒田清輝、青木繁から始まるこの巻では、明治が創り上げた美術が大いに変容していく時代に登場した作品を、「自己表現の自覚」と「社会性への目覚め」という新しい視点と数多くの作品で俯瞰します。

【編集担当からのおすすめ情報】
宣伝用のポスターやチラシ、絵葉書や包装紙、雑誌に本、そして舞台芸術にパフォーマンスまで。現代美術の“何でもアリ”の状況を遡源すると、この時代の美術にたどり着きます。一方、揺れ動く時代にあっても日本美術の伝統は脈々と受け継がれても行きます。ページをめくるごとに新鮮な驚きに出会えるこの巻に掲載されるカラー図版は、他の通常巻のほぼ2倍近い250点余。モノクロの挿図も約100点を収載。まさに美術の豊穣と混沌を堪能できる1冊です。

著者プロフィール

北澤憲昭(きたざわ・のりあき):1951年生まれ。美術評論家、美術史家。武蔵野美術大学客員教授、女子美術大学名誉教授。著書に、『眼の神殿』(ちくま学芸文庫)、『岸田劉生と大正アヴァンギャルド』(岩波書店)、『「日本画」の転位』『〈列島〉の絵画』『逆光の明治』(ブリュッケ)、『アヴァンギャルド以後の工芸』(美学出版)、『美術のポリティクス』(ゆまに書房)、『反復する岡本太郎』(水声社)など。

「2023年 『増補改訂 境界の美術史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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